ヒヨコ_2

目先のコスト削減のために労働関係のルールを守らないでアルバイトの学生さんを働かせるといったいわゆるブラックバイトが問題になっています。

報道では

厚生労働省は11月9日、アルバイトを経験したことがある大学生らに対して実施した初の意識調査の結果を発表した。回答した学生1000人が経験した1961件のアルバイトのうち、48.2%で「労働条件等で何らかのトラブルがあった」ことを回答していた。
中略
「準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった」の13.6%と続いた。2015年11月9日 弁護士ドットコム

とされており、48.2%の学生さんが何らかのトラブルがあったと回答しています。

■賃金未払いという闇に寛容な社会

さて、今回はブラックバイトが云々といったお話は深堀しませんが、賃金未払いに該当する項目が13.6%も存在している点について触れていきたいと思います。

個人的には、残業代の未払いとか、準備時間との名目で労働したにもかかわらず賃金が支払われないといった事に対して、この社会は寛容すぎると考えています。

労働したのならば労働した分の賃金が受け取れる。それがあるべき姿ではないでしょうか?

とこのように書くと「綺麗ごとを言うな」との声が聞こえてきそうですが、ココは綺麗ごとであっても言い続けるべきであると考えます。

■モノやサービスには対価があります

商品を仕入れてきて、それに対して代金を支払わなければ、相手は二度と取引をしてくれなくなりますし、なんだかんだ言って商品の代金は取り立てられることとなります。

また、電気料金や水道料金、家賃といったいわゆる経費についても、対価を支払わなければ、利用することができなくなりますし、支払わなかった対価自体も裁判などの手続きを通じて最終的には支払う事となります。

このようにモノやサービスには価格があって、それを支払わないことは許されないのです。またちょっとだけだからと言って支払う費用を『ごまかす』といった事も当然許されません。

しかし、労務費や人件費だけは『ごまかし』がまかり通っています。

■他者の富を不当に奪っている自覚はあるのか

さて、他人の持ち物である資産を不正に利用することは許されません。そういった行為を社会は『ぬすみ』と呼び、社会の秩序を守るため、そのような行為を行った者は罰せられる事となります。

しかし、他人の労働力を不正に利用する『ごまかし』はまかり通っていますし、もし問題とされたとしてもブラック○○といった確かに不誠実だけど法的に問題はないといったニュアンスの言葉で矮小化されているように感じられます。

しかし、賃金のごまかしは本質的に商品を盗んできて販売する事や、サービスを利用したにもかかわらず対価を支払わない事と変わりません。

つまり、他者の富を不当に奪って、自らの私腹を肥やしているといった行為に他ならないのです。

■ルール違反を正当化する論理

例えば、「そんなに厳密にやったら、潰れてしまうよ…潰れたら従業員が困るんだよ」などという論理でこの種の賃金の『ごまかし』を正当化するような人もいます。

しかし、仮に他者の富を不当に奪わなければ存在できないような事業であるのならば、その存在意義はなんなのでしょうか?

■一番効果的なのは

このような現状を変えるために、規制をかけて徹底的に取り締まるといったアプローチも考えられますが、むしろ労働力も労働市場から調達されているといった点に注目したいと思います。

すなわち、ルール違反を行っているような企業は、労働力の調達が極めて困難になるといった仕組を作っていく事が効果的であると思われます。

例えば、労働市場についての口コミサイトがあって(法人番号が公表されるので、それと紐付けした口コミサイトなんかは強力ですよね)、賃金関係の法令違反が多発するようであれば徐々に消えない悪評がたまっていくといった形です。

そのような形になれば、労働関係の法令に違反する行為は完全に自分の首を絞める事となるため、(悪評がたまるほど、人を雇うためにはかなりのプレミアムを付ける必要が出てきます)市場原理に基づき、ブラック企業的な経営手法(働く人から富を奪うような手法)は割に合わなくなるのです。

賃金を誤魔化すような企業では働かないといった一人一人の心がけと、マイナンバーの陰に隠れている感のある『法人番号』を活用した、仕組みができれば自然に悪質な企業は淘汰されると考えられます。

法人番号を活用し悪徳企業を淘汰する仕組みを提供する事業を立ち上げ、一儲けするというのも、どっちが悪者かわからない感じで洒落が効いていますよね。


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