官僚制の逆機能_001
官僚制の逆機能とは、官僚制組織という組織構造のデメリットの事を言います。

官僚制組織はマックス・ウエーバーが提唱した組織構造で問題なく運用されていれば極めて効率の良い組織です。しかし、残念ながらいろいろな種類の問題が発生しがちであると言われています。

このような問題を官僚制の逆機能と言い、このような問題を皆さんは「あの組織は官僚的でね…」といった批判めいた言葉で指摘するのです。

それでは、官僚制の逆機能とはどういった事でしょうか?具体的に見ていきたいと思います。
  • 規則にないから…
「規則にないから対応できません。」このような言葉を聞いたことがありますか?規則になくても、ちょっと気を利かせば出来そうなことでも、官僚制組織の元では、規則が非常に強いためなされない事があります。

それがたとえ顧客にとって非常に重要なことであってもです。例えばバーゲンで購入した不良品を返品しに来たお客さまに対して、「割引品は返品はできない」との対応を行って、長年にわたっての上顧客を怒らせてしまうようなケースもあります。この場合、この顧客のLTV分だけ組織は損失を受けます。
  • 私の責任では…
「それは私の責任ではありません」といった、責任回避の言動がなされることもあります。
  • セクショナリズム
自部門の利益を優先して組織全体にとって最適な意思決定を行わないといった事もあります。

例えば、別の製品を製造している部門と共同で仕入れを行えば物流関係のコストが半減できるような案件があったとします。しかし、それをやってしまうと自部門に仕入れの権限が無くなってしまうような場合に、その案件を握りつぶすような事が行われます。

これは、組織全体では利益になりますが自部門にとっては不利益になるためです。

上の例はどこかで聞いたような例ですよね?それだけ官僚制組織の逆機能はありふれた現象であるという事です。

この他にも秘密主義や、権威主義、規則を守る事が目的化するといったような問題が発生すると指摘されています。

このまんがでは、どうやら研修を行っているようです。このような、規則にないからできないという対応は官僚制の逆機能として発生するような問題点です。

でも、規則が作られた本当の目的に立ち返って考えたならば、2コマ目のような対応は不適切であるように考えられます。 
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