同質化戦略_001
同質化戦略とは市場競争のリーダーが用いる戦略(リーダーの戦略定石の一つ)で、競争相手が差別化戦略で挑んできた時に、同じ戦略を採用し、相手の差別化を無効化する戦略です。

同じ戦略ならば規模の大きい方が有利であるという非常に単純な理屈です。

これは、大きな市場シェアを握っている企業では一般に規模の経済範囲の経済が働き、同じものを作るのであれば低コストでできます。また、累積生産量も多いと考えられますので、経験曲線効果も効いてきているはずです。

さらに、大きな市場シェアを握っているという事は流通面でも有利になり、競合と似たような商品を強力な流通網で一気にお店に届けることも可能です。

例えば、素晴らしい機能を持った歯磨き粉を販売した会社があるとします。その場合、市場のリーダーは同じような機能の歯磨き粉を市場に投入することがセオリーとなります。
 
これは、市場のリーダーは低コストで生産することができると考えられます。そのため、競合と同じような価格設定で十分な利益を狙えます。(とはいえ低コストで製造できるからと言ってやみくもに低価格にはしないのもリーダーの戦略定石の一つです。)

さらに、市場のリーダーならではの強みがこれに加わります。それは、お店の陳列棚の大きな部分を押さえているという事です。これは市場リーダーの新製品である歯磨き粉は、より消費者の目に触れる機会が多いという事です。

このように、同質化戦略を採れるというだけで、市場シェア1位の企業は非常に有利な立場にあるという事ができると思います。

このことは逆に言うと、市場シェアを奪取しようとしている2位以下の企業については、リーダーの戦略を模倣するという事は自殺行為に近いという事ができると思います。
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