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継続価値とは、企業がずっと継続するという前提に立った企業価値算定方法です。一応企業会計上の建前は企業は永続するという事になりますので、その建前に従った企業価値算定方法です。

英語ではgoing concern valueと表記し、文字通りゴーイングコンサーンの時の企業価値といったぐらいの言葉になります。
  • まずは計算式をコンパクトに
さて、この前提に従ったときの企業価値の算定方法は次のようになります

現在価値(PV)=キャッシュフロー(CF)÷割引率(r)

PV=CF/r

となります。

例えば、100万円のCFを資本コスト5%で毎年稼ぐ企業の継続価値は

PV=100万円÷5%=2,000万円

で2,000万円となります。
  • 資産価値とは異なります
さて、この計算式で算出した継続価値は2つの仮定が用いられています。それは将来のキャッシュフローに関する仮定と資本コストに関する仮定です。

どちらも、あくまで現時点での予測でしかありませんので、予測に基づいた企業価値も予測にしかすぎません。

しかし、一般的にはこの継続企業価値は現時点の企業の資産価値よりも高く算定されます。

例えば、上記の企業の純資産が1,000万円だったとします。そして、その企業を継続価値で買収したいと考えた場合、2,000万円で買収することとなります。

この場合、1,000万円の客観的な価値のものを2,000万円で買うわけですから企業会計上、いわゆる『のれん』が生じます。

この『のれん』の源泉は既存顧客との関係性や無形のノウハウなどグッドウィルであると言われますが、のれんの価格は実際の買収価格と純資産額の差額になります。

参考:清算価値
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