オムニチャネル
オムニチャネルとは、あらゆる顧客との接点を連携させて販売をしようというマーケティング戦略のことを言います。

例えば、実店舗というチャネルと、カタログ販売、ECサイト(インターネット販売)という3つのチャネルを持っている小売業があったとします。

このような場合、「カタログは比較的高年齢者向けの商品を扱って、ECサイトは若年層向けで、実店舗は売れ筋を中心に…」といった風に、従来は各販売チャネルが別個に動いているようなケースが多かったのです。

しかし、ラテン語で『すべて』を表す『オムニ』という言葉を冠されたこのキーワードは、従来のように各チャネルが別個に動くのではなく、一体のものとして動くことを目指しています。

上の例では、カタログを見て商品を知った消費者が、実店舗で実際にモノを手にとって、接客等の人的販売を受け、最終的にECサイトで購入するといったイメージとなります。

この場合、縦割りの考え方で「どこのチャネルが販売したか?」という事ではなく、すべてのチャネルが連携し、一体となって販売したという事になるのです。
さて、実店舗をショールームのように利用して実際の購入は割安なECサイトで行うという消費者の行動が実店舗を構えている小売業の課題となっています。

実店舗を持っている小売業としては、せっかく費用をかけて仕入れ、廃棄ロス機会ロスのリスクを背負って陳列しているのに、競合のECサイトのショールーム扱いされたらたまりませんよね?

でも、自社のECサイトで購入してもらえれば、ショールーミングされても一向に問題ないという発想が生まれたのです。

(もっとも、店舗の業績評価をどうするかといった問題は残りますが…)


例えば、店舗にタマタマ在庫がなくとも、ECサイト部門から即座に消費者の自宅あてに配送するとか、ECサイトで見た商品を実際の店舗で人的販売を活用して売り込んでいくといった発想です。

そして、このように『すべて』のチャネルを連携させて一体のものして販売活動を行うような事をオムニチャネルと呼ぶのです。

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