まんがで気軽に経済用語

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2014年10月

経営
2014年10月27日

スケールカーブ | スケールメリットを具体的に図で示したものです

スケールカーブ
スケールカーブとは、規模の経済すなわちスケールメリットがどのように効いてくるかを図に表したものを言います。

「生産数が増えるごとに一単位当たりの生産コストが下がりますよ」というのが規模の経済、すなわちスケールメリットの説明ですが、これを図に表したものに特別な呼び名がついているといったイメージです。

カーブを描くからスケールカーブとなんだか安直なネーミングですね。でも、このスケールカーブを使って企業を分析することもできるのです。
  • 並べてみましょう
さて、規模の経済性が強く働くような業種では(いわゆる固定費型ビジネスですね)生産量が多くなるほど、一単位当たりの生産コストは下がっていきます。

この事を利用し、生産数量順に事業者を並べてみれば、なんとなくではありますが、どこの企業がコスト的に苦境に陥っているかを判別することが可能となります。

そして、こういった情報があれば様々な交渉に活かすことが可能になるというわけです。
もっとも、コストが下がる要因としては範囲の経済経験曲線効果、逆に規模が大きすぎることによって生ずる規模の不経済といった考え方もあるので、あまり正確なモノではありません。

そのため、一定の目安として使うといった慎重な運用が必要になります。
経営
2014年10月23日

クロスライセンス | お互いの持っている特許を活かして新たな価値を生むのです

クロスライセンス
クロスライセンスとは、特許権を持っている企業同士がお互いの持っている特許権を相互に利用できるようにする契約の事を言います。英語ではcross licenseと表記されます。

このクロスライセンスを結べば、契約の当事者同士は特許権の使用料を支払わずに、お互いの特許を利用できます。

例えば、斉藤商店がパンと一緒に食べると非常に美味しい餡を開発し、それの特許を取得していたとします。

また、佐々木商店は餡とうまく合う小麦粉のブレンドの特許を持っていたとします。

しかし、その両方の会社とも、イマイチ自社の特許を活かしきれていなかったとします。というのは、「餡だけあっても…」「餡にあう小麦粉があっても…」といった状況であったためです。

このとき、斉藤商店と佐々木商店がクロスライセンス契約を結び、斉藤商店はアンパンを、佐々木商店は最中を開発したとします。

この例では、どちらの企業も、自社の持っている特許権だけでは作り出せなかった製品を作り出しました。

このように、相互に特許権を利用できるようにすることによって、今まで作り出せなかった製品を作り出せるようになるケースがあるのです。
情報
2014年10月21日

ワークフロー | 業務の流れをわかりやすく記述するのです

ワークフロー
ワークフローとは業務の流れ、特に業務の流れの手続きを図式したもののことを指します。

例えば、経費精算の流れを考えてみます。この例では、経費精算をするためには以下のような流れを経るものとします。

①各人が経費精算の書類を領収書を証憑として添付し作成する。

②各人は自分の上長へ申請をする。

③各上長は、決裁を行い、50,000円以下の場合はそのまま経理部へ、50,001円以上の場合部門長へさらに申請をする。

④最終的に決済された書類を経理部が経費精算として従業員の口座へと振り込むとともに、経理上の仕訳を起こす。

この例は筆者があくまで適当に作ったものですが、このように業務の流れがはっきりと定義されていれば、仕事がやりやすいですよね?このように定義されておらず、「あれ、この経費は誰に言えばいいんだっけ?」などと毎回やっていては時間がもったいないですからね。

また、このように業務の流れが定義されていれば、どこに問題があるかについても考えることができるようになります。
  • 問題のある例
例えば、この例で、①と②の間に「総務部が書類が正しく作成されているかチェックする」といったフローが組み込まれているとします。

単純に考えると、このようなフローは不要であると思われますよね。でも、これをしなければ業務が回らないのであれば、①で作成する書類の様式に問題があるか、担当者への教育訓練が行き届いていない可能性が考えられます。

総務部がチェックしないと上長に提出できないわけですから、ちゃんと書けないほど難しいあるいは複雑な様式になっているか、様式に問題はないけれども、書き方の指導が行き届いていない可能性があるわけです。

このようにワークフローを目に見えるように記述してあげれば問題点をはっきりさせることに役立ちます。

また、新人さんへ対しての教育訓練(OJTであっても、OffJTであっても)にも活用することができますね。
経営
2014年10月17日

ゼロベース思考 | 過去を忘れることで新たな発想が得られることがあります

ゼロベース思考
ゼロベース思考とは、過去の実績や経験にとらわれることなく、ゼロから思考していくことをいいます。

文字通り、前提を持たず、ゼロから考えていくといったイメージです。

■組織や個人には有益な経験が蓄積されます

さて、組織を運営したり、様々なことに取り組んでいると、いろいろな成功体験やノウハウが蓄積されていきます。

また、「これはダメそうだな…」といったように、経験則を用いて判断することも可能となります。

また本質的でないことについては、何も考えずに前例を踏襲することが意思決定のコストを下げることにつながります。

例えば三日間検討して5000円の削減になるといったことがあるとします。しかし、企業においては3日分の人件費を考えれば、5000円の削減のために検討をするのではなく前例を単に踏襲するだけでいいとなります。 

このような経験則は非常に有用なものです。言われるこの経験則をノウハウと位置づけて、そのノウハウを組織全体で共有しようというのがナレッジマネジメントとなります。

組織に蓄積された経験は、コスト削減したりより収益を高めたりすることに活用されます。

 

■経験があるが故の弊害もあります

しかし、新しい事を生み出そうとしたときに、経験則を元に考えていくと「いいアイディアだけど、無理だよなぁ…」といった考え方に陥ってしまうケースもあります。

また、経験があるがゆえに「それだけの品質を求めるのなら、コストは従来の二倍かかるよ」といった判断がなされる場合もあります。

しかし、本当にそうでしょうか?

ただ、経験則が蓄積されている組織では本当にそうかどうか言ったことは検討されません。

また有望なビジネスの種があったとしても、経験に従って売れないと判断されればそうビジネスの種はそれ以上追及されません。

もちろん企業を取り巻く環境が安定的なのであれば、余計なことを検討する事で生じるロスを削減すると言ったことは非常に重要です。

しかし現代のようにビジネス環境が不確定の場合は、ある程度致命傷にならない範囲でイチカバチカを繰り返す必要があるのです。 

■ゼロベース思考でイノベーションを

日常の業務であってもゼロベース思考で、前提条件を取り払って考えれば、実際にはもっといい解決策があるかもしれません。

そもそも、そのような業務はする必要がないかもしれないのです。何かをやらないというのが一番の改善です。

やらなくても同じ価値が生まれるのであれば、そのようなことはやらないのが一番なのです。

また、従来の発想ではどう見ても成功しそうにないようなことであっても、現在では技術的な裏付けがすでに生まれていたり、ビジネスになる可能性もあります。

このように、ゼロベース思考は従来の思考の枠組みの中ではなかなか生まれないような、革新的なアイディアをもたらす可能性がある思考法なのです。

onnanoko_bustup
ここの陳列はこんな風にして。昔のノウハウがあるからやりやすくっていいわよね。

neko
ちょっと待って本当にそういう陳列でいいのかな。今のお客様ってちょっと考え方が昔と違うかもしれないよ。

onnanoko_bustup
確かにそうね、じゃあ一回前提条件取り払って考えてみようかしら。


■ゼロベース思考のデメリット

ただしゼロベース思考も万能ではありません。なんでもかんでもゼロベースで考えてしまうと、仕事は全く進みません。

何か日常業務をするにあたってこれはする必要があるのかもっといい方法があるのではないかと考えることは重要ですが、全てのものについて考えていると仕事になりません。

そのためゼロベース思考を活用するタイミングまた物事を考えていく必要があるのです 。

■ゼロベース思考を行うには

さてこのようなゼロベース思考ですが、デメリットを理解した上で活用すれば非常に強い武器となります。

そのゼロベース思考を行うためには、物事を言った批判的に考えてみると言ったことが有効なテクニックです。

本当にこんなことする必要があるのか?といった批判的な視点はゼロベース思考のスタートとなります。

もしそのような視点で見てみることによって、従来10やってた仕事が8で済んだといったことになれば非常に大きな効果を得たことになります。


関連用語
マーケティング
2014年10月16日

グループインタビュー | 集まってもらってインタビューをするのです

グループインタビュー
グループインタビューとは、調査の対象となる人を集めて、各自に自由に発言してもらうようにすることによって情報を収集する調査手法です。

もちろん、「はい、それでは自由に意見交換してください。」といった感じで行うのではなく、司会者が質問を行うなど、ある程度方向性のコントロールは行います。

注意点が色々あります

さて、司会者が質問を行うわけですから、効果的な調査を実施するためには、あらかじめ何らかの仮説を持っている必要が出てきます。

何の仮説も持たずに行き当たりばったりで質問をしていても、せっかく設けたインタビューの機会が無駄になってしまうと考えられますよね。

また、情報源が大手メディアに限られている人たちをターゲットとしているサービスを提供する会社が、調査対象者を自社サイトで募集してしまうと変なことになりますよね?

(インターネットを使わない層にサービスを提供したいのに、インターネットを使う層を集めていますからね。)

さらに、司会者が非常に巧みに議論を誘導したり、参加者の中に非常に発言力の強い人がおり、議論がその人の意見で左右されるような状況も望ましくないですよね。

このように、グループインタビューは注意すべき点が多数あります。

しかし、インタビュー対象者が相互に意見交換をすることによって、当初考えてみなかったような深く意義のある情報が入手で切る可能性があるといった利点もあります。

関連用語
デプスインタビュー
マーケティング
2014年10月14日

デプスインタビュー | 深い内容まで聞き出すのです

デプスインタビュー
デプスインタビューとは、深い内容を聴きだすためのインタビューで、被インタビュー者とインタビュー者が相対して行われます。

イメージとしては、文字通りデプス(depth)なインタビューなのです。

さて、どのような時にこのデプスインタビューが行われるのでしょうか?ある製品の評判について消費者10,000人の意見を集めるようなときでしょうか?

違いますよね。時間もかかりますし、どちらかというと、深く特定の内容について聞きたいようなときに採るような方法ですよね。

例えば、「どうしてこの製品を選んだんですか?」と単に聞いた場合、消費者自身が自覚している内容は話してくれるかもしれません。しかし、消費者自身が自覚していない真の理由があったとしても、通常の聞き取りやアンケートでは聞くことが出来ません。(自覚していない事は表現できないですからね。)

しかし、デプスインタビューといった形式を採れば、そういった深いところまで聞くことが出来るかもしれません。

そして、一対一で聴くわけですから、他の人には知られたくないようなデリケートな話題についても効くことが可能ですし、複数人で実施するグループインタビューのように、同調圧力が働いて思っている事と違う事を聞き出す可能性も下げることが出来ます。

と、すごく良い調査方法のように書いていますが、もちろんデメリットもあります。

というのは、一対一で時間をかけて聞くわけですから費用が凄くかかりますよね。また、聞き出すといった視点ですので、アイディアが発展するといったタイプの聞き方でもありません。

いずれにしても手法の長所と短所を考えながら知りたい内容に対して最適な方法を選んでいく必要があるのですね。
  • 掘り下げていくのです
作り手がどれだけ考えて商品やサービスを作り上げても、それが消費者に届いているとは限りません。

場合によっては、消費者が考えている商品やサービスの価値と作り手側の価値観が全くずれている可能性もあります。(消費者が感じている品質を知覚品質と言います。)

このような場合、作り手にとっての改良が、消費者にとっての改悪になる危険性すらあります。

例えば、ラーメン屋さんがサイドメニューで餃子を出していたとします。お客様にトテは手軽に食べられることが喜ばれてたのに、お店側はがっつり食べてもらっているから喜んでもらえていると認識しているとします。

この場合、お店が売れ行きを伸ばそうと内容量を大きくしてもっとガッツリ系に改良したとしても、お客様にとっては改悪になってしまうでしょう。

このように、お客様の感じている価値をしっかりと訊くことが重要なのです。

・デプスインタビューで訊く
デプスインタビューの場合、インタビューをする人が臨機応変に訊くことができるため、この「本当は手軽に食べられる事がうれしい」といった消費者の本音を聞き出せる可能性があります。

もちろん、なぜかを突きつめる手法ですので聞かれる方はかなりの負荷がかかりますので、多用は難しいですがとても有効な手法です。


この説明で出てきた言葉
経営
2014年10月8日

アメーバ―経営 | 小集団で生産性を上げていくのです

アメーバ経営
アメーバ経営とは、企業内に小集団を作り、その小集団ごとに時間当たりの採算性の最大化を図るという経営手法のことを言います。京セラの稲盛会長が確立した経営手法です。
 
企業内に小集団を沢山作り、時間当たりの採算制で評価するというのがポイントとなります。まさに、アメーバのような小さな組織を沢山作るといったイメージですね。

そして、時間当たりの採算性(売上-費用=利益)を労働時間で割るという労働生産性的な指標で管理していくというイメージです。

また、このアメーバ―という小集団は一つ一つがプロフィットセンターとなっています。
行政書士
2014年10月6日

行政書士-商法・会社法分野 頻出用語集

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画像は士業娘さんご提供です。

近年の行政書士試験では、商法・会社法分野から択一で
5問出題される傾向にあります。択一は14点ですので、合計5×420点ですね。300点満点の試験とはいえ、これは決して無視できる点数ではありません。

また、行政書士というビジネスパーソンを目指されているのですから、株式や取締役といったような基礎中のキソの用語は正確に知っておく必要があります。

そこで、商法・会社法の用語をご紹介していきたいと思います。

 

(1) 基礎用語

 

基礎用語です。会社法を学んでいく上で必須の用語です。

定款、議決権、自益権、共益権あたりは特に重要な用語ですので、是非とも完璧に押さえて頂きたいですね。

 

定款

議決権

普通決議

特別決議

社債

ステークホルダー

内部留保

残余財産

資本提携

合併

のれん

自己資本

他人資本

自益権

共益権

公開会社

非公開会社

 

(2) 会社法の理念

 

会社法の理念を整理してみました。

とりわけ重要なのが、所有と経営の分離です。

株式会社の様々な制度が、この所有と経営の分離を出発点として説明されますので、まずこの言葉の意味を正確に押さえることが不可欠なのです。

 

所有と経営の分離

授権資本制度

株主平等の原則

コーポレイト・ガバナンス

CSR

 

(3) 会社形態の種類

 

会社形態については、大枠を理解することが一番重要です。

すなわち、株式会社と持分会社(合名会社、合同会社、合資会社)という区別ができるようになることが重要、ということです。

まずこの区別ができるようになった上で、所有と経営が分離しているのはいずれか、責任は有限なのか無限なのか、というような違いについて覚えていきましょう。

有限会社(現在は、経過措置としての特例有限会社)は、さほど重要ではありません。

 

持分会社

合資会社

合名会社

有限会社

 

(4) 会社の機関

 

会社の機関は、株主総会と取締役が決定的に重要です。

この二つと監査役あたりを押さえておけば、最低限の学習としては十分であるように思います。

 

株主総会

取締役

取締役会

執行役

監査役

社外取締役

代表取締役

 

(5) 取締役の責任

 

取締役は、株主や取引先等に対して、とても重い義務が負わされています。

この重い義務の一内容が、下記の競業避止義務です。

反面、経営判断の原則というのは、取締役の責任を裁判所が判断できない場合があるよっていう、言ってみれば取締役の責任を軽くする考え方なので、この点は注意してください。

 

競業避止義務

経営判断の原則

株主代表訴訟

 

(6) 株式

 

株式については、株式、株券、新株予約権あたりを見て頂けますと、必要最低限の用語学習としては十分であるように思います。

しかし、ストックオプションやインカムゲイン、キャピタルゲインはビジネス用語としても重要ですし、会社法を(行政書士試験レベルを少し超えて)より突っ込んで勉強する際には、経営陣による制度構築との関係で、これらの概念はとても重要な意味を持ってきます。

 

株式

株券

新株予約権

ストックオプション

金庫株

従業員持株制度

インカムゲイン

キャピタルゲイン

 

(7) 計算書類

 

ここは、行政書士試験対策の観点からは、オマケです。飛ばして下さっても結構です。

しかしながら、もしこの二つの言葉を理解されていないのであれば、是非とも用語解説をご覧になる事をおススメします。ビジネスパーソンを目指すという観点からは、今までに出てきたどの用語よりも重要だからです。

 

損益計算書

貸借対照表

 

(8) 企業買収

 

ここも重要性は少し落ちます。最低限の勉強という観点からは、TOBだけ一読されればそれで十分です。

ですが、この分野は、会社法の中でも一番知的好奇心がくすぐられて面白い分野ですので、会社法の勉強への意欲を培う意味で、全部パァ~っと読んでみて下さい。

 

TOB(株式公開買い付け)

友好的TOB

敵対的TOB

第三者割当増資

パックマンディフェンス

ホワイトナイト

グリーンメール

MBO

LBO

記事ご提供 法律アプリ開発室 様 

中小企業診断士_概要
2014年10月5日

働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 学習の順番編

学習順番
第三回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 学習の順番編』という記事になります。

さて、中小企業診断士試験は一次試験で7科目もの内容を学習する必要が出てきます。一つ一つの科目はそれほど難しくないものの(おそらく大学の学部で学ぶレベルだと思います)とにかく範囲が広く、やみくもに学習すると非効率になりそうです。

そこで、効率的(であろう)学習の順番を考えてみたいと思います。
  • 何はともあれ財務・会計
初めて中小企業診断士試験を学ぶ方は何は無くとも『財務・会計』について学んでいくことを強くお勧めします。(試験範囲は『財務会計』ではなく『財務と会計』です。簡単な管理会計についても問われます)とくに、その中でも先に会計(簿記)については最優先で一番最初に学んでください。

何故そんな事を言うかというと、会計は学習ではなく訓練だからです。簿記を勉強したことがある方は同意していただけると思いますが、会計は『自転車に乗る事』と同じ技術であるように思われます。

まずは、理屈はともかくルールを体に叩き込む必要があるのです。『自転車の乗り方』といった本を読んでも決して自転車に乗れるようにならないのと同じで、会計も教科書を読むだけでは決してできるようにはなりません。

そこで、とにかく訓練です。可能であれば、日商簿記3級ぐらいを実際に取得できる程度の訓練は必要となります。(別に簿記検定を取得しなくてもいいですが、過去問を解いて時間内に合格点を取れるくらいの訓練をしてください。)

「そこまでやるの?」と思われる方がいるかもしれませんが、財務・会計については、そこまでやってください。他の科目は40%を狙うのも手ですが、財務・会計だけは、二次試験でも問われますので、二次試験の勉強も一緒にやってると思って下さい。

そして、一定のルールを体に叩き込んだら、はじめて財務分野についての学習が可能となります。逆に言うと会計のルールを体に叩き込むまでは他の学習をしてもムダになるくらいの気持ちで挑んでください。

但し、簿記3級レベルの学習をして「自分は会計は苦手だな…」と感じるようであれば簿記2級の範囲に挑むなどの深入りは避けてください。

2級の範囲まで行くと、診断士試験と重ならない部分も大きいため無駄が増えます。また、中小企業診断士に求められる能力は財務諸表を『読む』事であって、簿記のように財務諸表を『作る』事に主眼を置いた資格へ深入りは避けた方が良いと考えられます。
  • 主要科目(企業経営理論、運営管理)
次に、企業経営理論、運営管理について学んでいきます。これらの科目は、二次試験でも問われますし、日々のお仕事にある程度活かせる分野なのでやっていて楽しいと思います。

また、企業経営理論は財務・会計の内容と一部重なるので(科目ごとに学ぶ内容は結構重なります)復習を兼ねながらやっていくと良いと思います。

さて、企業経営理論や運営管理は、学習にメリハリを持たせることが非常に大切です。教科書に出ていても試験で問われない分野と問われる分野ははっきりとしています。そのため、過去問は学習と並行してどんどん解いていくとよいと思います。

(企業経営理論とか運営管理を学ぶと仕事で実際に使ってみたくなると思いますが、いきなり所属組織の方針を批判などはせぬ様にしてくださいね。組織は色んな制約条件の折り合いをつけて運営している訳ですから、理屈通りにはいかないのです。「生兵法は大怪我のもと」ですよ。)
  • 理解が重要な科目
次に、経営情報システム、経済学といった理解が重要な科目をやっていきます。上手くはまれば高得点を取れる科目になりますので、最初はじっくりと学んでみてください。

相性さえよければ強力な得点源になります。筆者は経済学で9割以上の得点を確保できたので、試験全体がだいぶ楽になった覚えがあります。

また逆に、相性が悪かった場合には頻出論点のみを繰り返し学んでしっかりと押さえ、40%の得点確保に努めてください。足きりにならなければどこかで挽回できますから。
  • 暗記科目
そして最後に経営法務と中小企業政策をひたすら暗記します。個人的には経営法務が暗記科目であるという位置づけはどうかと思いますが、覚えることが重要であることには変わりありません。

但し、単純に暗記をするとつまらないですし、記憶の定着に不利ですので、例えば、経営法務は知的財産権や会社法について「自分が知財を活用した会社を経営するなら…」、中小企業政策は、「こんな補助金があるなら、自分が起業するときには…」といったふうに妄想をしながらやっていくと理解が深まると思います。
  • 過去問にはじまり過去問に終わる
筆者は行政書士の試験にも合格した事があるので、一般的な資格試験のコツをお話します。それは、過去問で問われた事は繰り返し問われるという事です。

確かに全く同じ内容を同じ形式では問われません。しかし、過去問を解いていくとわかると思いますが、資格試験では同じ内容(論点)が繰り返し繰り返し問われています。(おそらく問題を作る側からすると、同じ論点を問うた方が作りやすいのでしょう。)

そのため、過去問は試験直前の力試しで使用するのではなく、最初からテキストと並行して学んだ分野からどんどん解いていくべきです。そして、過去問はすべての選択肢について何故それが誤っているのか、正しいのかを説明できるレベルまでやりこむことをお勧めします。

過去問とその解説も重要なテキストだと思ってください。
  • 標準的な学習時間など関係ない
よく資格試験の難易度を語る際、標準的な学習時間といった指標が挙げられることがあります。しかし、学習を開始した後はこれは無視してしまって構いません。

あなたのバックグラウンドや学習能力など重要な個別の要素を無視した指標なのであなたに当てはまるとは限りませんし、標準学習時間は受験予備校が合格者にアンケートを取って算出している数値であると考えられますので、平均値はかなり多めに出てくるはずです。

というのは、平均値ですから大きな数値の人がいればその人に引っ張られて数値は大きくなります。(例えば、9人が年収0円の村に一人だけ年収1億円の人がいれば、平均は年収1千万になりますからね。)
  • 本稿の最後に
本稿の最後に、繰り返しになりますが、中小企業診断士試験の学習には収穫逓減の法則が強く働きます。ほとんど出題されないようなマニアックな論点を追いかけていくと、どれだけ時間があっても足りません!

そのため、得意科目であっても「80%の正解率が満点だ」くらいの気持ちで、繰り返し問われる論点を集中して学ぶことを強くお勧めします。

一次試験は総合得点で60%を確保すればよい試験ですから、80%の得点を取れる科目で90%までの上積みを狙うより、40%の得点しか取れない科目を50%にした方が戦略としては望ましいです。(同じ10%ですが得点の上積みに必要な時間が大違いになるはずですし、足きりのリスクも下げられます。)

下のように、安めの合格講座を利用するのも手だと思います。



連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
中小企業診断士_概要
2014年10月4日

働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編

ノウハウ
第二回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 二次試験編』という記事になります。

さて、一次試験を突破したとしても、中小企業診断士試験には真打とも呼べる二次試験が控えております。そして、その二次試験は論述式で4分野にわたる試験となります。

論述というと一気に難易度が跳ね上がる気がしますが、それはあくまで気のせいです。二次試験の合格率も平成25年度で18.5%と、一次試験と同じで5人に一人は受かる試験ですから。

とはいえ「中小企業診断士試験の一次二次を両方合格しようとすると、約2割×約2割の試験だから大体4%の合格率になるのでは?」と言う人がいるのも聞きます。

しかし実質的にはそこまで競争率は高くないと感じています。一次試験は最初から当該年度の合格を狙っていない層(科目合格を狙う人たち)もいますし、お試し受験組もそれなりの数になると思われます。

また、二次試験にもお試し受験組はいます。というのは、一次試験の合格発表が例年9月初旬で、試験が10月下旬になるからです。そして、一次試験に合格すれば、2年間は二次試験を受験する権利を得られます。という事は、一次試験を合格して、次の年に腰を据えて勉強の成果を活かすと考える人たちも一定人数いるという事です。

どんな試験でもそうですが、表面上の倍率と実際の倍率は異なるので、必要以上に恐れてはいけないと考えられますね。
  • 二次試験突破のために(経験談)
さて、あまり試験についての一般論ばかり書いても仕方ないので二次試験について書きたいと思います。但し、二次試験は正解がない試験なので色々な合格のための手法が謳われています。それなので、これはあくまで筆者の経験談と捉えてください。

まず、筆者は二次試験は先方社長へのプレゼンと捉えました。また、与件文はヒアリングして来た結果であると捉えました。

そのように考えるのならば、試験の解答は様々な知識を盛り込んだ網羅的なモノではなく、盛り込む知識は少なくなったとしても理路整然としたモノであるべきです。クライアントの社長のところに行って、様々なキーワードを盛り込んでいるけれども支離滅裂なプレゼンをするなんて、正気の沙汰ではないですよね?

また、ヒアリングして来た内容を元にプレゼンを実施すべきです。クライアントが言っていない事を勝手に決めつけて「一般論ではこうだから、御社もこんな問題があるはずだ。だからこうすべきだ」なんて事を言うのも失礼な話ですよね?

(もちろん、お仕事では一般論をお話しする機会はあると思いますが、解答用紙だけでプレゼンするのであればそのような事を書く紙面の余裕はないのです。)

とすると、解答作成の方針は「与件文に書いてある事を元に、理路整然と」といった感じになると思います。

また、問題文に忠実に、問われたことに回答することも心がける必要があると思います。先方社長が「○○なんだけど課題は何かな?」と訊いて来ているのならば、課題について回答するのが必要ですよね?

どうしてこれらの事が大切になるかというと、あなたが社長だとして経営を良くするためにコンサルを雇った事を考えてみたらわかると思います。

例えば、「なんか言ってることが支離滅裂だぞ…」とか「説明した事(与件文)と関係ない事を言い出したぞ…」「尋ねた事(問題文)と違う事を言ってるぞ…」みたいなコンサルが来たら、かなりイヤーな感じですよね?そして、そんな嫌な奴に資格を与えると業界全体の信用問題になってきますよね?

その意味では、二次試験にはそのような常識知らずの嫌なコンサルを排除するため試験と言えなくもないのです。
  • テクニック面
と、以上の事が筆者の持っている主要なノウハウなのですが、解答作成のためのちょっとしたテクニックもご紹介したいと思います。筆者はイメージはお客さんのところに行ってヒアリングをしてきて、提案書をまとめるといった流れでやっていました。

まずはヒアリングです。何はともあれお客様がどんなことで困っていて、どんな環境で経営しているかを知らなければはじまりませんよね?このヒアリングは与件を読むことが該当するのです。

そして、ヒアリングする際にはメモを取りますよね?実際に仕事でやるように、与件を読みながらメモを取っていきます。とはいえ、時間が無いので、色や線の引き方を決めておいて、SWOT分析など基本的な分析は読みながらやってしまいます。

また、問題文も与件のうちですから(社長が知りたいことを聞いてきたわけですから)これも予めすべて読んでおきます。

その後、全体の流れをメモを見ながら組み立てます。何と言ってもプレゼンなので理路整然としていないといけませんからね。多品種少量生産方式を勧めておきながら、後の方で単一品種ライン生産方式を採用して特定の製品を多量に見込み生産しましょうなどと言い出したら「おいおい、言っていることが滅茶苦茶だぞ…」とお客様に思われてしまいますからね。

そして、ここまでやってから、書き出したメモ(キーワード)を活用して、問題分に合致する解答を作っていきます。解答欄には厳格な文字制限があるため、下書きは必須となります。

そして、最後は誤字脱字に気を付けながら下書きを清書するのです。
  • 意外な盲点
と、上の方法で上手くいったとしても、意外なところに盲点があります。それは口述試験です。多分、論述試験を受ける時には口述試験のことまで考えていないと思います。

しかし、論述試験に合格すると口述試験があるので、自分が書いた解答を残しておくことが大切なのです。

また、論述試験に合格した後口述試験に落ちると非常に残念な思いをすることになるので、最低限のビジネスマナーはおさらいをしておくとよいと思います。
  • よく言われている受験テクニックについて
中小企業診断士試験の二次試験は、正解がない(正解が発表されない)という関係上、様々な方法論が提唱されています。そして、筆者が採った方法はリスクの大きな方法であると言われています。

というのは、首尾一貫して書くという事は、最初の方向性に誤りがあった場合にその後の提案すべてが誤理になる可能性があると言われているのです。

しかし、筆者は一発合格を狙うためにはリスクを取る必要があると考えていました。

それは、色々な論点をしっかりと盛り込むといった書き方では、受験経験者にはかなわないと考えたからです。そのような受験に最適化された解答作成能力を一次試験終了後から二次試験までの間のわずかな時間で培う事は難しいと判断があり、普段の仕事で培ってきた首尾一貫した文章を作成するという方法論を採ったのです。

また、「最初の方向性に誤り云々」という意見についても「経営に正解は無い。したがって、大企業とコスト競争をするといった経営資源的に無理な事を考えない限り、方向性の誤りといったモノは基本的には存在しない」と割り切りました。

というか、利用可能な経営資源については与件文から判明するので、可能かつ無理のない戦略を提案すればそれでよいと考えたのです。
  • とはいえ
と、「基本は仕事でお客様へプレゼンするように」と考えて筆者は一回の受験で合格したのですが、やはり二次試験はある程度の訓練が必要になります。

与件文から企業の状況を的確につかみ、また設問に問われた形式で、その問題点や課題を文字数制限内で的確にまとめる訓練です。

これは仮に普段のお仕事でヒアリングを実施し、提案資料を作成することが多くとも、解答作成の訓練をしておく必要があります。というのは、出版関係のお仕事でもない限り文字数制限内で解答するという事には慣れていないはずだからです。

また、解答用紙のみでプレゼンをするという形式になりますから、言いたいことは簡潔にもれなく、解答用紙内に表現する必要があります。これもやってみると意外に難しく、普段どれだけ口頭での補足説明というか追加説明に頼っているかが痛感されるはずです。

そして、このような訓練を実施するためにも、少なくとも一度は受験指導校での模擬試験は受けてみてください。時間制限のある独特の雰囲気の中での訓練は非常にためになると思われます。

読者の皆様が中小企業診断士の合格を勝ち取ることをお祈りいたします。

次回は、一次試験の学習順番について書いてみたいと思います。

連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法
中小企業診断士_概要
2014年10月3日

働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編

ノウハウ
こんにちは。まんがで気軽に経営用語の中の人です。このたび診断士の資格更新を迎えるのですが(診断士は5年に一度資格の更新をする必要があるのです)、診断士業界では割と一次試験二次試験を一発合格した人間は珍しいらしく、そのことについて話題になることがあります。

そこでせっかくですので、一次試験・二次試験を一発合格した勉強法や中小企業診断士の世界について、ちょっと連載記事にしてみたいと思います。

別の資格試験を狙っている人にとっても参考になることがあるかもしれませんので、お付き合いいただければと存じます。

第一回目は『働きながら(月80時間超の残業をこなしながら)中小企業診断士に一発合格する方法 一次試験編』という記事になります。

今回は、総論になりますが、戦略の重要性について書いていきます。(診断士を受験している読者の方なら戦略の大切さって理解できますよね?)
  • 敵(試験)を過大評価しない事
いきなりですが中小企業診断士試験に一発合格することは可能です。それも、平均毎月80時間超の残業をこなしながら、育児をしながらであってでもです。(現に筆者がそうでした)

ただ、受験に真剣に取り組んでいる人たちの声を聴くと「数年計画で取り組む」とか「科目合格を狙う」、「関連する資格を取っていく」といった『難関』に挑むために慎重に取り組んでいくといったお話が多く聞こえてきます。

筆者は逆に、診断士の受験業界の事がよく分からないので(一年しか勉強していませんから)、そういった計画は『お化け』退治の計画のように思われます。(ここでいう『お化け』とは、実態が無いけど怖いモノのたとえです。)

すなわち、相手を過大に評価してしまい、そのために、必要以上のリソースを割いてしまうといった事が行われているように思われるのです。

人が持っているリソースは有限です。特に時間という資源は一日24時間という、努力ではどうにもならない強い制約が課せられています。

そのため、資源を有効活用するという視点に立つと、敵を過大評価して必要以上のリソースを割くことは避けなければならないのです。

また、敵(試験)を良く知り、己を知ることも大切です。己の強みを活かして、敵の弱点を攻めればやみくもに戦うよりも勝率は上がるはずです。
  • 1次試験の科目合格は救済措置
さて、そうはいっても科目合格といった制度があるように「一回じゃ受かりにくいから、計画を立てて取り組んでね」といったメッセージを試験運営側が発信しているように思われるかもしれません。しかし、この科目合格は単なる救済措置であると割り切った方が良い結果が生まれると考えられます。

というのは、科目合格を一次試験の7科目分の合格を積み上げるのはどう考えても非効率だからです。この科目合格戦略の問題点は敵(試験)の弱点をなくして、自分の強みを活かさない戦略なのです。
  • 一発合格狙いの場合
例えば、一次試験を一発で突破しようとした場合「総得点の60%を確保して、1科目でも40%未満の得点がない事」が条件となります。という事は、得意科目で大きく得点を伸ばして、苦手科目は何とか40%を下回らないように頑張るといった作戦を立てることが出来るのです。

この時、得意科目で60%以上の得点を獲得できれば、それが貯金になるので苦手科目はあやふやなところがあっても合格する可能性が高まります。

得意科目というぐらいですから60%以上は確保できるでしょうし(できなければ、それは客観的には得意科目ではないと思います)苦手科目であっても40%を確保する勉強量はそれほどのモノではありません。

一次試験には特にパレートの法則収穫逓減の法則が強く働くように思われるので、苦手科目であっても重要事項から順番に頭に叩き込めば40%の得点を確保する事はそれほど難しくないはずです。

すなわち過去問で繰り返し問われる論点だけでも押さえておけば、それなりの点数は取れるという事です。

これは、自分の強み(得意科目)を活かして、敵(試験)の弱点(総得点が60%以上なら40%の科目があっても合格にする)を突く戦略ですよね。
  • 科目合格戦略の場合
これを一次試験を科目合格戦略で突破しようと考えた場合は違う世界が目の前に現れます。こちらの場合、得意科目は貯金にはなりません。

というのは、既に合格した科目を免除科目にしていくのがこの戦略だからです。すると、基本的にはすべての科目で60%の基準点を確保する必要が出てきます。

とすると、苦手科目であっても60%の基準点をクリアーしないとダメとなります。

苦手科目で40%を確保し、他の科目でその分を穴埋めする方法と、苦手科目でも真っ向から挑んで60%を確保する方法。どちらが大変かは言うまでもないと思います。

もちろん、苦手科目だけを先に合格を狙うといった方法であれば、この戦略の効果は高いと思われますが、最初から狙うには遠回りな気がします。
  • 独学は(できれば)避ける事
また、独学は正直に言うと効率が悪いです。勉強している内容の重要度(試験対策上)がわかりませんし、テキストを単に読むという行為では、意外なほど頭に入ってきません。

少なくとも、DVDなどの教材を入手できる通信講座、できれば通学講座をお勧めします。この方法には、市販のテキストにはない大きなメリットがあるからです。

というのは、講義の音声情報を入手できるという事です。そして、入手した音声情報を倍速にして聞けばどこでも講義を再現できるというわけです。

レボ 中小企業診断士講座 59,800円~
通勤や通学の際にテキストをただ読むだけでなく、音声を(倍速で)聴きながら講義を受けなおすといったイメージです。



この方法は非常にお勧めです。同じ講義を数回聞けば理解は飛躍的に深まりますし、40%を目標とする一発合格戦略ならなおさら合格が手に届くところに近づいてきます。

(一応、音声や音楽を早く再生できる機器のリンクを張っておきます。筆者はオリンパスのICレコーダーに入手した音源を入れて使っていました。)
  • それでも独学を選ぶなら
さて、独学は(なるべく)避けたほうがいいとは言いつつも、独学といった方法が人気の学習方法であるのは否定できない事実です。

ただ、診断士の学習をしていく中で、コストには、目に見えるコスト(お金を払うとか、普通の人が考えるコスト)の他に、目に見えないコスト(機会原価とも呼ばれます)といったモノがある事を学びます。

そして、独学の場合、通学講座や通信講座を利用するのに比べ、学習に費やす時間はどうしても多くなります。

つまり目に見えないコスト(機会原価)は多くかかってしまうのです。

そのため、独学という手段を選ぶのならば、効率的、効果的な学習をして学習時間の総量を抑える必要があります。時間を節約できれば、発生する目に見えないコストも抑えられるという訳です。
  • テキストと過去問は同じ出版社のを
と学習時間を抑えるためには、学習に関係のない事柄で時間を費やさないようにすることが大切です。

例えば、過去問とか問題集には、「テキストでは○ページ」と同じ出版社のテキストであれば参照に便利なページ数が振ってある場合があります。

これを「テキストはTACのを使って、問題集はTBCを」などとやると、問題集からテキストに戻る際に余計な手間が増えますし、場合によっては問題集の解説とテキストの解説の切り口が違って混乱をもたらすかもしれません。

そのため、テキストも問題集も過去問集も一体のものであると考えて、どこの出版社の本を利用するにしても、TACならTACに、TBCならTBCに統一するようにしましょう。

そして、独学の場合は利用者が多い標準のテキストを利用するのが間違いのない選択だと思います。

そういった意味では、独学で学習する場合、下のTACのテキスト、問題集、過去問集などを使うとよいでしょう。

テキストを読んで、読んだ分野はからどんどん問題集を解いて、間違った所をテキストに戻って確認するといった一連の流れを繰り返せば、独学であっても十分に合格ラインに達することができます。

また、過去問も力試しなんて考えずに、学習したところからどんどん解いて行ってください。独学の場合、テキストを読むのが無味乾燥的になりがちですが、過去問を解いていくと、「今学習している内容はこういった切り口で問われるんだ」というのがわかりますので、モチベーションアップにもつながります。




少し長くなりましたので、次回は二次試験について書いていきますね。

連載記事
第一回 一次試験編
第二回 二次試験編
第三回 効果的な学習順
第四回 合格を最短で実現する学習方法

 
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