ノウハウ
第二回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編』という記事になります。

さて、一次試験を突破したとしても、中小企業診断士試験には真打とも呼べる二次試験が控えております。そして、その二次試験は論述式で4分野にわたる試験となります。

論述というと一気に難易度が跳ね上がる気がしますが、それはあくまで気のせいです。二次試験の合格率も平成25年度で18.5%と、一次試験と同じで5人に一人は受かる試験ですから。

とはいえ「中小企業診断士試験の一次二次を両方合格しようとすると、約2割×約2割の試験だから大体4%の合格率になるのでは?」と言う人がいるのも聞きます。

しかし実質的にはそこまで競争率は高くないと感じています。一次試験は最初から当該年度の合格を狙っていない層(科目合格を狙う人たち)もいますし、お試し受験組もそれなりの数になると思われます。

また、二次試験にもお試し受験組はいます。というのは、一次試験の合格発表が例年9月初旬で、試験が10月下旬になるからです。そして、一次試験に合格すれば、2年間は二次試験を受験する権利を得られます。という事は、一次試験を合格して、次の年に腰を据えて勉強の成果を活かすと考える人たちも一定人数いるという事です。

どんな試験でもそうですが、表面上の倍率と実際の倍率は異なるので、必要以上に恐れてはいけないと考えられますね。
  • 二次試験突破のために(経験談)
さて、あまり試験についての一般論ばかり書いても仕方ないので二次試験について書きたいと思います。但し、二次試験は正解がない試験なので色々な合格のための手法が謳われています。それなので、これはあくまで筆者の経験談と捉えてください。

まず、筆者は二次試験は先方社長へのプレゼンと捉えました。また、与件文はヒアリングして来た結果であると捉えました。

そのように考えるのならば、試験の解答は様々な知識を盛り込んだ網羅的なモノではなく、盛り込む知識は少なくなったとしても理路整然としたモノであるべきです。クライアントの社長のところに行って、様々なキーワードを盛り込んでいるけれども支離滅裂なプレゼンをするなんて、正気の沙汰ではないですよね?

また、ヒアリングして来た内容を元にプレゼンを実施すべきです。クライアントが言っていない事を勝手に決めつけて「一般論ではこうだから、御社もこんな問題があるはずだ。だからこうすべきだ」なんて事を言うのも失礼な話ですよね?

(もちろん、お仕事では一般論をお話しする機会はあると思いますが、解答用紙だけでプレゼンするのであればそのような事を書く紙面の余裕はないのです。)

とすると、解答作成の方針は「与件文に書いてある事を元に、理路整然と」といった感じになると思います。

また、問題文に忠実に、問われたことに回答することも心がける必要があると思います。先方社長が「○○なんだけど課題は何かな?」と訊いて来ているのならば、課題について回答するのが必要ですよね?

どうしてこれらの事が大切になるかというと、あなたが社長だとして経営を良くするためにコンサルを雇った事を考えてみたらわかると思います。

例えば、「なんか言ってることが支離滅裂だぞ…」とか「説明した事(与件文)と関係ない事を言い出したぞ…」「尋ねた事(問題文)と違う事を言ってるぞ…」みたいなコンサルが来たら、かなりイヤーな感じですよね?そして、そんな嫌な奴に資格を与えると業界全体の信用問題になってきますよね?

その意味では、二次試験にはそのような常識知らずの嫌なコンサルを排除するため試験と言えなくもないのです。
  • テクニック面
と、以上の事が筆者の持っている主要なノウハウなのですが、解答作成のためのちょっとしたテクニックもご紹介したいと思います。筆者はイメージはお客さんのところに行ってヒアリングをしてきて、提案書をまとめるといった流れでやっていました。

まずはヒアリングです。何はともあれお客様がどんなことで困っていて、どんな環境で経営しているかを知らなければはじまりませんよね?このヒアリングは与件を読むことが該当するのです。

そして、ヒアリングする際にはメモを取りますよね?実際に仕事でやるように、与件を読みながらメモを取っていきます。とはいえ、時間が無いので、色や線の引き方を決めておいて、SWOT分析など基本的な分析は読みながらやってしまいます。

また、問題文も与件のうちですから(社長が知りたいことを聞いてきたわけですから)これも予めすべて読んでおきます。

その後、全体の流れをメモを見ながら組み立てます。何と言ってもプレゼンなので理路整然としていないといけませんからね。多品種少量生産方式を勧めておきながら、後の方で単一品種ライン生産方式を採用して特定の製品を多量に見込み生産しましょうなどと言い出したら「おいおい、言っていることが滅茶苦茶だぞ…」とお客様に思われてしまいますからね。

そして、ここまでやってから、書き出したメモ(キーワード)を活用して、問題分に合致する解答を作っていきます。解答欄には厳格な文字制限があるため、下書きは必須となります。

そして、最後は誤字脱字に気を付けながら下書きを清書するのです。
  • 意外な盲点
と、上の方法で上手くいったとしても、意外なところに盲点があります。それは口述試験です。多分、論述試験を受ける時には口述試験のことまで考えていないと思います。

しかし、論述試験に合格すると口述試験があるので、自分が書いた解答を残しておくことが大切なのです。

また、論述試験に合格した後口述試験に落ちると非常に残念な思いをすることになるので、最低限のビジネスマナーはおさらいをしておくとよいと思います。
  • よく言われている受験テクニックについて
中小企業診断士試験の二次試験は、正解がない(正解が発表されない)という関係上、様々な方法論が提唱されています。そして、筆者が採った方法はリスクの大きな方法であると言われています。

というのは、首尾一貫して書くという事は、最初の方向性に誤りがあった場合にその後の提案すべてが誤理になる可能性があると言われているのです。

しかし、筆者は一発合格を狙うためにはリスクを取る必要があると考えていました。

それは、色々な論点をしっかりと盛り込むといった書き方では、受験経験者にはかなわないと考えたからです。そのような受験に最適化された解答作成能力を一次試験終了後から二次試験までの間のわずかな時間で培う事は難しいと判断があり、普段の仕事で培ってきた首尾一貫した文章を作成するという方法論を採ったのです。

また、「最初の方向性に誤り云々」という意見についても「経営に正解は無い。したがって、大企業とコスト競争をするといった経営資源的に無理な事を考えない限り、方向性の誤りといったモノは基本的には存在しない」と割り切りました。

というか、利用可能な経営資源については与件文から判明するので、可能かつ無理のない戦略を提案すればそれでよいと考えたのです。
  • とはいえ
と、「基本は仕事でお客様へプレゼンするように」と考えて筆者は一回の受験で合格したのですが、やはり二次試験はある程度の訓練が必要になります。

与件文から企業の状況を的確につかみ、また設問に問われた形式で、その問題点や課題を文字数制限内で的確にまとめる訓練です。

これは仮に普段のお仕事でヒアリングを実施し、提案資料を作成することが多くとも、解答作成の訓練をしておく必要があります。というのは、出版関係のお仕事でもない限り文字数制限内で解答するという事には慣れていないはずだからです。

また、解答用紙のみでプレゼンをするという形式になりますから、言いたいことは簡潔にもれなく、解答用紙内に表現する必要があります。これもやってみると意外に難しく、普段どれだけ口頭での補足説明というか追加説明に頼っているかが痛感されるはずです。

そして、このような訓練を実施するためにも、少なくとも一度は受験指導校での模擬試験は受けてみてください。時間制限のある独特の雰囲気の中での訓練は非常にためになると思われます。

読者の皆様が中小企業診断士の合格を勝ち取ることをお祈りいたします。

次回は、一次試験の学習順番について書いてみたいと思います。

連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
事業を営むのに必要な情報
姉妹サイトとして開業や創業、事業経営に大切な情報をコンサル目線でまとめてみました。