製品アーキテクチャ論_001
製品アーキテクチャ論とは、製品を設計するにあたっての基本的な設計思想である製品アーキテクチャを「すり合せ(インテグラル)型」と「組み合わせ(モジュラー)型」に分けて考えたものです。

ここで「すり合せ(インテグラル)型」と「組み合わせ(モジュラー)型」について簡単に説明します。

・「すり合せ(インテグラル)型」
それぞれの工程内で多数の部品を相互に調整、すりあわせを行いながら一つの製品を作り上げていこうとする考え方です。車や高級腕時計などが代表例となります。

車の乗り心地や燃費性能、時計の使い心地や高級感は部品を買ってきて組み合わせるだけでなく、相互に調整を行いながら製造していく必要があります。このような製品アーキテクチャは、組織力の高い日本企業が得意とするところであると言われています。

・「組み合わせ(モジュラー)型」
製品設計のモジュール化の進展とともに注目されている考え方です。これは、製品を作る際に、統一された規格をもとに標準化された部品を組み合わせて製造していこうとする考え方です。PCや家電製品等が代表例になります。

今回のまんがでは吹奏楽部の演奏する音楽を一つの製品としてとらえています。

2コマ目はパーカッションやホルン等の各パートをモジュールになぞらえて、パート練習を「組み合わせ(モジュラー)型」に見立てています。このパート練習の目的は各パートが練習してうまくなることです。そして、各パートが独自に機能向上(練習してうまくなること)を図れば全体の性能が向上します。

3コマ目4コマ目では、全体の合奏を「すり合せ(インテグラル)型」に見立てています。合奏の練習を行う事によって、部内で各パートの演奏を相互に調整、すり合せを行いながら全体の演奏水準を上げることが可能となります。
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