破壊的イノベーシ_001
破壊的イノベーションとは自社を支える主要な顧客の価値観でみると、主要な機能を低下させているかもしれないが、新しい価値基準でみるといくつかの優れた特徴を持つようなイノベーションです。

なぜ、機能を低下させるようなイノベーションが破壊的イノベーションなどとわざわざ名前をつけられているのでしょうか?

それは、この機能低下は主要な顧客の価値観から見た機能低下であり、まだ認識されていない新しい顧客の価値観から見ると優れた特色を持っているからです。

船の例を考えてみます。櫂(オール)で漕ぐ船が主流だった時代に帆船という破壊的イノベーションが生じたとします。

櫂(オール)で漕ぐ船の顧客は、帆船に対して次のようなことを思ったかもしれません。「風で動くですって?あんな不安定なものに頼ってどうするの?」「逆から風が吹いたら動かないどころか押し戻されるじゃない。戻される船なんて笑っちゃうよね。」

このようなネガティブな意見が上がったとしても、帆船には長距離を航行できる、人力で動くよりも力があるため積載容量が大きいなどの利点があり、それらの価値を認めた新しい顧客層があらわれました。

ここで櫂(オール)で漕ぐ船を作っていた人たちは、顧客のいうことを聞いていたし、改善や技術革新を誠実に行っていたという事に注意が必要です。このようなタイプの改善や技術革新を持続的イノベーションといい、このような努力にもかかわらず新技術に取って代わられるような現象をイノベーションのジレンマと呼んでいます。

このまんがでは、既存の顧客の考えとは関係なくメガネの先輩が画期的な練習方法を思いついてそれを後輩で試しています。極端に言うと破壊的イノベーションの顧客は最初はいないため、何が破壊的なイノベーションになるかわからないのです。

そのため失敗も多いと考えられます。今回のメガネの先輩の画期的な練習方法は失敗してしまったようですね。

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