外注生活
いきなり質問ですが、個人にとって一番貴重な資源とはなんでしょうか?最終的には価値観の問題となりますが、やはり『時間』が該当すると感じています。

一般的には、自分でできることを人にお願いするといった事は無駄遣いと捉えられていますが、自分よりもうまくできる人が、自分でやるよりも安くやってくれるのならば、サービスのみを購入するのではなく、時間についても購入していると考えられないでしょうか?

例えば、自分でも洗濯をしてアイロンをかけることはできなくはないですよね?でも、プロにお願いするとその時間が節約でき、かつ、仕上がりも良いといった判断から、Yシャツなどをクリーニング屋さんに出したりするわけです。

ただし、このクリーニング屋さんに洗濯物を出しに行くといった行為自体もちょっと時間がかかってしまうので、取りに来てくれると便利だなとも思うわけです。

■宅配型クリーニングがある

さて、そんなこんなで探していたら、ネット宅配型クリーニングといったサービスが世の中にあるようです。「これは良い」と思ったのですが、同時に気になるニュースもありました。少し古い報道ですが

インターネットで申し込み、宅配業者を利用して、衣類の受け渡しを行う「ネット宅配型クリーニング」の相談が急増している。クリーニング店の店舗数は減少傾向で、国民生活センターなどに寄せられるクリーニングに関する相談も年々減ってきている中、ネット宅配型の相談件数は、平成21年度は17件だったのに対し、26年度は1月31日時点で156件と9倍超に増加している。国民生活センターは、「店舗型との違いに留意し、事前に契約内容をよく確認してほしい」と注意を呼びかけている。2015年5月10日産経新聞

といった風に、ネット宅配型のクリーニングでは相談が従来のクリーニングサービスと比較して多いとされています。

これに関しては、「店舗型と宅配型の違いについて留意してほしい」と国民生活センターが指摘している通り、別のサービスであると認識したうえで利用する事で自衛していく必要があると考えられます。

■情報の非対称性が生じる

なんだか難しげな小見出しを付けましたが、情報の非対称性とは簡単に言うと、直接会わないわけなので取引の当事者同士が持っている情報量に差が生じるといった事です。

つまり、クリーニングを出す人にとっては状態等をしっかりと把握できているのですが、クリーニング業者側にとっては、受注して、モノが届いてからでないと正確な把握ができないといった点です。

通常は、事業者側が持っている情報量の方が多くなるのですが、宅配クリーニングといった業態では、直接相対で、クリーニングの対象物を確認できないといった弱点があるため、顧客側の方が情報を多く持つのです。

この辺は、実績がある、経験が豊富なクリーニング業者とお付き合いすることで埋めていくしかなさそうです。

■とはいえ便利です

クリーニングというものは、季節の変わり目に多量に発生するといった特徴があります。季節の変わり目は衣替えの時期なので、洋服や厚手のコートなども収納の対象となります。というのは、冬用のコートは夏には使わないものですからね。

そして収納する前には、やっぱりクリーニングに出してから、しまうようにする方も多いと思われます。

このような場合に、近所ににクリーニング屋があれば良いのですが、そうでなければわざわざ持ち込む手間が発生してしまいます。時間だけでなく、多量の衣類を抱えてクリーニング屋さんに持ち込むのは結構なストレスになるはずです。

また、時間を取れればいいのですが、仕事や家事・育児に忙しい人も多いため、いくら近くにクリーニング屋があっても中々持ち込むことができないといった悩みもあると思います。

その様な時に活用したいのが、宅配クリーニングサービスになると思います。何といっても、家から一歩も出ずにクリーニングに出す事ができる訳ですから、日々の生活にかかる見えないコストを大幅に引き下げることができます。

(クリーニングを出すために、2時間余計に掛けるのなら、その2時間でできた事をあきらめたというコストが発生しています。こういう考え方を機会原価と言います。)

■従来のサービスでは

従来のクリーニングサービスは、(店舗型クリーニングは)、クリーニングをしたい衣類の持ち込みが基本となります。そのため、クリーニング店毎に決まっている営業時間内に持ち込まなければならないといった制限が発生します。

どうしても、自分の都合だけでは動けないのですね。そして、自分の都合で動けないため、クリーニングの為に時間を割く事は難しくなってしまいます。(コンビニのように24時間営業していれば、都合を気にせず対応できるのですがそういったクリーニング屋さんはほぼありません。)

通常は18時か19時くらいにはお店が閉まってしまうようなケースが多いと思います。という事は、平日にお仕事をしているような人は、結局のところ休みの日に行くしかなくなってしまうといった現実があります。

さらに、クリーニングに出す場合、やっぱりある程度まとめて出すと思います。ワザワザ休みの日にクリーニング屋さんに行くわけですから一気に対応したいと考えるのは自然なことだと思います。

しかし重い衣類を運ぶのは案外大変です。(Yシャツでも枚数が増えるとかなりの重さになりますし、かさばります。)また、特に衣替えのシーズンなどは、重さやかさ張るコートなどを沢山出すケースもあるので、非常に苦労することととなります。

さらに、その苦労をもう一度、クリーニングが完了した時にも、しないといけないという問題があります。つまり、持ち帰るために再度お店まで行く必要があるのですね。(近所にクリーニング店がない方は、わざわざ時間をつくって持っていき、再び取りに行くので非常に大変です。)

■宅配サービスで機会原価を削減

このような煩わしさから逃れられるサービスとして、宅配クリーニングといった選択肢もありだと思います。

このような宅配クリーニングの良さといえば、自宅で渡しから受け取りができるという事です。家事や育児、仕事などで忙しく店頭に行く時間がない方や近所にクリーニング店がない、そんな方にとっては、上記の問題点を解消したとても便利なサービスであるという事ができます。

また、お店自体の営業時間を気にする必要がないというのも大きな利点です。申し込みはインターネットから出来ますので、時間の空いた時に利用できます。後は宅配会社の引き取りと受け取り時間を決めればクリーニングサービスを利用することができるので、従来の店舗型クリーニングに比べて時間を有効に使う事ができます。

さらに、クリーニングに出す衣類がたくさんあっても、自宅に集荷しに来て頂けますので持ち運ぶ必要がありません。何より、クリーニング店の営業時間とあわなくても、遠方でクリーニング店に行くのが大変という人でも、簡単に利用できるのが最大のメリットとなります。

このような利点から、機会原価を大幅に削減できる良いサービスであるという事ができます。(逆に言うと、従来の店舗型クリーニングサービス業を営んでいる人にとっては、『集荷』といった切り口が競合他社との差別化要因となるともいえます。)

■具体的な利用方法

まずはインターネットで気にいったクリーニング店を選びます。例えば、【ネクシー】宅配クリーニング といったイメージです。そのうえで、都合の良い日を集荷日と届け日として申し込みます。

指定した日に集荷が来ますので、それまでに梱包したうえで準備をしておけば、余計な時間や手間を避けることができます。もちろん、集荷を依頼していますので、出荷を行う宅配便の業者が自宅まで集荷に来てくれます。

また、2回目以降の利用については、送付キットが手元に届くので、ネットで注文後にすぐに発送する事ができるので便利です。

気になる、納期に関しては、クリーニングを注文して集荷に出してから大体5日から一週間程度で仕上がってくる感じです。納期のイメージとしては、従来の店舗型に比べてそこまで変わらない感じとなります。また、価格は最安のクリーニング屋さんとはいえないものの、それなりに安い金額で対応してくれるようで(会員登録すれば割と安くなります)、送料も地域によって3,000円以上や4,000円以上の注文で送料が無料となります。

コートなどはメンバー価格で1,350円なのですが、まあ、相場通りかなといったイメージです。まとめてお願いすると、自分でお店に持ち込んでも同じくらい取られるので、手間が関わらなくそのための時間をワザワザ作らなくても済むといった効果があるので、結果としてお得となるようなイメージです。

■従来の店舗型の方が強い点

とはいえ、宅配型クリーニングの場合、配送する時間がどうしてもかかってしまいます。そのため、礼服など急に必要となるといった場合には店舗型クリーニングサービスの方が小回りが利きます。また、Yシャツなどをこまめに出すような場合も、店舗型クリーニングの方が(沢山まとめなくて良い分)便利となります。

また、「とにかく安い方が正義。安ければ安いほどよい」といった人にとっては、街で最安のクリーニング屋さんを探した方が安くなりますし、チラシなどが入っている時に、特売価格のモノを狙ってクリーニングに出せば表面上のコストは抑えられます。(こういった消費者行動をチェリーピッカーと呼びます。お店側はこの手のお客さんばかりを集めるようだと、経営に良くない影響が与えられますので注意が必要です。)

サービスについても、対人接客が受けられた方が、クリーニングなどについての相談をその場でできるために手厚いと考えられます。また、クリーニング店の人と人間関係が出来上がっているのなら、それを大切にした方が良い場合もあります。

(従来の店舗型クリーニングサービスが宅配クリーニングと差別化するためには、上記のような自分たちの強みをどのように生かすかを考える必要があります。)

■まとめ

と、双方のメリットデメリットを考えてきましたが、宅配クリーニングの一番のメリットは、やはりクリーニング店に行かなくても良いという事につきます。

家事や育児、仕事の都合でクリーニング店の営業時間と合わない人でも、気軽に利用できる。また、遠方でクリーニング店に行くのが大変であってもクリーニング屋さんに行かなくても良い。重たい物を運ぶ手間がかからない(Yシャツでも枚数が増えるとかなり重いですからね)など、時間以外のメリットも充分にあります。さらに、コンビニを利用して依頼できるといったサービスも存在します。

気になる料金についても、宅配型は宅配・集荷といった手間がかかるにしても、そこまで割増にはなりません。(一定以上の注文なら送料無料になります。おそらく全国からクリーニング需要を集めるため規模の経済が強く働くのだと思います。)また、全国対応してくれるお店も多いので、クリーニング単価が高い衣料などを中心に上手く活用する事でトータルコストを削減できると考えられます。

いずれにしても、忙しい日常の中で、こういったサービスを利用することでトータルコストを削減するといった発想はとても大切になります。時給1,000円の人が2時間何かで動き回ると2,000円、2,000円の人が2時間だと4,000円といった事も視野に入れながら、お得な生活を送っていくとよいと思います。(この辺のコスト意識は経営用語的にも大切だと思います。)




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