kai2
ココは、町はずれのファンシーショップ。80年代の香りが今なお残るちょっと時代に取り残されたお店です。

kai2
ファンシーショップという業態。結構昔の業態かなぁと思いきや、最近でも割とあるみたいです。

kai2
とはいえ、このお店は、新しい感じではなく、それなりに年季の入ったお店になります。

girl
はあ、今日もイマイチ暇だわ…

girl
お客さんも、来るにはくるけれども、そんなに買ってもらえないし…

girl
客単価×客数が売上というけれども、客単価がゼロだったらどんなにお客さんが来ても意味ないのよね…

kitu1
そんな事言ったって仕方ないじゃない。

girl
あんまり暇すぎて、いつの間にか、お人形が話しかけてくるようになっちゃったし…

girl
私は、丸の内で働くのが夢だったんだけど、キラキラ光るオフィスビルで、仕事の出来る私は

girl
世界的な企業のCEOに。そして、素敵な執事に囲まれて(はぁと)それなのに、いつになったら上京できるのかしら…

kitu1
いや、無視しないでよ…

girl
…お客さんがいる時にキミに話しかけたら痛い子って思われるでしょ(ボソっ)

kitu2
…丸の内云々は痛くないんだ…

girl
いいのよ、夢見るお年頃なんだから。

kitu1
ソウデスネ

girl
なによ、その言い方は。

kuma
ちょっと、楽しくお話しているところ申し訳ないんだけど。

girl
あら、どうしたの?

kuma
多分、僕、売上を上げるアイディアを思いついたんだけど。

girl
あら、そう?それならどんどん提案してね。私はミンナの意見を取り入れてより良い職場作りに取り組む社長だからね。

kuma
それなら僕の居場所を、いつもの下の方から、お客さんの胸の高さにしたいんだ。

neko1
ちょっと待って、場所を選べるんだったら僕は上の方が良いな。

neko1
僕らは高いところが好きだからね。

pan
じゃあ、僕はね…

hiyo
私はね…

girl
いいわ、それなら、昼休憩の時間にミンナ好きな場所に動けば。

girl
私はお昼寝しているから、静かに動いてね。

kai1
小売業なのに昼休憩があるの?といった心の声が聞こえた気がしましたが無視して進めます。

girl
さーて、お昼の休憩も終わったので営業再開するね。

kai2
―ナレーション―
色々無理が出てきているお店ですが、地域の住民に愛されてやまないファンシーショップ。オーナーさんは丸の内で働きたいとの野望を持っているらしいのですが、お店の中にいる子はこのお店が無くなってしまうと大変です。
何とかお店を再建するためにお店の子も知恵を出し合って頑張ろうというお話です。

hiyo
でも大丈夫、このサイトの中の人は中小企業診断士だから何とかなるのよ(キリッ)

girl
…とりあえず、中の人とかそういうメタ発言は止めようね…

kai2
―ナレーション―
そろそろ本編に戻りますね。

kai2
お客さん1 あ、この「クマ」君をください。

kai2
お客さん2 私は本当はネコが好きなんだけど、どうしても目に入る「クマ」君をください。

pan
あれれ、僕たちの方を全然お客さんが見てくれないよ…

pan
見てもらえないんじゃ、どんなに僕たちに魅力があっても売れないよね…

neko2
(…営業時間中は絶対に動いたりしゃべったりしちゃだめだよ…)

pan
だって…

neko2
(…だってじゃないよ。…ぬいぐるみが生きてしゃべるなんてのがお客さんにばれたらマズイでしょ?)

hiyo
(…そうよ、なんだか呪いの人形みたいで、呪いの人形が売っているお店みたいで、呪われているお店みたいで…)

neko2
…君、『呪い』って言いたいだけでしょ?

hiyo
最近ホラーに凝ってるんだよね♪

kai2
その日の営業時間後

kuma
ただいまー、いやぁ、今日は良く売れたよ。

kitu1
(…売れたのにどうしてかえってくるのかな?)

neko3
売れるたびにキャラが変わったら、キャラアイコンがいくつあっても足りないじゃない

girl
(だから、キャラアイコンとかそういうメタ発言は止めようよ…)

pan
ねえねえ、どうして今日はそんなに売れたんだい?

kitu1
そうよだよ、教えてよ

girl
それは、「クマ」君がゴールデンゾーンに立っていたからなんだよね…

pan
ゴールデンゾーンって、なーに?

kitu2
別に棚は金色じゃないよ?

girl
そうじゃなくって、お客さんの目につきやすい高さがあるんだよ。そして、その高さにおいてあるモノは売れやすいから、ゴールデンゾーンって呼ばれるんだよ。

hiyo
えー知ってたの?

girl
いいえ、知らなかったわ。さっき、『まんがで気軽に経営用語』で調べたのよ。

neko2
一応社長なんだから知っておいて欲しいよ。

kai2
と、目につきやすいところにあると売れやすいというお話でした。

kai2
詳しくはこちらで解説しています。



今回のお話はゴールデンゾーンというお話です。


お店でお買い物をしているとよく目に付く商品と、なかなか身に付かない商品があることに気がつくと思います。


例えばコンビニエンスストアなどでは商品が棚に陳列されています。

(この棚をゴンドラと言います)



一番低いところはかがまないと見えませんし一番高いところもちょっと見えにくくなっています。


では売りたい商品があればどこに置くのがいいでしょうか。


やっぱり目につきやすい高さのところに置くのが一番良いと考えられます。


そしてその高さをいわゆるゴールデンゾーンというのです。


今回のストーリーではたまたまゴールデンゾーンに当たる高さに陳列されているぬいぐるみが一番よく売れたとされています。


今回は偶然でしたが、お店としてしっかりと売り込んでいきたい商品があるのであればこのゴールデン雑煮陳列していくことが合理的です。


具体的には粗利益率の高い商品であるとか、お客様に買っていただきたいメインの商品などを陳列していくこととなります。


この選びやすい陳列というのもお店の品質のひとつですので、しっかりと考えて陳列をしていきたいものですね。

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ストーリーで解説経営用語

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