負け犬
負け犬とはPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)における考え方の一つで、市場シェアが低く、市場自体の成長率も低い製品群のことを言います。英語ではdogなどと表記されます。

この負け犬に位置付けられた事業は、市場シェアが低いため、競合他社と比較してコスト高になりがち(あまり儲からない)し、市場自体の成長率が低いため、挽回が困難(でもあまりお金もかからない)といった特徴があります。

このようなことから撤退を検討するのが定石であると言われています。(参考:撤退戦略
  • 士気の維持も困難です
また、もし社内でPPMで区分された事業の位置づけを共有しているならば、負け犬に位置付けられた事業に携わっている人の士気を維持することも困難になってきます。

もしあなたが『負け犬』と呼ばれる事業に配属されたとしたらやる気を維持できる自信がありますか?また、社内や取引先から「あそこの事業部は負け犬だから…」などとみられて、そのように取り扱われる(投入すべき資源が投入されないなど)結果本当に負けてしまうという『自己成就的予言』といった事も指摘されています。

このように負け犬に位置付けられると非常に不利な戦いを強いられる可能性が高いのです。
  • とはいえ
とはいえ、負け犬事業に「多額の資金を投入してきたんだから今更引けない。もっと投資をして金のなる木に転換させるんだ!」との判断をしてしまう経営者もいます。

もちろん、可能性はゼロではありませんが、一般的に言ってそのような経営判断はサンクコストに囚われている判断なのであまり得策とは言えません。(今回のまんがも「あきらめない事が大切」とサンクコストに囚われた発言があるようです。)

また、様々な撤退障壁があって、引くに引けないといった状況になるケースもあります。

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