まんがで気軽に経済用語

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2013年12月

財務・会計
2013年12月30日

風説の流布 | ウソを広めて利益を得ようとする行為は罰せられる可能性があります


風説の流布
風説の流布とは、有価証券の価格を操作するといった目的を持って、虚偽(ウソ)の情報を流すことを言います。

オオカミ少年は、オオカミが来なければ被害を受けませんが、証券市場ではオオカミ少年はウソの情報を流布した事で罰せられるというわけですね。

さて、「風説の流布ってどういうこと?」と思われるかもしれません。ここで具体例をちょっと考えてみたいと思います。

例えば、この経営マンガの中の人はツイッターのフォローワーが沢山いて、経済評論家で名が通っていて、フェースブックページなんかも大人気だとします。(事実と異なる仮定なので書いていてむなしくなりますが、頑張って説明を続けますね。)

さて、そのような影響力のある状況で、経営マンガの中の人はAというメーカーの株式を沢山持っているとします。

このような場合、「この株式が値上がりすれば大儲けだよな…。そうしたら、この虚偽の情報で…」と考えて「A社は画期的な新技術を開発し、その技術は今後非常に有望です。株価の上昇が見込めるので今のうちに投資をしてみては…」といった情報を流したとします。

このような情報は、根拠のない噂話にすぎませんが、今回のように有価証券の価格を操作する目的を持って流した場合、風説の流布として罰せられる可能性があります。
  • 何が良くないの?
さて、このような風説が飛び交っている市場があったらどうでしょうか?A社は画期的な新技術を開発し(たらしい)B社は致命的なスキャンダルを抱えている(らしい)といった感じの根拠があるんだか無いんだか分からない情報が飛び交っている市場です。

どうでしょう?このような市場に貴重な資金を投じられるでしょうか?投じられたとしても、それはあまり健全な形ではなさそうですよね? 
経済学
2013年12月23日

ルイスの転換点 | 余剰人員がいない世界ではより高い報酬を支払う必要があるのです

ルイスの転換点
ルイスの転換点とは、イギリスの経済学者ルイスが提唱した考え方で、一国が経済発展をしていく中で、農業部門などが抱えていた余剰な労働力が無くなる点のことを言います。
 
さて、これだけの説明では「ふーんそうなんだ。でもそれって何の意味があるの?」と思われる方も多いと思います。そこで、簡単な例を考えてみたいと思います。

例えば、Aという国には農村と工業都市があるとします。そして、農村には10人の余剰人員がいるとします。

工業が発展するにしたがって工業都市の賃金水準が徐々に向上していくと、農村にいる余剰人員は「よし、それなら都会へ出て一稼ぎするか!最初は低賃金でも田舎でプラプラしているより良いからね。」といった風に、少しずつ工業都市へ出ていきます。

そうすると、工業都市側では低賃金の労働者を確保することができるので工業が発展していき、さらなる労働力が必要となってきます。

そして、このようなことが繰り返されていくと、農村に最初にいた10人の余剰人員がいなくなる段階がやってきます。このような段階をルイスの転換点と呼ぶのです。
  • ルイスの転換点以後の世界
さて、ルイスの転換点以後では、A国の農村にはもはや余剰人員はいません。その場合、工業都市と農村は労働力を取り合う形となります。すると、希少な労働力を確保するためより多くの報酬を支払う必要が出てきますから、労働者に支払う賃金は高騰していきます。また、何よりも労働力そのものも不足していきます。

そして、高騰した賃金と不足しがちな労働力という状況に陥った結果、一国の経済成長は鈍化するという考え方です。

わが国でも、『金のたまご』などと言って農業部門が主力の地域から都会が労働力を確保していた時代がありましたよね。こういった状況はルイスの転換点が訪れる以前の状況なのです。

そして、ルイスの転換点以後、色々あって高度成長期は終了しました。(もちろんこれだけが原因ではありませんが、低廉な賃金で労働力を確保できたという事は我が国の高度経済成長の一つの要因にはなっていたはずです。) 

また、中国でも、2013年末の時点で、そろそろこのルイスの転換点を超えるのではないか、もうすでに超えたのではないかとの議論がなされています。

もちろん、低廉な労働力の確保だけが経済成長の要因ではありませんので、ルイスの転換点を超えたから直ちにどうなるというわけではありません。ただ、そうはいっても、一つのボーナス要因が無くなるという事ですので、 中国の指導者たちの経済運営の手腕が今後は更に問われるという事は言えると考えられます。
マーケティング
2013年12月20日

オムニチャネル | ありとあらゆるチャネルを総動員して販売するのです

オムニチャネル
オムニチャネルとは、あらゆる顧客との接点を連携させて販売をしようというマーケティング戦略のことを言います。

例えば、実店舗というチャネルと、カタログ販売、ECサイト(インターネット販売)という3つのチャネルを持っている小売業があったとします。

このような場合、「カタログは比較的高年齢者向けの商品を扱って、ECサイトは若年層向けで、実店舗は売れ筋を中心に…」といった風に、従来は各販売チャネルが別個に動いているようなケースが多かったのです。

しかし、ラテン語で『すべて』を表す『オムニ』という言葉を冠されたこのキーワードは、従来のように各チャネルが別個に動くのではなく、一体のものとして動くことを目指しています。

上の例では、カタログを見て商品を知った消費者が、実店舗で実際にモノを手にとって、接客等の人的販売を受け、最終的にECサイトで購入するといったイメージとなります。

この場合、縦割りの考え方で「どこのチャネルが販売したか?」という事ではなく、すべてのチャネルが連携し、一体となって販売したという事になるのです。
さて、実店舗をショールームのように利用して実際の購入は割安なECサイトで行うという消費者の行動が実店舗を構えている小売業の課題となっています。

実店舗を持っている小売業としては、せっかく費用をかけて仕入れ、廃棄ロス機会ロスのリスクを背負って陳列しているのに、競合のECサイトのショールーム扱いされたらたまりませんよね?

でも、自社のECサイトで購入してもらえれば、ショールーミングされても一向に問題ないという発想が生まれたのです。

(もっとも、店舗の業績評価をどうするかといった問題は残りますが…)


例えば、店舗にタマタマ在庫がなくとも、ECサイト部門から即座に消費者の自宅あてに配送するとか、ECサイトで見た商品を実際の店舗で人的販売を活用して売り込んでいくといった発想です。

そして、このように『すべて』のチャネルを連携させて一体のものして販売活動を行うような事をオムニチャネルと呼ぶのです。

関連用語
マルチチャネル
経営
2013年12月15日

レピュテーションリスク | 評判とか風評ってとっても大切なんですね

レピュテーションリスク
レピュテーションリスクとは、組織の評判が悪くなることによって発生するリスクの事を言います。風評によるリスクといった感じですね。

さて、企業は様々な利害関係者(ステークホルダー)に囲まれて存在しています。その為、企業は自らの評判をある程度気にして運営することが大切となってきます。

例えば、「あのお店は儲かっているらしいけど…必要な人員を配置していなくて、従業員が一人でも休むとお店が回らなくなるから、慶弔でも休ませないらしいよ?」とか、「あのお店は、品質が悪いものでも平気で販売するからあんまりお勧めしないよ?」といった風な評判が立ったらどうでしょうか?

そしてこのような評判は事実かどうかに関わらず独り歩きしがちです。でも、どうでしょう、あなたがお客さんの立場だったら、事実かどうかとかはあまり関係なく、ヤッパリ少し敬遠しますよね?

このような事をレピュテーションリスクというのです。

ストーリーで解説経営用語
第2話 集中出店は効果的?効果が大きくなればリスクも大きくなります
 
経営
2013年12月9日

アライアンス | 同盟とか戦略とか、そんな言葉が経営用語には沢山でてきます

アライアンス
アライアンスとは同盟という意味合いの言葉で、複数の企業同士がお互いにメリットを享受できるような協力体制を採ることを指します。

協力体制を採るだけですから、必ずしも資本提携を行ったりするわけではありません。

そのため、このアライアンスはM&Aなどと比較して、資金的な負担もそれほどかかりませんし、時間的な負担もそれほどかかりません。

また、当初のメリットが薄れてきたような場合には比較的簡単に、アライアンスを解消できるといった利点があります。
  • 具体的には
例えば、あなたの会社が東北で美味しいお餅を作っているとします。あなたの会社の商品力は非常に優れているのですが、首都圏に販路を持っていないため、販売量が伸び悩んでいるような状況です。

一方、首都圏に強力な販路を持っている会社があるとします。こちらの会社は、商品力に難があり、販路はあるけれどもそれを活かしきれていないような状況だとします。

このような2社が、アライアンスを組めば、商品力の優れた会社には販路が、販路を持っている会社には、優れた商品が手に入ります。

どうでしょうか、なんだかうまくいきそうですよね?(このケースは製販同盟といったイメージですね。)
  • 万能薬ではありません
但し、単に協力体制をとっているだけですので、それぞれの会社の思惑が変わったときには、当初期待していただけの効果が出ない場合もあります。

例えば、あくまで協力体制をとっているだけですから、協力体制をとっている相手先の企業の事情が変化し、当初より非協力的になるといった事も考えられます。

先ほどのケースだと、首都圏に販路を持っている企業が、お餅の調達先を別に確保したとすると、あなたの会社にとっては(お餅を作っている会社にとっては)当初の期待どおりの協力が得られないかもしれません。  
店舗管理
2013年12月4日

プラノグラム | 棚割りという言葉も最近ではカタカナ用語になっています

プラノグラム
プラノグラムとは、売り場の活性化を意図して、棚割りをどういう風にすればよいかを考える計画の事を言います。英語ではplan on diagramと表記され、それを略してプラノグラムと呼ばれるのです。

例えば、思いつきで適当にゴンドラに商品を並べているお店って買い物しやすいでしょうか?

生鮮三品(青果、精肉、鮮魚)がバラバラに並べられていて、ひき肉の隣に、お刺身が置いてあって、その隣には、キャベツが山積みになっているような売場が作られているお店です。

また、別に売れているかどうかは関係なく、鮮魚部門ではやたらサバが沢山おかれているようなお店です。どうでしょうか、ちょっと買い物がしにくそうなお店ですよね?

そうではなく、サバの陳列量を販売数量のデータから決めていったり、ひき肉の隣に何を陳列するのが望ましいのかを計画したり、お刺身としてどのくらいの量をパックにして販売するかといった事をちゃんと考えているお店だったらどうでしょうか。

こちらの方が買い物がしやすそうなお店ですよね?そして、買い物がしやすいお店であるという事は、売り上げも期待できるというものです。

あ、マンガに出てきた『プラナリア』については各自調べてみてください。高校の生物とかで習うインパクトの強い生き物です。
店舗管理
2013年12月1日

動線計画 | どういう風に動くべきかを考える事が重要です

動線計画
動線計画とは、お店や工場、事務所等において、人やモノの動きを分析し、効率的に仕事ができるように計画することを言います。英語ではflow planningと表記します。

例えば、アンパンを作っている工場を考えてみたいと思います。

アンパンを作る為に「小麦粉を受け入れたら、第二工場の西の端に持って行って、生地にします。そのあと、餡を入れるために第二工場の東の端へ持って行って、そのあと、第一工場で焼きます」といった事をやっていたらどうでしょうか?

なんだか、モノがあちこちに移動していて効率が悪そうですよね?

逆に、必要最小限しかモノが動かないような工場だったら効率はよさそうですよね?「小麦粉を受け入れたらそのまま隣の作業スペースで生地にして、その隣で餡を入れる」みたいな感じだったら、良さそうな感じですよね?

(工場のレイアウトは製品別レイアウト機能別レイアウト固定型レイアウトなどといろんな考え方がありますが、一般的に言うと移動距離は短い方が望ましいのです。)

また、先ほどの向上で作ったアンパンを販売するお店の事を考えてみたいと思います。

例えば、商品を検品する場所から各部門の作業場まで売り場を通っていかないといけないようなお店だったらどうでしょうか?

効率が良くないだけではなく、忙しい時間帯には、お客様とぶつかったりして事故が発生しそうですよね?

いずれにしても、動線計画の基本はシンプルイズベストというやつです。
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