モータリゼーション_001
モータリゼーションとは、クルマ社会が到来し、どんどん進行していくことを示す言葉です。英語ではmotorizationと表記されます。

さて、言葉自体は「へークルマ社会が到来するって意味なんだ」ってことですが、クルマ社会が到来するという事は非常に大きな環境の変化をもたらします。

そして、日本ではこのモータリゼーションはひと段落していますが、新興国ではまさに今進行中の現象なのです。
  • モータリゼーションで変わる(かわった)事
クルマって自分の都合で好きな場所へ移動できるので、とても便利ですよね。そして、この便利な道具をみんなが持つようになると次のような変化が生じると言われています。

1.商圏が変化する

このモータリゼーションが進展すると、郊外に大きな駐車場を持った大規模なショッピングセンターなどが出店するようになります。

その結果、従来の都市の中心部にあった従来の商店街から顧客が流出するなどの大きな商圏の変化が発生するのです。

このことは、われわれは既に経験済みですよね?(地方都市の中心商店街の元気がなくなって、郊外のショッピングセンターにはお客さんが沢山いるという光景です。)


2.買い物弱者等の社会問題が発生する
モータリゼーションの進展によって街がどんどん郊外に移る事は、車を運転できるうちは良いのですが車の運転が困難になったときに問題を引き起こします。

市街地のそばに住んでいない人は、車で買い物等に出かけなければなりませんが、肝心の車が運転できないと言った問題です。

従来ならば、バスや鉄道網がこういった人たちの移動手段となっていたのですが、自家用車での移動が主流となっている地域では、バスも鉄道も採算が合わないのでどんどん撤退してしまいます。

その結果、いざバスや鉄道が必要な時に、バスも鉄道も存在しない、もしくはあっても一日数本しか走っていないので実用に耐えないといった事が行ってしまうのです。
  • すでに起こった未来
こういった事は、我が国と比較してモータリゼーションが進展していない国にとっては、これから発生するすでに起こった未来となります。

そのため、これから海外で事業をしようと考えている人や、海外の読者の皆様にはヒントになるかもしれません。

また、都会でも買い物弱者の方がたくさん発生する事は想定されるため、すでに買い物弱者の問題が発生している地域の知見はビジネスチャンスになるかもしれません。

こういった、すでに起こった未来の知見をまだ起こっていないところに持ち込んで経営する方法をタイムマシン経営と言います。

解説で出てきた用語・関連用語

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