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2015年10月

財務・会計
2015年10月28日

所要運転資金 | 普通に経営するためには運転資金としてお金が必要になります

所要運転資金
所要運転資金とは経常運転資金とも呼ばれ、企業が通常の営業活動を行っていくにあたって必要とされる資金の事を言います。

ここで、必要とされる資金といった通り、儲かるとか儲からないといった利益概念とは全く関係のなく、会社を存続させるための純粋な資金繰りの問題として把握する必要がある考え方です。

(これが不足するといわゆる資金ショートを起こしてしまいます。)

一般的に商品を仕入れて、販売し、それを回収して入金するまでには時間がかかります。また、かといって仕入れてスグにお金を払うわけでもありません。(こういった考え方を回収サイト支払サイトなどと表すこともあります。)

このように、通常に営業していてもお金の入金と支払いにはズレが出てきます。そして、そのズレを埋めるためにいくらお金が必要かを所要運転資金という概念で説明するのです。

■いくら必要なの?

と、通常に営業活動を行うにあたって資金が必要であると言いましたが、具体的にはいくら必要なのでしょうか?

一般的には入金と支払のズレを明らかにするため、以下の計算式を用います。

【所要運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務】

それではこの式を使って、具体的に見ていきましょう。

例えば、毎月平均的に100万円の売上を上げる企業があるとします。この企業は原価率50%で商品を仕入れており、仕入先には仕入の1カ月後に支払い、販売後2か月後に現金を回収します。

また、在庫として、月商の一か月分を常に保持しているとします。

その場合、必要な各要素は以下のように計算できます。

売上債権=100万円×2か月=200万円
(販売後、お金の回収に2か月かかります)

棚卸資産=100万円
(1カ月分の在庫を持つため)

仕入債務=50万円×1カ月
(1か月後に原価率50%で仕入れた商品の代金を支払います)

所要運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務

なので

所要運転資金=200万円+100万円-50万円=250万円

となります。

言い換えると、このようなサイクルを回すためには、250万円のお金を準備しておかないといけませんよといった考え方になります。


 
財務・会計
2015年10月26日

売価還元法 | 「この売上原価って怪しくない?」簿記を勉強すると必ず遭遇するモヤモヤ感です

売価還元法
売価還元法とは、取扱品目の非常に多い小売業等でよく使われれる棚卸資産(要するに在庫の事ですね)の評価方法の一つで、売値ベースで把握した在庫金額から原価ベースの期末の棚卸資産有高を求めるための方法です。

売上原価を計算しようと考えた場合、期中にどの商品がどれだけ売れたか、売れた商品はいくらの単価で仕入れたものであったかを、先入先出法や、後入先出法、移動平均法などの方法を用いて把握していく必要があります。

「今回売れた商品は、100円で仕入れた商品が3ケと同じ商品だけど101円で仕入れた商品が2ケだった…」などと記録をしていく必要があるのです。

しかし、ちょっと近所のスーパーを思い浮かべて欲しいのですが、小売業などでは非常にたくさんの商品を取り扱っていますよね?

これらの商品を一つ一つ上にあげたような方法で管理していたら非常に手間がかかり、大変なことになります。

そのため、期中に単価を考慮せずに済ますといった売価還元法といった方法が用いられています。

■棚卸をするだけ

(その棚卸がきわめて大変なのですが)定期的にて商品がどれだけ残っているかをチェックする棚卸を行い、その情報と商品毎の売価(値札がついていますからこちらは簡単に把握できます)を掛け合わせて一定のグループごとに売価ベースの商品有り高を算出します。(惣菜とか日配、グロサリー等のグループごとに把握します)

その後、グループごとに算出したその期の原価率を乗じて、原価ベースの在庫有高を求めます。

原価率=(前期末評価額(原価ベース)+当期仕入高)÷(投機売上高+期末在庫高(売価ベース))

まず、原価率を求めそのあと、求めた原価率を用いて期末評価額(原価ベース)を求めます。

期末在庫高(売価ベース)=棚卸数量×売価

期末評価額(原価ベース)=期末在庫高(売価ベース)×原価率

といった計算で算出することができます。

そして、この計算を実施すると、期末評価額が判るのでいわゆる『シイレクリショウクリショウシイレ』といったオマジナイを唱えて売上原価を計算するのです。

(借方)仕入(貸方)繰越商品
(借方)繰越商品(貸方)仕入
※この仕訳を決算整理仕訳として実施することによって仕入勘定に売上原価が計算できます。

計算式にするとこんな感じです。

売上原価=期首在庫+当期仕入高-期末在庫

■この考え方怪しくないですか?

さて、このような売価化還元法ですが、なんだかモヤモヤしませんか?そのようなモヤモヤ感を感じた方は正解です。というのは、この売価還元法は完全に正確ではありません。

だって、どう考えても完全に正しい値にはなりえませんよね?

でも、会計上はこれでよいとされています。企業会計原則真実性の原則で言われるところの真実は相対的真実といった考え方となります。

もっというと、先入先出法を採用していたからといて、先に仕入れたものから売れていくわけではないですし(陳列棚の後ろからワザワザ商品を取るような人、いますよね?)もっと乱暴な最終仕入原価法(最後に仕入れた仕入れ単価を採用する)などといった方式も認められています。

そのため。ここに深入りしても学者先生以外は得をしないので、スルーしておくことを推奨します。

財務・会計
2015年10月21日

少額減価償却資産 | 少額なら全額その年の経費にしても良いよといった制度です

少額減価償却資産
少額減価償却資産とは、一年未満しか使えない資産や、単価が10万円未満の資産を指す言葉です。

なお、中小企業については上の10万円未満という要件が平成28年3月31日までに取得した資産については、30万円未満に引き上げられています。【平成27年4月1日現在】
 
さて、このような特例を設けるくらいですから、通常の固定資産との違いがあるはずです。

通常の固定資産の場合、減価償却といった手続きを経て、徐々にしか費用化することができません。

例えば、25万円の営業用の機械を購入したとしても、税務上それが5年使えると税法上で判断されているような場合、年間(12か月)で5万円しか損金(税務上の費用)にできません。

そのため、「えっ、利益を圧縮するために年度末に駆け込みで機械をかったけど、4,167円(250,000×0.2(償却率)÷12×1(ひと月分))しか損金にできないの?」といった事が起こり得るのです。

しかしながら、少額減価償却資産として扱われるような資産は購入した年度に『全額』損金とすることができます。

つまり、上の例では、25万円を全額損金にできるのです。

■この特例は制限なくできるの?

さて、このような特例を活用できれば、「じゃあ数千万単位の利益が出そうになったら、30万円未満の資産を沢山買えば利益を圧縮できそうですね。」と思う方もいると思います。

しかし、このような特例を際限なく認めていたら税収の確保が難しくなってしまいますので一定の歯止めがかかっています。

そのため、この特例を用いることができるのは、年間300万円を上限とするといったルールがあります。

どういう事かというと、26万円の固定資産ならば11ケまでならば286万円なので、全額購入した年の損金にできますが、12ケ購入すると累計額が312万円となり300万円を超えてしまいうといったルールです。

なお、通常の少額減価償却資産(一年未満しか使えない資産や、単価が10万円未満の資産)の場合、このような制限はありませんので、9万円の機械はいくら購入してもその年の損金とすることができます。

関連用語
一括償却資産

 
財務・会計
2015年10月20日

一括償却資産 | 固定資産を買ったらなかなか費用として落とせない?金額によっては3年で費用にできる制度があります

一括償却資産
一括償却資産とは、減価償却資産のうち、取得価額が10万円以上、20万円未満のモノについて、一括して3年間で均等償却を行えるとする例外規定の事を指します。

さらに青色申告を行っている中小企業においては、30万円未満、年間300万円未満まで認められるといった例外規定の例外も儲けられています。

■損金と会計上の費用

さて、税法上で認められる損金(税務上の費用)と会計上の費用は異なります。会計上は、収益の獲得に役だっていると考えられる期間で費用配分を行う事が合理的であると考えられています。

例えば、15万円である機械を購入したとして、その機械が10年間にわたって収益の獲得に貢献するのならば10年間かけて減価償却を行ったり、その機械が本年度の収益獲得にのみ役立つのならば、1年で減価償却をするといった感じです。

しかし、そのようなことを許していると「今年は利益が沢山出て税金を払わないとならないから、この機械はずっと使うけど、今年の費用にして利益を圧縮しよう」などといった事を行う人が出てきてしまい、税収の確保に支障をきたしてしまいます。

そのため、税法上は、「○○という種類のモノは5年、○△なら8年で償却しなさい。これ以下の期間で償却しても損金として(税法上費用として)認めません」とやっています。

そして、会計上の償却年数と税法上の償却年数がバラバラだとめんどくさいので実務上は、税法上の償却年数に合わせて運用されています。

また、3年未満の償却年数が設定されているような償却資産はそれほど多くないため(つまり、全額損金にするためには3年以上かかるケースが多い)、このような例外規定が設定されていると、通常よりも早く損金にできる(つまり税法上の費用にできる)といったメリットがあります。

また通常の固定資産は月割りでしか損金にできないため、決算月に購入した資産は1か月分か損金にできません。しかし、この一括償却資産は決算月に購入したとしても1年分を損金とできるといったメリットもあります。

■とはいえ

とはいえ中小企業の実務上はあまり出てこない考え方となります。というのは、青色申告者で中小企業者は、30万円未満の固定資産の場合(一括償却資産と同要件です)、少額減価償却資産として全額をその資産を使い始めた年に損金にすることができるのです。

そのため、利益を圧縮して税金額を少なくしたいと考える事業者については、ほぼこちらの少額償却資産の方を用います。

関連用語
減価償却
 
ストーリー
2015年10月19日

ABC分析!?売れ筋と死に筋を明確にすることは大切ですが、お店の商品にとってはうれしくないようです

neko_negane
ふむふむ。なるどほねぇ。

neko_negane
商売は奥が深いね…

tanuki_2
ココは、町はずれのファンシーショップ。80年代の香りが今なお残るちょっと時代に取り残されたお店です。

tanuki_2
ファンシーショップという業態。結構昔の業態かなぁと思いきや、最近でも割とあるみたいです。

tanuki_2
とはいえ、このお店は、新しい感じではなく、それなりに年季の入ったお店になります。

neko_negane
とすると、このお店は…

neko_negane
オーナーさんに言ってあげようかな。

hiyoko
あら、今日はなんだかむつかしそうな本を読んでいるね。

neko_negane
商売のABCって本なんですけど、とっても参考になるよ。

hiyoko
そんな本、どこで見つけてきたの?

neko_negane
ちょっとオーナーさんの書斎に遊びに行ったときに、見つけたんだよ。

hiyoko
ああ、あの足を踏み入れたら二度と戻ってこれないというオーナーさんの書斎に行ってしまったのね…

neko_negane
ちょっと、怖いことを言わないでよ。まあ、なんともないから、そんな脅かし怖くないけどねっ。

hiyoko
…みんな最初はそんな風に言うのよ。そんな風に言っていた『ひよこ2号』もいつの間にかいなくなっちゃったし…

neko_akire
『ひよこ2号』さんは岐阜の縫製工場にいた時の同僚じゃなかったっけ…

hiyoko
ごめん、『ひよこ3号』の間違いだったわ…

neko_akire
まあ、なんでもいいや。で、この本なんだけどすごく参考になるんだよ。

kuma
へーどう参考になるんだい?

neko
商売はね、基本が大切なんだよ!

neko
陳列する場所も大切だし(ゴールデンゾーンとかそんなお話だね)、整理整頓も大切だよね。

neko
あとは、一回来てくれたお客さんを大切にして常連さんにするのも大切だし。これはライフタイムバリューって考え方。

kuma
そうなんだ、そんなに大切なことが多いんだね。

neko
でも、その中で一番大切なことはね…

neko
ABC分析をして管理をする事なんだって書いてあるよ。

kuma
ABC分析!?

hiyoko
それはだめよ!

kitsune_odoroki
ABC分析ダメ、絶対!

panda
そんな事オーナーさんに言ったりしたら許さないからね!

tanuki
なんだか急に騒がしくなってきました。

tanuki
どうしてこんなに騒がしくなったかは、次回に…

kitsune_odoroki
勝手に終わらせないで。この話ははっきりさせておかないといけないから。

tanuki
じゃあもう少し続きます。

kitsune
ふう、えっと、どこから説明をしようかなぁ

kitsune
えっと、ABC分析ってどんなことかわかる?

neko
えっと、売れ筋が(ごにゃごにゃ)

kitsune
(あんまりちゃんと本を読んでいないんだな…)じゃあ、キミは全部の商品を同じぐらい心を込めて管理する必要があると思う?

neko
それはあると思うよ。

kuma
あると思うよね。

panda
当然あるよね。

neko
商品には作った人の魂が

kuma
宿っているのです。

panda
宿っているのです。

neko
その魂をうまく引き出すのがこのお店の役割

kuma
ららららー

tanuki_2
みんなは、社歌を歌いだしました

kitsune
ストップ!ご近所さんに聞かれちゃうから。今日はお店が休みなのに、騒がしかったら変でしょ。

tanuki_2
しーん

kitsune
よろしい。では、話を戻すけど、ABC分析はそうじゃないという考え方なんだよ。

kitsune
商品には売れ筋と、全然売れない死に筋があって、それらを把握して売り上げを伸ばそうという発想がABC分析なんだよ。

kuma
ふーん、いい考えじゃない。

panda
そうだね。いい考えだね。

hiyoko
そうね。いい考えだね。

kitsune_odoroki
あれ、みんなさっきは反対していたよね…

kuma
なんか、ABC分析といった言葉を聞いたら拒否反応が出たんだけど

panda
説明を聞いたらいい考えに思えてきたんだよ。

hiyoko
そうね、別に拒否反応を持つ必要はなさそうね。

kitsune
お店にとってはそうだよね。

kitsune
でも、僕たちお店で売られている商品にとっては…

kitsune
本当に恐ろしい分析手法なんだよ。

neko
何が恐ろしいのかわからないよ…

kuma
そうだよ。売れ筋と死に筋を把握するなんていいことじゃない。

neko_akire
あっ!ひょっとして…

neko_akire
もし死に筋として位置付けられたら…

kitsune
気が付いたかい?

kitsune
そう、死に筋がふさいでる場所は売れ筋商品に明け渡す必要が出てくるんだよ。

kitsune
そして、死に筋商品は処分価格で売られるの。

hiyoko
それってあの、素人が勝手な値段をつけて、免許もなく売るあの、フリーマーケット?

neko_akire
フリーマーケットじゃないにしても、何らかの形で処分されちゃうんだよね…

tanuki_2

hiyoko
おっと!あー本にお醤油こぼしちゃったー

kuma
たいへんだー拭かないと(びりっ)

panda
あーやぶれちゃったなぁ。これはもうだめだから捨てないと。

neko
ちょうど、たき火をしているから燃やしちゃおおうーっと

kitsune_odoroki
すごいチームワークだね…

tanuki
オーナーさんは、たまに書斎から本がなくなるといっていたのですが、こういったことがなされているのですね。

tanuki
あ、今日はオーナーさんは出てきません。どうやら、お店をお休みにして、丸の内に遊びにいっているようです。

tanuki
とはいえ、ABC分析を実施し、売れ筋と死に筋を明確にするんはとても大切な業務です。

tanuki
お店を営む方は、一度販売量を調査し、売れているものから順番に並べて、売れ筋と死に筋を明らかにするとよいと思われます。

記事一覧はこちらです↓

ストーリーで解説経営用語

時事ニュース解説
2015年10月17日

PCの基本的なスキル?教わった記憶はありませんがPCが使えない若者がいるのなら社会全体で教える必要があります

pc
パソコン。PC。仕事を行っていくには必須の道具となっています。「手書きで書類を作ってください」とか言われてしまうと、その書類作り以外ほとんど何もできずに一日が終わってしまうかもしれません。

と、このような重要な道具であるパソコン、PCですが、若い方にとってはスマホの方がなじみ深く、パソコンの操作にあまり習熟していない方が増えてきたようです。報道では

若い世代でパソコンを使えない人が増え、話題になっている。IT企業ですら新入社員が使えず困っているケースも。スマートフォン(スマホ)の普及や、親・学校のパソコンへの理解不足、経済的に苦しい家庭が増えていることなどが原因と考えられ、就労のためにも技術習得の必要性が高まっている。
中略
内閣府が今年2月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマホを利用している高校生は89%に上る一方、ノートパソコンは30%、デスクトップパソコンは16%に過ぎない。2015年10月17日毎日新聞

とされています。報道の通りであるのならば、若い世代ではパソコンを使っている人達の方が少数派になってしまっているような状況が浮き彫りになっています。

という事は、パソコンについては覚えるような努力をしないといけない

■どうやってパソコンを覚えたのか

仕事でパソコンを普通に使っている世代はどうやってパソコンを覚えたのでしょうか?

パソコンという新技術を利用して生産性を上げるとの組織の意思の下、おそらく現在50代よりも上の世代の方は、パソコンを覚えるために様々な研修や教育訓練の場が提供されていたはずです。

また、20代後半から40代については、パソコンの利用率が上がってきた世代で、使っていく中で自分で覚えていった世代であると考えられます。

ある程度パソコンが普及してきた世代なので、企業でパソコンの基本的な使い方から教えていたとは考えにくいですし、逆に学校教育でもパソコンの使い方といった教育訓練は提供されていませんでした。(高校での情報教育は2003年から開始)

とはいえ、それで何とかなってきたのは、パソコンの普及期に該当しており、その普及を推進していた世代であると考えられるからです。(つまりパソコンを使えるようになりたいというニーズがあった時代なのです。)

パソコンの普及率
平成7年16.3%
平成10年32.6%
平成13年58.0%
平成16年77.5%
平成19年85.0%
『通信利用動向調査(世帯編)』総務省より筆者抜粋

このように、平成19年では85%もの普及率を達成しています。もちろん、買っただけで使わない人もいるかもしれませんが、その時代に若い世代だった人は率先してパソコンに取り組んだはずです。

このように20代後半から40代の人達は、教育訓練の谷間の世代であったにもかかわらず、パソコンを使える人が多いのは、普及していく時代の流れに乗っていたからであると考えられます。

■パソコンの操作を今後の世代が自然に覚える事はないと考えられる

と、今の若い人たちは逆にスマホは使いこなしています。普及していく時代の流れに乗ると、特別な教育訓練が施されなくとも、ある程度は自然に利用可能となると考えられます。しかし、すでに普及してしまっている技術についてはやはり教育訓練の場を設ける必要があると考えられます。

パソコンが普及していく時代の流れでは、友人とメールをしたり、HPを作ったり、インターネット上の掲示板で交流したりといった行為にある程度の必要性がありました。そのため、パソコンに親しみ、自然と習熟していったと考えられます。

一方、今の若い人たちはスマホで自分たちの必要とする事が完結していると考えられます。そのため、パソコンを利用する必然性は無いのです。

そして、必然性のないモノを決して安くはないお金を支払って購入し、利用していく中で習熟する事はあまり期待できないのです。

■スマホもこういった運命をたどる

例えば将来、スマホと異なる情報デバイスが普及していたとすると、その時代の若い人たちはスマホについてはあまりうまく扱えないはずです。そのため仕事でスマホが必要ならばやはり教育訓練を実施する必要が出てくるのです。

このように、利用する必然性のない道具について習熟していないことを嘆いていても何も始まりません。すでに普及した技術を覚えて欲しいのなら、やはり教育訓練を実施しないとならないのです。

■誰が教えるのか

さて、教育訓練をするとしても誰がその教育訓練を実施するべきでしょうか?企業で働く前に中学や高校といった教育機関で教えるべきでしょうか?

それとも、あくまで『仕事』のためのスキルだから企業が人材育成すべきでしょうか?

これについては、やはり基本的な内容は学校といった教育機関で教えるべきだと考えられます。というのは、読み書きや基本的な計算ができる人材を社会に輩出することは社会全体の生産性を高める事に役立っているように、基本的なパソコンの操作方法についても同様に学ばせることが社会全体の生産性を高めると考えられるからです。(つまり社会全体で考えた場合には、費用対効果が良い投資なのです。)

また、学校教育で教えるという事で

経済的な事情でパソコンに触れることができない→パソコンを用いる仕事に就くことができない→経済的な事情で…

といった負の連鎖を、社会として許容しないといった覚悟が必要なのです。

とはいえ、業務で必要な内容。WordやExcelの細かい操作の仕方とかについては企業が人材育成すべき領域であるように考えられます。

企業によって、どのソフトウエアを使うかどうかは分かりませんし、企業文化によっては使う機能も異なるので、学校で全部教えるのは非効率だからです。

■技術革新に期待しつつ

さて、おそらく、このまま技術革新が進んでいけば、スマホのような使用感で今のPCを用いた仕事以上の事ができるようになる日が来るとは思います。

もしくは、特定のデバイスを意識しなくても仕事ができる未来が来るかもしれません。しかし、そのような事を期待して何もしないのは、社会全体として誤りであると考えられます。

社会全体としては、パソコンが使えないといった事で機会を失う事が無いようにしつつ、個別企業では、新人さんがパソコンをある程度つかえていたという、世代は特別であり、今後はそのようなことは期待できない。

新人さんに、企業の仕事の仕方を教える研修期間には、Excelとかその他特定のソフトウエアの使い方も教えるのが当たり前であるとの認識を広げていく必要があると考えられます。

と、パソコンを自然に覚えた世代の経営マンガの中の人が記事を書いてみました、
 
財務・会計
2015年10月17日

固定資産の除却 | 使っていたモノを使わなくするといった意味合いです

固定資産の除却
固定資産の除却とは、対象となる固定資産を利用しなくする際に用いる言葉です。イメージとしては、車両や機械などの固定資産を倉庫にしまっておくような感じになります。

そして、固定資産を利用しないわけですから、帳簿上では、通常に利用している固定資産と同じようには扱わなくするといった事に注意が必要です。

■車両を除却してみます

例えば、100万円で購入した車両を除却する場合を考えてみます。この場合、別に車両を廃棄や売却するわけではないので、車両自体はなくなりません。

そのため、車両自体に価値が残っていればその分は会計上資産として計上しておかなければおかしくなってしまいますよね。

しかし、使っていないわけですから、通常の固定資産と同じ管理をするのも不適当です。そのため、車両という固定資産を貯蔵品といった勘定科目に振替るといった事が行われます。

上の例で、減価償却累計額が80万円(80万円分を既に減価償却しているという意味です。)、処分価値を10万円(もし売却すれば10万円の価値がある)とすると以下のような仕訳を行う必要が生じます。

(借方)減価償却累計額 800,000円 (貸方) 固定資産 1,000,000円
(借方)貯蔵品100,000円
(借方)固定資産除却損100,000円

■除却にするか、廃棄か、売却か

さて、同じ固定資産を使わなくすると言っても、倉庫にしまっておく除却や捨ててしまう廃棄、いくらかの金額で売却するといった方法があります。

このようにどういった風に扱うかによって少しずつ処理が異なりますので、「あの固定資産、使わなくしたから」といった報告をする際には、具体的にどうしたかまで報告していく必要があります。 

経営
2015年10月16日

サードパーティ | 第三者を指す言葉で、ある製品の周辺機器等を開発するメーカさんとかが該当します

サードパーティ
サードパーティとは、第三者を指す言葉です。とはいえ法律用語といったニュアンスではなく、IT技術用語として使われるケースが多くなります。

例えば、PCのOSを販売している会社があり、それを購入する人がいるとします。こういった人たちを当事者と捉え、それに対して、自社のソフトウエアや製品を第三者的に供給する人をサードパーティと呼ぶのです。この使い方では、当事者に対しての第三者的な意味でサードパーティと呼ばれるのですね。

その意味で、別に数を数えているわけではないので、基本的にはファーストパーティやセカンドパーティなどといった人たちは出てきません。

(ごくまれに製品の供給者をファーストパーティ、顧客をセカンドパーティと呼ぶ場合もあります。)

また、フォースパーティもフィフスパーティも一般的な用語としては出てこないのです。(企業名として絶対ないとは言いませんが、一般的な経営用語的にはそのような言葉はあまり用いられません)

■当事者でない人たち

さて、ある製品やサービスの供給者と顧客が当事者であると捉えた場合に、その当事者以外をサードパーティーと呼びます。

そのため、IT業界以外でも、物流関係ではサードパーティロジスティクスなどといった用語も生まれています。

こちらの言葉は、物流業務に強みを持っている企業に、自社の物流を任せ、自社は自社の強みに集中するといった経営の方向を指す言葉です。3PLなどとも略されますが、基本的には、サードパーティを第三者といったニュアンスで使っている感じになります。

このように、サードパーティというとなんだか難しそうな言葉ですが、当事者以外をサードパーティと言うと覚えておけば大丈夫です。
 
組織論
2015年10月15日

フォーマル組織 | このような言葉はほとんど使いませんが、インフォーマル組織を説明するときには使います

フォーマル組織
フォーマル組織とは、インフォーマル組織の反義語で、公式に定められた組織のことを指す言葉です。公式に定められている組織ですから、組織の目的を達成するために意図的に構築された組織であるという事ができます。

指揮命令系統が明確となるよう、組織内での職位によって上下関係を明確化し、誰がどのような権限を持っているかを公式に定めるような組織形態となっています。

と難しそうに言っていますが、通常の組織図で定めれらるような組織が該当します。例えば、社長の下に各部署を統括する部長が存在し、その下に課長、係長がいるようなイメージです。 

とはいえ、このような言葉は普段は用いません。というのは、組織を運営していく中である意味当たりまえの事であるからです。

そのため、この言葉は組織内に自然発生的に生じたインフォーマル組織を説明する際に、対比を強調するために使われたりします。

ちなみに、インフォーマル組織のインとは否定を表す言葉になります。そのため、フォーマル組織を公式な組織とするのならば、インフォーマル組織が非公式な組織となるのです。

(インは日本語の『非』とか『不』に該当する言葉でポッシブルが可能と訳されるのに対し、インポッシブルが不可能とされます。)

なお、マンガに出てきた直接部門とは直接的に売り上げを上げるような営業部や販売部といった部署、間接部門とは直接的には売上を上げない総務部や経理部といった部署のことを指す言葉です。
行政書士_概要
2015年10月14日

働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法

女の子_3
こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。行政書士試験の攻略法について書いていますが、第三回目として、行政法の攻略法について考えていきたいと思います。

『行政』書士ですので、行政法の学習が非常に重要になる事は言うまでもありません。というか、300満点中112点もの配点がなされているので行政法が行政書士試験の主戦場となります。そのような試験対策上きわめて重要な内容なので、行政法に絞って説明をしようかなと考えております。

第三回目は『働きながら苦労して行政書士試験に合格した筆者が見つけた、行政法を攻略して一気に合格する方法』といった記事になります。

■行政法はなじみが薄い法律です

さて、民法や商法・会社法、憲法ならばある程度日常生活で触れることもあるかと思います。しかし、行政法になると、公務員さんや、行政機関とかかわりがある方でないと、あまりこのような法律に触れる機会はないハズです。

しかし、中学生のころに習った公民の教科でも多少はこの分野について学んでいるはずですし、運転免許を持っている人も多いと思います。(運転免許を持っている人は、自分に当てはめて考えられるので、ちょっとだけ行政法の分野の勉強がしやすくなります。)

そのため、なじみが薄いとか、重箱の隅をつつくような細かいお話が多いとかで拒絶反応を起こしがちな行政法ですが、全く手がかりがないわけではないのです。

■衝撃的なお話をします

と、なじみが薄くても手掛かりがないわけではないとお話しましたが、もっと衝撃的な話があります。というのは、(ビックリして椅子から転げ落ちないようにしてくださいね)

行政法などという名前の法律は存在しないのです!

「じゃあ勉強のやりようがないじゃん」みたいな心の声が聞こえたような気がしましたが、無視してお話を進めます。

この行政法とは、『法』と付いていますが、そのような法律があるのではなく、行政に関わる法律の分野だと思ってください。民法などと並列に並んでいるのに、分類のレベル感が違くてモヤモヤしますが、そのような分類にケチをつけても合格に一歩たりとも近づきませんので無視して学習を勧めていく必要があります。

■具体的には

と、このままでは六法を買ってきて法律の条文を見ながら勉強をしたいと考えていても、それがかないませんので、法律名を明記していきたいと思います。

行政法分野は
  • 行政手続法
  • 行政不服審査法
  • 行政事件訴訟法
  • 国家賠償法
  • 地方自治法
などといった法律を総称するものとなっています。そのため、行政法を学ぶ際には、こういった法律の条文を手許に用意しておくと色々はかどります。

■言葉になれよう

さて、具体的な学習方法について考えていきます。まず筆者が行政法に取り掛かった際、一番戸惑った事は、「行政法という法律がない事」ではなく、「言葉の意味が分からないこと」でした。

なじみのない言葉遣いに、なじみのない様々な概念。必要以上(と思われるほど)物事を細かく分ける考え方。アレルギーを起こすには十分すぎるほどのハードルがこの行政法の学習には存在しています。

端的に言うと、本格的な学習に入れるようになるまでで、かなりのハードルがあるのです。しかし、ここは我慢して一個一個の概念を頭にしみこませていく必要があります。辛抱強く学習していれば、いろいろな概念がつながる時が来ますのでそこまでの我慢です。

と、いきなりの精神論で恐縮ですが、この部分は精神論で突破してもらわないといけない領域となっています。というのは、学習をこの先進めていくにしても、色々な内容が、この行政法特有の概念を使っての説明されるので、言葉が分からないと極めて非効率になるからです。

(もちろん専門用語を使わずにテキストを書くこともできるとは思いますが、そのようなテキストでは、専門用語なら一言で説明できるような内容を繰り返し多量の文書で言い換えるため、極めて分厚くなりますし、試験対策上、専門用語が分からないままでは問われていることが判らない可能性も生じますので、役に立たないテキストになってしまいます。)

■言葉へのなれ方

と、精神論だけではどうにもなりませんので、言葉へのなれ方をアドバイスします。これは、回数を繰り返す事です。

よく、英単語の学習等で、少ないページを一回目から完璧にしようとして、ひたすら書いて覚えるとか、何度も何度も音読するといった事をする人がいます。

しかし、記憶への定着といった考え方では、このような学習方法は非効率ですし、精神力をかなり消耗するような学習方法となっています。

そうではなくて、「一回ではどうせ覚えられないよ」ぐらいの軽い気持ちでテキストを流し読みしてみてください。その後も時間を見つけては軽く流し読みをするくらいの感じでやっていくとだんだん拒否反応が消えてきます。

(はじめて学ぶ分野はいきなりテキストを読んでも頭に入らないけど、独学の場合、学習方法としてテキストを読むしかないので独学だと効率はかなり悪くなります。)

ハッキリ言います。言葉になれさえすれば高得点を確保できるのがこの行政法の分野です。言葉の定義を厳密に問うてくるような問題も多いです。そのため、言葉にさえなれることができれば高得点を確保できる分野であるという事ができます。

とすると、この分野については、いかに繰り返し学習をして言葉に慣れるかがカギを握っています。繰り返しテキストを読む。幸運にも音源や画像を入手できればそれを繰り返し視聴する(倍速で見るのがおススメです。)等の学習方法を採れば、素早く言葉に慣れることができるのでお勧めです。

■言葉に慣れたら

さて、言葉に慣れたらやることは一つです。それは過去問をひたすら解くこと。選択肢一つ一つについて、なぜそれが誤りなのか、正しいのかが過去問の問題集には書いてありますので、それを自分の中で根拠を持って説明できるレベルまでやっていく必要があります。

というか、その後にもっと上級の資格取得を目指しているとか、そういった事情がない限り、必要以上のレベル感を追いかけるのはムダになります。

行政書士の合格を目指すだけなら、行政法について学者先生が書いた『基本書』なる本を読むとか、類似資格の行政法の分野の問題集に手を出すとかは不要です。

パレートの法則収穫逓減の法則といった、良く出題される分野は全体の中の一部でしかなく、必要以上の高得点を目指す場合、効率がきわめて悪くなるといった経験則があります。(合格点以上を確保できれば満点でも合格点ギリギリでもそこに実質的な差は存在しません。)

そのため、そういった手を広げすぎる事は、時間という資源を無尽蔵に投入できる人ならばともかく、効率が良くないため、実質的には合格から遠ざかる原因となりえます。

そもそも論ですが、試験問題で繰り返し問われる内容は、理由があって繰り返し問われていると考えられます。出題をする側に立てば、例年の傾向を全く無視して新たに問題の出題分野から考え直すような無駄は、好まないと考えられます。

また、資格試験と言えどもでたらめな運営をするわけにはいきませんので、(難易度評価委員会なる委員会が試験を運営している組織内にあります。)難易度の上下も説明をできるような範囲にとどめておきたいと考えるのが人情です。

これを無視して、いきなり前年と全く違う傾向の問題を出した結果合格率が例年の10分の1とかになると、困るのは中の人です。

そのため、過去問の傾向はある程度は踏襲されると考えるのが自然なのです。

行政書士試験合格サイト 東京法経学院
「知識や時間がない」方でも短期間で行政書士に合格できる今話題の勉強法とは?

このように、言葉に慣れるために繰り返し学習を行い、さらに、過去問中心で対応するというのが、行政法の攻略方法であると考えられます。

なお、記述式については、行政法分野は1問、20点の配点となりますが、せいぜい40文字前後の作文ですので必要以上に恐れる必要はありません。

問われている内容に沿った形で、キーワードをつなげられれば自ずと高得点になりますので、学習の基本線は言葉に慣れ、その後は過去問中心対応で良いと考えられます。


経営
2015年10月13日

中間持株会社 | ワザワザ中間持株会社である旨を言われることはほとんどありません

中間持株会社
中間持株会社とは、親会社(持株会社)の傘下で複数の企業を支配するといった持株会社のことを指します。この種の持株会社は親会社ではない持ち株会社くらいのとらえ方がしっくりくると思います。

例えば、中間持株会社が事業持株会社になるケースもあります。このような場合、親会社があって、中間に中間持株会社がグループ経営のうち、一定の分野について自社も事業を経営しながら、傘下の子会社(親会社からすると孫会社)を支配するイメージです。

■具体例は?

このような事業持株会社が中間持株会社となる例として、ソニーの音楽部門を束ねるソニー・ミュージックエンタテインメント社などがあげられます。

また、中間持株会社を純粋持株会社として設立し、ある一定の事業グループを束ねて支配させるようなケースもあります。こちらの例は、小田急電鉄の箱根関係の事業を統括する小田急箱根ホールディングスなどとなります。

■あまりメジャーな分類ではありません

事業持株会社、純粋持株会社金融持株会社などといった分類と比較して、あまり言及されることがない分類ですが、(この分類がよくつかわれるのなら、中間持株会社でない持株会社について、特別な名前が与えられているはずです。)こういった分類も存在しているのです。


ストーリー
2015年10月10日

会社のマークを変えて、会社の存在感を示せるといいですねというお話

tanuki
新しい朝、新しい街並み

tanuki_2
ココは、町はずれのファンシーショップ。80年代の香りが今なお残るちょっと時代に取り残されたお店です。

tanuki_2
ファンシーショップという業態。結構昔の業態かなぁと思いきや、最近でも割とあるみたいです。

tanuki_2
とはいえ、このお店は、新しい感じではなく、それなりに年季の入ったお店になります。

onnanoko_bustup
はぁ。確かにそうですが…

onnanoko_bustup
いえいえ、決してそんな意図では…

onnanoko_bustup
はあ、分かりました検討してみます…

tanuki_2
ガチャ、つーつーつー

onnanoko_bustup
ふぅ…

onnanoko_bustup_2
クレームをつけてくる人って最低。タンスの角に、足の小指ぶつけちゃえばいいのよ…

onnanoko_bustup_2
その上さらに、冷凍食品を回答した時に、中まで火が通ってなくって冷たい思いをすればいいのよね。

neko_akire
地味に嫌な事を願うんですね…

kitsune
で、どうしたんですか?

hiyoko
やっぱり、「ぬいぐるみが動く呪われたお店」みたいなクレームですか?

neko_akire
キミも呪われたお店ってフレーズが好きだね。

hiyoko
最近、昔のB級ホラー映画が好きでね。

kitsune
で、どうしたんです?

onnanoko_bustup
それがね。なんだかお店としての個性が打ち出せていないってクレームなのよ。

neko
でも、僕たちぬいぐるみが動くなんてかなり強烈な個性のお店ですよね?

kitsune_odoroki
いや、それお客さんにはナイショだから。

hiyoko
そうよ、私たちが動き出すのは、し・ん・や・1・2・時・す・ぎ・よ

kitsune_odoroki
そんな怪談風の変なキャラ作りいらないから。

hiyoko
あら、恐怖は日常に潜んでいるのよ。

kitsune_odoroki
意味が分からないし、なんとなく恐いし。やめてよね。

onnanoko_bustup
でもね、そんなクレームが入るなんて、ヤッパリ町一番のファンシーショップとしてどうかと思うわけよ。

tanuki_2
「ウチって町一番だったんだ…」というみんなの声を無視してオーナーさんのお話は続きます。

onnanoko_bustup
なのでね、このお店のマークを作ろうかと思って。

onnanoko_bustup
やっぱり商売で大切なのは差別化することなのよ。

onnanoko_bustup
あのお店は、ファンシーショップ業界でも別格ねといった評判を得て、このお店をチェーン展開して、いつかはフランチャイズチェーンにするのよ。

onnanoko_bustup_2
で、フランチャイジーから、莫大なロイヤリティーを取って一儲けするの。

tanuki_2
フランチャイジーはフランチャイズの加盟店、ロイヤリティー(royalty)はチェーン本部に支払うお金の事です。

onnanoko_bustup_3
で、私は本部ビルを丸の内に建てて、キラキラ光るオフィスビルで

onnanoko_bustup_3
仕事の出来る私は世界的な企業のCEOに。そして、素敵な執事に囲まれて(はぁと)

neko_akire
その丸の内のくだりは毎回やるんですね…

onnanoko_bustup_2
キャラ作りって大切よね。

neko
で、どうやってお店のマークで差別化するんですか?

kitsune
お店のマークやロゴが変わっていても、そんなにお店の価値は高まらないよね。

hiyoko
そうよ。霊でも見えるなら別だけど…

neko_akire
…今日はもう黙っててよ…

hiyoko

hiyoko

hiyoko

neko
(無視して…)で、マークを変えるんですか?

hiyoko
…(ちらっ)

hiyoko

hiyoko
…(ささっ)

onnanoko_bustup_2
ふふふ、CIよ

kitsune_odoroki
ええっ、CIですか?

kitsune
でCIってなんですか?

onnanoko_bustup
お約束のギャグをありがとう。

onnanoko_bustup_2
でも、説明が面倒だからココ(CIとは)を読んでね。

neko_akire
今日はなんだか雑ですね。

onnanoko_bustup_2
クレーム対応で疲れちゃったのよ…

hiyoko
…(ちらっ)

hiyoko
…(ちらっ)

hiyoko
…(ちらっ)

hiyoko
はっ、ひょっとして私はいま、きょ・う・ふ・の・透明・人間・に!?

neko
いや、キミは透明じゃないし、人間でもないし

tanuki
とうとう我慢できずに、つっこんでしまいましたとさ。


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ストーリーで解説経営用語

経営
2015年10月9日

決済 | 取引を終了する事を指す言葉を決済と言いますが、同音異義語があるので文脈で判断しましょう

決済
決済とは、代金の支払いを行い、一連の取引を終了させることを指す言葉です。物やサービスを購入し、最終的にお金を支払うことを「決済する」と表現します。

物やサービスの取引がわかりやすいのですが、債券や株式を購入した際にも決済は行われます。この場合、最終的に現物株や債券などの権利を引き渡し、引き渡しを受ける側がお金を支払う事で決済とされます。

このような場合、一連の取引がお金の支払いと権利の引き渡しで終了するため、決済となるのです。

なお、同音異義語に、決裁という言葉があります。こちらは、物事を決めることを指すので、「社内のけっさいが…」などと取引先の担当者がいったのならば、社内で決めてもらわないといけないといった意味になります。(決裁の意味でつかわれています。)

また、「社内でこの件をけっさいするけっさいが下りた」などという場合には「社内でこの件の代金を支払う(決済)の意思決定(決裁)が行われた」といった意味になります。
 
同じ読みですが、意味が違うので誤変換に注意したい言葉ですね。(まんがで使用例を書いていますので、漢字に注意して読んでみてください。)
組織論
2015年10月8日

決裁 | 組織内で物事を決める権限のことを言います

決裁
決裁とは、権限を持っている人が、物事を決定する事を言います。「上長の決裁をもらうために…」などと取引先の人が言ってきた場合、その担当者の一存では決められない事柄であると言っているのです。

この決裁権は意思決定の階層構造に見られるように、その人の組織内での地位によって異なってきます。

例えば、課長クラスであれば、50万円までの購買に関する意思決定を自由に行える、部長クラスになれば500万円までの意思決定ができるなどといった風に、組織内の地位で権限に強弱をつけるような事が行われます。

また、組織内の仕事の分担によって、購買に関する意思決定権限は購買部の人にしか与えないといった事も行われます。

このように、意識決定できる範囲と金額を組織内の部署や地位によって分けることで、組織としての統制を取っていくのです。

■決裁権を持っている人かどうかの見極めは大切です

さて、もしあなたが営業担当者やフリーランスの人で、ある企業から受注の意思決定を引き出したいとします。

そのような場合、折衝している担当者が決裁権を持っているか否かはとても重要になってきます。決裁権のある人とやり取りをしていれば、案件の可否を決定する際に「上長に確認します」 などと待たされることもありませんので、話が早いのです。

とはいえ、通常は相対する担当者は最終的な決裁権を持っていないケースも多いので、その人が上長に報告し決裁をもらいやすいような提案をすることも大切となってきます。

組織内の力学にまで気を配れれば、一味違う担当者としての地位を築くことができます。

なお、あなたが何らかの仕事をしていて、自分に決裁権の内容な事柄については、報連相が非常に大切となります。

同音異義語
決済




経営
2015年10月5日

純粋持株会社 | ○○ホールディングスといったかつては禁止されていた企業形態があります

純粋持株会社
純粋持株会社とは、みずからは本業となる事業を営まずに、他の会社を支配することを目的として営まれる会社のことを言います。
この純粋持株会社は○○ホールディングスといった企業のイメージで、自社では事業を行わずに、株式を持って他社を支配することを仕事としている感じです。


このような持株会社は、かつては禁止されていました。というのも、巨大な企業グループが生まれると、公正な競争が阻害されると考えられていたからです。(事業持株会社は従来から認められていました。)

戦前の財閥のような巨大企業グループが再び生まれないようにとの意図で、独占禁止法で禁止していたのです。

しかし、このような制限を加えることで様々な弊害が生じてきたため、解禁されたとの経緯があるのです。

■グループ経営

このような持株会社を立ち上げる事により、M&Aなどがやりやすくなるといったメリットがあります。

というのは、純粋持株会社が親会社とはなりますが、子会社間は並列の関係となるため、買収される方の企業の抵抗感が薄れますし(ある日、自社がライバル企業の傘下に入るよりも、共同で親会社としての純粋持株会社を立ち上げる方が心理的な抵抗感は少なくなりますよね)、あくまで別会社になるので、良くも悪くも旧会社の人事制度を温存できます。

また、こういった合併ができれば、範囲の経済規模の経済を獲得することにもつながりますしその結果、シナジーを獲得することもできます。

このように、純粋持株会社にはとても強力なメリットがあるのですね。
経営
2015年10月4日

事業持株会社 | ニュースでよく出てくる持株会社にも色々な種類があるのです

事業持株会社
事業持株会社とは、自らも本業となる事業を行っており、さらに、他の企業の株式を持って、他の企業を支配している企業のことを言います。

イメージとしては、親会社といった感じですね。

例えば、石川島播磨重工といった自ら事業を行っている大企業のような感じです。(自らも事業を運営していますし、IHI運搬機械などといった企業を支配しています。)このような企業は自らも事業を運営していますし、さらに持株会社として子会社の株式を持って支配しています。

また、自動車メーカーが子会社の部品メーカを支配する、商社が子会社としていろいろな事業を行っている企業を支配するといった形がこの事業持株会社に該当します。

あまり持株会社という言葉で連想できる形と、合致していませんが、このように、事業持株会社といった分類があるのです。

このような事業持株会社は、自社でやっていた事業を子会社として独立させたり、別会社を買収したりすることにより生まれます。

■事業を行わない持株会社もあります

さて、事業持株会社と言う用語がわざわざ用意されているという事は、事業を行わない持株会社もあるという事の裏返しです。

そして、自社は事業を行わないような持株会社を純粋持ち株会社と言います。

単に持株会社という場合には、こちらの純粋持株会社の形態を指す事が多いので注意が必要ですね。
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