終身雇用_001
終身雇用とは、新卒採用で入社した人が、定年になるまでずっと雇用され続けるような慣行の事を言います。かつて、日本式経営の三種の神器の一つとして数えられていた考え方です。

この終身雇用は、ジェイムズ・アベグレンの著書「The Japanese Factory」で年功賃金と一生涯雇用されるという雇用慣行を日本的経営の特徴として取り上げたことから、終身雇用制度と呼ばれるようになりました。

但し、あなたを一生涯雇いますという契約が交わされていたわけではなく、単に慣行として行われていたものです。

ところで、企業は基本的には利益を上げるために事業活動を行っています。そのため、終身雇用を行う企業が多いという事は、終身雇用には一定のメリットがあるという事です。
それは、
 
1.従業員の帰属意識が高まり、士気が向上する。
雇用が安定するので、長期的な目標に沿って行動をすることができます。

2.企業内での必要な能力を身に着けやすくなる。
長期雇用が前提なので、コストをかけてOJTOff-jtを行う事が可能となります。

3.技術やノウハウが企業内に蓄積され、外部に流出しにくくなる。

といったメリットです。

その反面、
1.従業員を解雇しにくくなるため、企業内で努力しない人材が生まれる。
無気力な人材が多くなると組織の活力が弱くなる可能性が高くなります。

2.雇用の調整が困難で、人件費が固定費化してしまう。
不況になっても、従業員を解雇することが難しいため、大きな赤字を生じたり、業績が悪いからと若年層の採用を見合わせて組織内の年齢のバランスが崩れたりします。

このまんがでは、先生の勤めている学校は終身雇用が前提になっているようです。そのため、短期的な利益を度外視してでも、長期的に組織のためになるような行動をとっています。
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