顧客シェア_001
顧客シェアとは、顧客が購入したある商品のうち、自社の商品が占める割合を言います。市場シェアが市場に占める自社の割合なのに対し、顧客シェアは特定の顧客に占める自社の割合といった感じです。

別名ウォレットシェア、つまりお財布のシェアとも呼ばれているように、顧客一人にどれだけ食い込んでいるかを表している指標です。

この顧客シェアが高いという事は顧客ロイヤルティが高いと言えますので、顧客生涯価値(LTV)が高くなっていると考える事もできます。。

例えば、帽子という商品を取り扱っている場合を考えてみます。帽子という商品に対して使うお金のうち、どれだけの割合を自社で使ってもらったかという発想です。

この帽子を毎年1万円程度購入する顧客がいたとします。その顧客が自社で8千円分購入したのならばその顧客の顧客シェアは80%となるというイメージですね。

■市場が成熟してきた場合

市場が成熟段階に入った場合、市場シェアの追求は困難を極めます。なぜならば市場が成熟段階に入った後に市場シェアを伸ばすということは競合他社からシェアを奪ってくるということに他ならないからです。

これが市場が成長段階であれば、新たにお客様になる人を自社に引き付けるだけで済むのでこれに比べれば簡単になります。

そのために市場が成熟した場合試乗車を追求するよりも顧客一人一人の財布の中・ウォレットシェアを追求する方がアプローチとした理にかなっています。

そして市場シェアは100%というのは無理ですが、顧客シェアは100%を狙うことができます。例えば自分は「まるまるビールしか飲まない」とか「サイダーはここのものしか飲まない」と言った人が身近にいるかもしれません。

そういった人にとって、まるまるビールは顧客シェア100%の商品となります。またそのサイダーも顧客シェア100%ウォレットシェア100%将棋となってます。

■顧客シェアの考え方がすぐれている点

この顧客シェアという考え方は非常に優れています。というのは新しい顧客を獲得するコストは既存顧客の維持の5倍かかるといった調査研究があるからです。

ということは顧客シェアを伸ばしていくという方法は費用対効果が非常に良いと考えられます。

そして究極的には自社商品を選んでもらう顧客生涯価値の最大化を狙っていくという形になります。
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