まんがで気軽に経済用語

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2014年05月

生産管理
2014年5月28日

モジュール生産 | みんながそれぞれ自分の持ち場を守るのです

モジュール生産
モジュール生産とは、最終的な製品を生産するメーカーに、部品の供給側が機能毎にあらかじめ組み立てられた部品を納品し生産活動を容易に行えるようにする生産方式の事を言います。

このモジュールは機能的に独立したものであり、モジュール間のつなぎの部分だけしっかりしていれば簡単に切り替えられるという特色があります。(参考:モジュール化

車を例に考えてみると、エンジンはエンジン一式で納品され、ダッシュボードに関連する機能も、細かい部品ではなく、ダッシュボード一式といった感じで納品されるようなイメージです。

このような生産方式の場合、製品メーカーは納品された比較的大きな機能単位の部品ユニットをくみ上げるだけのイメージとなります。部品メーカーからは、ネジ一本とかパーツ一個という小さな単位ではなく、エンジン一式といった、大きな単位で納品されるため、製品メーカーは納品された大きな部品のユニットをくみ上げていけば良いのですね。

そして、各モジュールは機能的に独立しているため、もし不具合があった場合でも、不具合があったモジュールを中心に対応すればよいので管理も簡単となります。
  • 取引が簡単になります
さて、モジュール生産を実施した場合、どのような利点があるのでしょうか?一般的には、納期を短くすることができ、コストも圧縮できると言われています。また、品質の安定化にも効果があるとされています。

機能毎に完成している部品をくみ上げるだけですから、品質は改善しそうですよね?(エンジン一式とかダッシュボード一式で納品されてくるので、組み立てメーカーは組み立てさえミスらなければちゃんとした車が作れそうです。)

また、どこからどれだけの部品を購入するかといった事も考える必要がなくなるため(エンジンに必要な部品をあちこちから調達するのではなく、『エンジン一式』を調達すればよくなります)取引に要する資源が節約されます。(つまりコストダウンですね。)

そして、機能毎に完成している部品をくみ上げるだけですし、材料の購入に必要な折衝も減少するため、納期も短縮されそうです。

このような効果があるため、モジュール生産方式は自動車メーカーなどで取り入れられているのです。

経営
2014年5月23日

新電力 | 電力の小売りを実施することも可能となっています。そう、あなたが望むならね

新電力
新電力とは特定規模電気事業者の事を指す言葉です。経済産業省に届け出を行う事で大手電力会社以外が電気を小売販売することができるという制度です。

2000年4月より、電力事業について制度改革が実施されています。これは、高圧電力を利用している利用者は、どこから電力を購入するかを選択することができるようになるというもので、「関東で事業をやるなら、東京電力さんからしか電気を買う事ができないんだよね」といった状況ではなくなりました。

選択肢として、「東北電力さんから購入するよ」とか、「太陽光の○○電気さんから購入しようかな、それとも隣の○○ガスさんが電気を販売しているから購入しようかな。」という事ができるようになったのです。

選択肢が増えて、電気料金にもいわゆる競争原理が働くことを期待した制度なのですね。
  • 参入することもできます。
電気を必要とする人が従来の大手電力会社以外の選択肢を得られるという事ですから、従来の大手電力会社以外に電力を供給する事業者が誕生するという結果につながります。

つまり、電力を販売する側に参入するという選択肢もあり得るのですね。

もちろん電力会社供給事業は、典型的な固定費型ビジネスで、規模の経済がモノを言う事業であるため、なかなか小規模な新規参入組には難しいビジネスです。(大規模な火力発電所や水力発電所は発電の効率がいいのですが、なかなか一般の会社では建設できませんよね?)

しかし、工場や店舗の余剰電力を販売したり、太陽光・風力などの再生可能エネルギーを活用したりと様々な切り口があるため、一般事業者の参入が進んでいます。

但し、現状では(2014年5月時点では)直接家庭用電力を販売することはできず、50キロワット以上の中規模の店舗や工場への供給のみとなっております。

この新電力の会社はPowerProducerandSupplierと英語では呼ばれ、PPSと略されることもあります。

経済学
2014年5月22日

対外純資産 | 外国に持っているプラスの財産が多い状態です

対外純資産
対外純資産とはある国が海外に保有している債権(資産ですね)から、海外への債務(借金)を差し引いたモノを言います。

イメージとしては、企業会計に出てくる貸借対照表自己資産(純資産)といった感じです。

海外にいずれ返さなくてはいけない債務から、海外からいずれ回収できるお金を差し引いた値を対外純資産というので、この数値がプラスになっているという事はある国が外国に持っている財産がプラスであると考えても良いと思います。
  • 利子や配当を受け取れます
さて、海外からお金を借りていたらどうなるでしょうか?タダでお金を貸してくれる人はいないというのは、個人レベルでも国レベルでも同じなので当然利息を支払う必要がありますよね?

また、海外から投資を受けていたらどうなるでしょうか?こちらもタダで投資する人はいないので当然、利益の一部を配当という形で投資家に還元する必要が出てきます。

このように、海外からお金を借りていたり投資を受けていたらお金が出ていきます。(もちろん海外から資金を導入すれば経済が成長するという面も大きいのですが、その対価は支払う必要があります。)

そして、海外へお金を貸していたり、投資を行っていれば上の例の逆にお金を受け取ることができるのです。

ちなみに我が国は2014年時点で世界最大の対外純資産を保有していると言われています。
生産管理
2014年5月22日

ポカヨケ | うっかりミスを後工程に波及させない大切な仕組みです

ポカヨケ
ポカヨケとは、工場などで用いられる仕組みで、製造ライン上でミスや不具合が発生した場合、後続工程へそのミスや不具合が波及しないようにするような仕組みです。

ある部品に発生したミスや不具合に気が付かずに後続工程まで流してしまうと、大きなコストが発生してしまいます。

例えば、車のエンジンに使用する大切な部品を製造している際に、作業ミスがあり不具合が発生したとします。

作業ミスによる不具合が発生した段階で気が付けば、不具合があった部品一つだけを排除するればそれだけで済みますよね。

でも、不具合に気が付かずにエンジンをくみ上げた後の検査で不具合に気が付いたらどうでしょうか?

せっかく組み上げたエンジンを分解して直さなければならないかもしれませんし、最悪の場合、くみ上げた部品全てが無駄になるケースもあります。

このように、ミスや不具合を気が付かずに後続工程まで流してしまうと、その分だけ無駄が(コストが)発生してしまうのです。
  • ミスはつきものという発想
さて、ミスや不具合を発生させないという考え方もありますが、現実的ではありません。「集中していればミスなど起こらないはず」なんて上長に言われたらちょっと嫌になりますし、なんだか危険な箇所もそのまま放置されていそうですよね。(参考:フールプルーフ

そうではなく、「人間が作業するのだから、ミスや不具合の発生ははつきものである」という発想に立って、必然的に発生するミスや不具合を適切に発見できるような仕組みを作れば、このような大きな無駄は防げますよね。

そのため、工程内に製造ミスを回避できるような仕組みをあらかじめ組み込んでしまうという発想が生まれました。

例えば、後工程へ製造した部品を投入する前に検査を実施して、不良品の混入を防ぐようにするとか、不良が発生した都度警告を発するようにするといった方法が考えられます。

いずれにしても不具合が発生することは必然であると考え、その不具合が後工程に波及させないようにするという考えなのです。

うっかり発生する「ポカ」を取り除く「ヨケる」からポカヨケというのですね。
経済学
2014年5月21日

中所得国の罠 | 順調に経済発展をしていても高所得国になるには壁があるのです

中所得国の罠
中所得国の罠とはある国の経済が発展していわゆる中所得国水準になったものの、そこで停滞してしまい高所得国水準にたどり着けない状況を指す言葉です。英語ではmiddle income trapなどと表記されます。

所得水準が低い国が、自国の低廉な労働力や天然資源を活用して急激に経済発展を実現し、その結果中所得国の仲間入りするという事はいろんな国で起こっています。しかし、その経済発展の勢いを持続させ、そのまま高所得国水準まで至る国は少ないのが現状です。
 
というのも、低廉な労働力を活用して製造拠点として発展していたとしても、ある一定のところで労働コストの低い人材の供給は枯渇し、賃金水準は上昇に転じます。(参考:ルイスの転換点

その結果、中所得国水準までたどり着いた国はいつまでも低廉な労働力に頼ることはできなくなります。(国民の生活水準は向上するので良い事なのですが、低い賃金水準という強みは失われていきます。)

このような状況に陥った時に、自国の賃金水準の低さが主な優位性であった場合、なかなか従来のようなペースの経済発展を持続させることは難しくなります。(投資をしてくれていた企業などが「もっと人件費の安い国でモノを作ればいいや…」といった風に考えてしまいますからね。)

この中所得国の罠から抜け出すためには、人件費が高くとも、内需が大きいとか、先進的な技術を開発しているといった、持続的に経済発展するような仕組みを作っていく必要があるのです。
経営
2014年5月20日

資本装備率 | 沢山設備投資した方が一人あたりの生産性は向上します

資本装備率
資本装備率とは労働装備率とも呼ばれ、投入されている資本の量を労働者数で割った値のことを指します。英語ではcapital equipment ratioと表記されます。

計算式としては
【資本装備率=有形固定資産÷従業員数】
でもとめることができます。

この資本装備率は、投入されている資本の量を…と言っていますが、簡単に言うと労働者一人あたりに投入されている資本の量のことを言います。

そして、この計算式からわかる通り、資本装備率は積極的に設備投資を実施したり(有形固定資産を増やす)、従業員数を減らしたりすると上昇します。(一人あたりの資本の量ですからね。)

  • 資本装備率が上昇した場合

一般的には、この資本装備率が上昇すると労働生産性が向上すると言われています。イメージとしては、機械化が進んだ産業ほど従業員一人あたりの生産性が高くなるといった感じです。

例えば、穴を掘る作業を請け負うA社とB社があったとします。そして、この会社はどちらも従業員を3人使っていますがA社は従業員にスコップしか渡していないとします。

一方、もう片方のB社は、従業員に大型の重機を使ってもらっていたとします。

この場合、資本装備率が高いと考えられるのはB社の方ですよね?

では労働生産性はどうでしょうか?直感的には重機を利用しているB社の方が高くなりそうですよね。

このように、一般的には労働生産性を改善したければ資本装備率を上昇させればいいといった関係性が成り立つのです。

もっとも、資本装備率が高くても、装備した資本を上手く活用できていないと生産性は上がってきません。例えばせっかく導入した高額の重機を使用しなかったり、IT化を進めたけれども、上手く活用できなかったような場合です。

この場合、資本装備率は高まりますが、労働生産性や資本生産性は以下のような計算式で算出されるため改善しないか悪化してしまいます。

・労働生産性
【労働生産性=産出量(付加価値)÷従業員数】
資本装備率が上昇しても、付加価値が増えなければ改善しません。


・資本生産性
【資本生産性 =産出量(付加価値)÷総資本】
付加価値が増えなければ改善しないばかりか、分母となる総資本は必然的に増えますので指標は悪化します。

経済学
2014年5月16日

資本生産性 | 投入した資本の効率性を見る指標です

資本生産性
資本生産性とは、事業などに投下した資本の効率性を示す言葉で、資本の投入量と成果の産出量の比率を示す言葉です。英語ではCapial Productivityと表記されます。

この資本生産性とは投入した資本の効率を見るという指標です。一般的に機械や設備を導入すれば産出量は増加しますよね。

例えば、手作業でおまんじゅうを丸めている工場よりも、機械で製造している工場の方が産出量は多くなると思います。

では、機械を導入して製造している工場同士を比べようと考えたときはどうしたらよいでしょうか?

こういった場合に役に立つ指標がこの資本生産性です。
  • 資本という資源に着目した生産性指標です
さて、この資本生産性は

【資本生産性 =産出量(付加価値)÷総資本】

といった計算式で算出されます。この式からわかる通り、投入した資本一単位当たりの産出量を求める指標なのですね。

そのため、異なる企業であっても投入した資本が有効に使われているかを比較することができるのです。

例えば、A社は100万円の機械を使って500万円の付加価値を生み出し、B社は50万円の機械を使って300万円の付加価値を生み出していたとします。

この場合、A社よりB社の方が資本生産性が大きくなるのでB社の方がより資本という希少な資源をより有効に活用できていると考えることができるのです。

関連用語
労働生産性
経済学
2014年5月15日

労働生産性 | 労働時間という切り口の生産性です

労働生産性
労働生産性とは、労働力の効率を示す言葉で、労働力の投入量と産出量の比率を示す言葉です。英語ではlabor productivityと表記されます。

生産性という資源の投入量と産出量の比率を指す言葉に労働とついているので、労働力という資源に着目した生産性の指標であるという事ができます。
  • 従業員数や労働時間数で算出します
さて、労働力と一言で言っても、従業員の数や投入した労働時間などといった切り口があります。従業員一人当たりでどれだけのアウトプットを出したか、といった従業員一人あたりの切り口や、一時間当たりどのくらいのアウトプットを出したかという労働時間当たりの切り口です。

例えば、従業員の数という切り口で見る場合、従業員一人あたりの生産性といった指標となるので

【労働生産性=産出量(付加価値)÷従業員数】

といった計算式で求められます。

また、労働時間という切り口で見る場合は

【労働生産性=産出量(付加価値)÷総労働時間】

となります。

これらの違いは、分母側の指標が従業員数や労働時間になるんですね。 
  • 労働生産性を向上させるためには
さて、労働生産性は産出量を投入量で割るといった単純な式で求められる指標なので、この指標を向上させる方法も原理としては単純になります。

すなわち、分子となる産出量(付加価値)を増やすか、分母となる投入量(この場合従業員数や労働時間ですね)を減らすのです。

付加価値を増やしたり、労働時間数を減らして労働生産性を向上させるという方法ならば、生産性が向上しているという事が出来ると思いますが、従業員数を減らすと言い始めたら要注意です。

従業員数という指標を用いる際には、従業員の勤務時間は計算式に入ってきません。そのため、従業員が長く働けば働くほど生産性が上がっているかのように見えてしまいます。(一時間の仕事の成果より二時間の仕事の成果の方が、成果の総量は多くなりますよね?)

この場合、長時間仕事を行えば従業員一人あたりの労働生産性は増えてきます。(3時間働く従業員も、8時間、12時間働く従業員もカウントとしては1人ですからね)

但し、収穫逓減の法則といった言葉もあるように、度を越した長時間労働は生産性を下げてしまいます。(この場合、労働時間当たりの生産性という意味ですね。)

「労働生産性を上げよう」という掛け声がかかった際には、従業員一人当たりなのか、1時間当たりなのかを確認した方が良いというわけですね。

※労働生産性を上げるためにはFAなどを実施し、労働資源の投入量を減らすというアプローチもありますが、この場合資本生産性(投入した資本に対する付加価値額の量)は低下してしまいます。

キャンペーン
2014年5月13日

TOP絵をいただきました

いつもお世話になっております。まんがで気軽に経営用語管理人のkeieimangaです。

あきひろ様よりTOP絵をいただきました。
moto-manngadekigaruni
「勉強、経済、クラスのみんな」といったイメージで描いて下さっています。早速TOP絵を差し替えてみましたので、新しくなった弊サイトの雰囲気をお楽しみください。


引き続き、イラスト・トップ絵につきましては募集しておりますので、心優しい絵師様がいらっしゃいましたら是非お願いいたします。
経済学
2014年5月2日

生産性 | 生産性とは投入量と産出量の比率を示す言葉です

生産性
生産性とは資源の投入量と産出量の比率の事を指し示す言葉です。英語ではproductivityと表記されます。

○○は生産性が高いとか、生産性が低いといった事が言われたりしますよね?良く使う言葉の割には、イマイチちゃんとした意味が分からないかもしれませんが、生産性という言葉は、投入した資源に対して産出量の比率が多い・少ないを指す言葉なのです。

そう考えていくと、生産性が高い方が望ましいとされる理由がわかってくるかと思います。というのは、同じ資源の量でより多くのモノが生み出せるのは良い事ですよね?また、同じ量のモノを生み出すのであれば、投入する資源は少ない方が望ましいですよね?

この事をパンを作っている2つの工場を例に考えてみたいと思います。

千葉工場では10個のパンを5人のパン職人さんが作ったとします。この時、パン職人さん1人当たり幾つのパンを生産できたかという指標が生産性になります。

この場合の生産性は、【10÷5=2】で1人のパン職人さんあたり、2個のパンが生産できた事になります。

埼玉工場では同じ10個のパンをパン職人さん2人分の労働力で作れるならば、こちらの工場の生産性は、【10÷2=5】で1人のパン職人さんあたり、5個のパンが生産できた事になります。

この場合、後から出てきた埼玉工場の方が望ましいと考えられますよね。(このように労働力という切り口で生産性を求める場合、労働生産性と言います。)
  • 様々な生産性
さて、生産性とは産出量を資源の投入量で割ったものですので様々な切り口が考えられます。

上で挙げたような、労働力という資源に着目した労働生産性、資本という資源に着目した資本生産性といったように、様々な生産性を指標として考えることができます。

そして、様々な切り口が考えられるので単に生産性を向上させるという時は注意が必要です。

上の例では、労働生産性が埼玉工場は千葉工場よりも良いのですが、実は埼玉工場は莫大な費用をかけて最新鋭の機械を導入しているために労働生産性が良かったとしたらどうでしょうか?

その機械は莫大な費用をかけて導入しているため、資本という資源に着目すると千葉工場の方が生産性が上かもしれません。

このように、どの生産性を向上させたいのかによって取りうる方策が変わってくるケースがあります。
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