カラーバス効果
カラーバス効果とは、気にしている事柄が目に入りやすくなる心理的な効果の事を言います。

例えば「経営マンガ」といったキーワードなどは読者の皆様にとってはあまり反応しないと思いますが、経営マンガの中の人にとっては最重要キーワードなので、仮に電車の中刷り広告などにそのような言葉が入っていたら必ずと言っていいほど目に入ると思います。
 
そして、2か月ほどの間に2誌ほどの雑誌が経営マンガというキーワードを使って中刷り広告を出していれば、「むむ、経営マンガが最近は流行っているのかな。」などといった風に判断しかねません。

また、自転車が趣味の人がいるとします。特にそのような趣味のない人にとっては、それほど自転車は目に入りませんが(今日、どんな自転車を見ましたか?)、自転車が趣味の人にとっては多種多様な自転車が世の中にあふれているように感じるはずです。

このように、自分の意識を向けている事柄のj兵法は無意識に集めやすくなるといった心理的な効果がカラーバス効果なのです。

やや、経営用語からは外れて、自己啓発用語的になりますが、そのような心理的な効果が人には備わっているので、意識を向ける対象には注意をする必要があるのです。

もし、ストレスにあふれた状況に置かれているのなら、リラックスできるような物事へ意識を向けると、ストレスが緩和されるかもしれませんよ。

■経営用語的には

例えば、消費者がせっかく購入した商品に不満足を覚えていたとします。このような場合、実際に購入したという行為と、不満足を覚えているといった自分の中で矛盾する心理状態となります。(このような状態を認知不協和と言います。)

このような時に、人は自分の行為を正当化するために、購入した商品について、購入すべきだった理由を探し始めます。(残念な意思決定だったことを認めても、認知不協和は解消できますが、多くの人は、自己の意見を正当化するための材料を探します。)

そして、探し出すとすぐに色々な評判が見つかるはずです。そして、探し出して色々な評判が目に入るような心理効果をカラーバス効果で説明できるのです。
 
  • 中小企業の経営に役立てるためには
では、このカラーバス効果を中小企業の経営に役立てるためにはどのように活用したら良いでしょうか。

・経営に関する情報収集のために
例えば、社長や上級管理職が経営のことを意識するといった方法が考えられます。

カラーバス効果は、気にしている物事が目に入りやすくなるという心理効果ですので、経営についてなんとなくでも気にしていれば「アンテナを張っている状態」になるわけです。

そうなれば経営に関する情報は、日常生活の中でも入手することが可能となります。

・従業員の心構えとして
また、組織として従業員に相手の良い面に目を向けるようにと教える事も考えられます。

相手の良い面について目を向けるようにしていれば、自然と相手の良い面が目に飛び込んできます。

(良いか悪いかは物事の裏表です。のんびりと書類をチェックする人がいても、良いと思えばミスの内容に心がけていると捉えることができます。)

このように従業員の心構えとしてカラーバス効果を応用すれば、安価に従業員の満足度を高めることが可能となります。

なんと言っても仕事での不満のうち人間関係の不満はとても大きな部分を占める訳ですから。


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