まんがで気軽に経済用語

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2012年07月

店舗管理
2012年7月31日

売れ筋 | 売れている商品を売れ筋といいます

売れ筋_001
売れ筋とは、購入する人が多く、販売量が大きい商品群の事を言います。売れ筋商品は全商品のうちのごく一部になります。しかし、一般的にはこの売れ筋商品が売り上げの多くの部分を占めていると言われています。(パレートの法則)

概ね2割の商品がこの売れ筋に該当すると言われています。この売れ筋は売れ筋商品とかそんな風に使われます。

よくこの店の売れ筋は「まるまるアンパンです」などというのを聞いたことがあると思います。
この世に売れ筋という言葉は専門用語というよりも一般的な言葉になってます。

■売れ筋をしっかり売っていくことが大切です

この、売れ筋商品をしっかりと管理して販売することは、売り上げを伸ばしていくためにとても大切なことです。

というのも、お店には物理的な広さの制約があるため、売れるものを並べられるスペースには限界があるためです。

このことから、基本的な考え方としては、よく売れるものの売り場は広くし、売れないもの(死に筋といいます)の売り場を狭くするような調整を行っていく必要があるのです。

売筋商品にたくさんの売り場スペースを割くと言ったことがとても重要な考え方なのです。

そして売れるものをたくさん置くということでお店の売り上げを作っていくのです。

onnanoko_bustup
この商品売れ出したから、売り場を広げてどんどん売っていこうね。

kitsune
なんか特定の商品だけ売れて売上を作ってるような感じなんですね。

onnanoko_bustup
売れ筋商品をしっかり売っていくのが商売の基本なんだよね。売れない商品は売れないから、売れる商品をどんどん売っていくことが重要なんだよ。

■売れ筋商品の把握は重要です

 
この逆に、売れ筋商品を把握することを怠り、売れ筋商品の在庫が無くなってしまうような事になると、機会ロスも発生しますし、顧客の信用も失われてしまいます。(ほしいものがいつも売り切れなお店って嫌ですよね?)

では売れ筋商品がいつまで売れ筋である保証はありません。そのためしっかりと売り場を管理し在庫を管理していかないといけないのです。売れ筋商品に対する一時的な需要が一巡し、その売れ筋が死に筋となってしまった場合、素早く処分していく必要があるのです。

このより常に何が売れているのかを把握することが重要なのですね。

このまんがでは、新商品が売れ筋商品になったようです。しかし、ちゃんとした管理を行わなかった結果、かなりの機会ロスが発生していると思われます。

このように、売れ筋商品は発見して、しっかりと管理していくことが大切なのです。 


解説で出てきた用語・関連用語
パレートの法則
情報
2012年7月30日

ジオフェンシング

ジオフェンシング_001
ジオフェンシングとは、バーチャルなフェンスを設置する技術の事を言います。そして、このバーチャルなフェンスにある特定の人やモノが出入りした際に、決められた処理を自動的に行う技術です。

イメージとしては、あらかじめ地図上にフェンスを描いておき、そのフェンスをあらかじめ決めておいた人やモノが超えた際に自動的に処理を行うといった感じです。

これを応用すると、例えば職場をバーチャルなフェンスで囲い、そこを越えた際に出勤や退勤とみなすといった風に使うことができます。

もちろんバーチャルなフェンスをいくら地図上に設置しても、そこを人間が越えたか否かはそのままでは認識することはできません。そのため、その人が持つスマートフォン等を利用して、その人が出入りしたとみなすといった風に使うのです。

また、この技術を販促活動に使用することも考えられます。例えば、お店の前の分岐点を顧客が通りかかった際に、割引クーポンをメールにて送付するといった事もできます。

この場合、無差別にクーポンを送るよりもユーザの反応率は高くなりそうですよね。何と言ってもお店の近くに来ているわけですから。

このまんがでは、社員の労務管理という名目で、社員がどこに行ったかを管理できるような仕組みを売り込みに来ているようです。

直接アンテナを埋め込んでという所は、非常に問題ですが、例えば営業マンにスマートフォン等の情報端末を持たせ、その端末から位置情報を収集して、あらかじめ決めておいた範囲から逸脱したら警告のメッセージを流す(例えば娯楽施設に入ったりしたら警告する)といった使い方はできるかもしれませんね。
経済学
2012年7月29日

パレートの法則

パレートの法則_001
パレートの法則は20:80の法則とも呼ばれ価値の80%は20%の要因に存在するという経験則です。もっとも、20対80といった数字自体には意味はあんまりなく、少数の要因が成果の大部分を占めているという事がこの法則の言いたいことです。

これは例えば、顧客の20%が全体の利益の80%をもたらしてくれる、製品の20%が売り上げの80%をもたらしてくれるといった事ですね。このようなことからいわゆる売れ筋商品をしっかり管理するなどという経験則が生まれてきています。

重要なポイントを押さえる事って、なんとなく直感的に理解できますよね。

このパレートの法則は、成果が上がる少数の重要ポイントに注力した方がいいですよという事を教えてくれている言葉です。このことは、ポイントを外した努力では、非常に多くの努力を払ったとしても、得られる効果はほんのわずかであるという事ですね。

もともとは、イタリアの経済学者パレートが個人所得の分布を研究する際に、全体の20%の人々が80%の所得を得ているという関係性に気が付いたことから来ています。

そして、この現象は様々な物事に当てはまると指摘されています。そして、このような経験則を応用した考え方がABC分析です。

このまんがでは、1コマ目に出てくる女子生徒がパレートの法則を応用しています。

男子に送るメールも20%の男子が80%の反応を返すと言っていますし、練習も重要なポイントを押さえて行っているため非常に効率的であるようです。

もっとも、音楽などは大まかにポイントを押さえればよいというモノではなく、効率は悪いが残りの20%の所を追求していくことが大切だと思います。

関連用語
デシル分析
情報
2012年7月29日

フォールトトレランス | お金に糸目はつけないから、トラブルがあっても止めないし機能も落とさないよ

フォールトトレランス_001
フォールトトレランス(Fault Tolerance)とは、たとえ欠陥があってもシステムが正常に動作することを言います。

これは、故障した際に可能なだけ機能を維持し、安全を確保しよう、故障した際にどれだけ耐えられるかといった視点の用語です。

■絶対止めてはならないし、機能低下も許されない

例えば、飛行機のエンジンが故障しても、生き残ったエンジンで飛行が続けられるといった考え方がこのフォールトトレランスに当たります。

この、飛行を継続するといった機能については、人命が関わるのでエンジンの一つが故障したとしても絶対に続行しなければならないのです。

ただし、エンジンの一つが故障したら「速度は仕方ないけど、飛び続けるという最低限のラインは守ろう」といったフェールソフトといった発想もあります。

■フォールトトレランスを実現するために

このフォールトトレランスを実現するためには、仕組み全体を冗長化する必要があります。各構成要素(主要なモジュールなど)を多重化(冗長化)すると一つが壊れても予備が動くから機能の低下もないといったイメージです。

例えば、ハードディスクを二重化しておいて、万が一一つが壊れてもデータが喪失しないようにするといった事を考えます。(RAID)

単純に一つのモノを二つにすれば同時に故障する確率は非常に小さくなります。具体的には、以下のように同時に故障する確率が小さくなるのです。

例:故障率0.01の部品が同時に故障する確率は

0.01×0.01=0.0001

となります。

フェールソフト トラブル発生時には機能を落として続行する
フェールセーフ トラブル発生時には安全に止める
フォールトトレランス トラブルが発生しても、止めないし機能も落とさない

■高くつきます

ただし、このフォールトトレランスは高くつきます。1つでいいものを予備としてもう一つ用意すると言った発想なので、コストは跳ね上がります。

そのため、絶対に止めてはならないし、絶対に機能も落としてはならないモノだけに採用すると言ったことが行われます。


kitsune_odoroki
お店のレジが爆発したのに普通に営業している!

kitsune
って夢を見たんですよ。

onnanoko_bustup_2
あら、それいいわね。うちのお店もどんなトラブルがあるかわからないから、フォールトトレランスの考え方を取り入れようかしら。早速同じレジを買って、電気が止まることに備えて発電機も買って…

kitsune_odoroki
そんなことをしていたらお金がいくらあっても足りないのではないでしょうか?



このまんがでは先輩が予備の楽譜と楽器を持っていたようで、深刻な事態に陥らずに済みました。このように、予備を持つとというのも、万が一に備えた冗長化の例です。

といっても、予備の楽譜はともかく、楽器って普通は持っていないですよね。


経済学
2012年7月28日

スタグフレーション

スタグフレーション_001
スタグフレーション(stagflation)とは不況とインフレが同時に起こる状態を指す言葉です。

インフレが起こると、物価が継続的に上昇します。このインフレの原因の一つとして、好景気があると言われています。これは、好景気なのでみんなが色々なモノを欲しがり、その結果需要が供給を上回ってモノの値段が上がるためです。

その反対に、通常は不景気の場合にはモノの値段が下がります。これは、需要が減退するため、供給の方が需要よりも大きくなるためです。(参考:デフレ

しかし、不景気にもかかわらずモノの値段がむしろ上昇してしまうような現象が発生することもあります。この場合は、モノの値段は上がるし、使えるお金も減るしで非常に生活は苦しくなってしまいます。

このような現象をスタグフレーションと言います。 これはスタグネーション(stagnation)『不景気』とインフレーション(inflation)の合成語です。

このまんがでは、製造業の社長がコストが上昇した結果モノの値段を上げないとやっていけないと言っています。

その結果、物価は上がりましたが景気は悪くなったので先生の生活が苦しくなったと言っています。まさに、「働けど働けど なお我が暮らし楽にならざり ぢっと手を見る」 といった心境ですが、それを生徒に指摘されてむっとしているようです。
経済学
2012年7月28日

デフレ

デフレ_001
デフレとは、デフレーション(deflation)の略で、全体的な物価水準が継続的に下落する事を指します。インフレとは逆に、物価が下がるのですね。

それでは、このデフレはどのような時に発生するのでしょうか?

例えば、景気が悪くなって、皆がモノを欲しがらない場合には物価が下がりそうですよね。売り手側は値段を下げてでも売りたいわけですが、値段を下げてもなかなか買い手が現れなければどんどん値段が下がっていきます。

これは需要が供給に比べて少ない状態であるという事ができます。この状態が続くと、デフレスパイラルという状況に陥り不景気まっしぐらになってしまいます。

これは、
(1)モノが売れないから値下げする
(2)企業の業績が悪化する
(3)家計の所得が下がる
(4)モノが売れなくなる((1)に戻る)
といった悪循環が発生するという事です。

このようなときには、政府部門が需要を増やすための方策を採るのが一般的です。例えば、減税を行う。金融緩和を行う、政府の支出を増やす(公共事業というやつですね。)などの方法です。

デフレの状況は、現在持っているお金の価値が上がっていきます。そのため銀行預金で金利が全然つかないとしても実質的にはお金が増えている状態になります。(100円で飲み物を買っていたのに、90円で買えるようになったらお金の価値は上がっていますよね。)

但し、逆に借金をしている人は実質的に借金の負担が増えてしまいます。そして、世の中にはお金を借りている人は多いのです。(住宅ローンもありますし、企業では他人資本として外部からお金を調達することは一般的です。)

このまんがでは、お給料の手取りは下がっているのに生活はそんなに苦しくなっていないと言っています。

これは、手取りが減るよりも大きく物価が下がっているためだと考えられます。
経済学
2012年7月26日

インフレ

インフレ_001
インフレとはインフレーション(inflation)の略で、全体的な物価水準が継続的に上昇していく現象の事を指します。

でも、モノの値段が継続的に上昇するとはどんなことでしょう?なぜ、100円だったモノがある日110円になってしまうのでしょうか?その要因を幾つか挙げてみたいと思います。
 
例えば、景気が良くなってみんなが色々なモノを自分のために購入したいと考えたとします。その場合、需要が増えますよね。でも、供給はそんなにすぐには増やすことができません。

その結果、需要が供給を上回るのでモノの値段が上がります。(デマンド・プル・インフレ:需要の増加が牽引するインフレです。)

また、原材料が高騰することによってモノの値段が上がる場合もあります。少し前に原油価格の高騰によって色々なモノの値段が上がったことがありましたよね。このような場合は、原材料が高騰してしまうため(コストが上がるため)物価が上がっていきます。(コスト・プッシュ・インフレ:コストの増加が後押しするインフレです。)

このほかにも、中央銀行が通貨の発行量を増やすことによってインフレが発生することがあります。こちらは上の二つのインフレとは異なり、通貨が増えることによって、通貨の相対的な価値がほかの財と比べて下がる事によって発生します。 

いずれにしても、インフレが起こるという事は、例えば100円で買えたものが110円出さないと買えなくなるわけですから、物価が上がるという現象を逆からとらえれば、お金の価値が下がるという事ができます。

このインフレの反対の言葉としてはデフレというものがあります。こちらは継続的に物価が下がる現象の事です。

また、通常は好景気と同時に起こるインフレが不景気と同時に発生した場合をスタグフレーションと言います。

このまんがでは、敵キャラがどんどん強くなる(強さがインフレしていく)という少年マンガ王道の現象を書いています。

この使われ方の場合、インフレの継続的に物価が上がるという側面を捉えて敵の強さがインフレすると言っているのですね。

別に主人公がどんどん弱くなっているわけではないので、通貨の価値が下がっていくという側面は表現されていません。 

関連用語
インフレリスク
組織論
2012年7月25日

無関心圏

無関心圏_001
無関心圏とはアメリカの経営学者バーナードが提唱した概念で、この範囲の中にある命令は合理的かどうかの判断を行わずに受け入れる領域の事を言います。

無関心と言っても興味がないという意味ではなく、問題なく受け入れるといった意味で使われています。言い換えると、命令の内容については無関心に(疑問をさしはさまずに)遂行する範囲という事ができると思います。

例えば、あなたが上長に業務の進捗報告を求められたとします。その場合、通常は「そもそもなぜ進捗報告が必要か?」などと疑問を呈するようなことはしませんよね?

このように何の疑問も持たずに命令に従う範囲を無関心圏と言っています。そして、この無関心圏は組織への貢献意欲やその組織への帰属意識などで大きくなったり、小さくなったりすると考えられています。

先ほどの例で上長に業務の進捗報告を求められたとしても、あなたがいろいろ会社と摩擦を引き起こして退職寸前だったとしたら状況は変わってくると思います。

この場合、素直に進捗報告を行うでしょうか?その進捗報告が本当に必要かどうか疑問に感じたりしませんか?このように感じるという事は、この進捗報告の命令は無関心圏に入っていないというわけです。
無関心圏
この図では通常の状態の無関心圏を左側に書いています。この場合、業務の進捗報告といった事項は無関心圏に入っていますので、特に何の疑問もなく、報告しています。

一方、、右側には組織と色々な摩擦を起こして縮小した無関心圏を書いています。この場合、業務の進捗報告といった事項は無関心圏に入っていないので、進捗報告を求められたら疑問を感じるというわけです。

このように、無関心圏外の事柄が多いとなかなか組織の運営はスムーズに進まなさそうですよね。そのため、この理論では組織が効率的に動くためには、組織の構成員の帰属意識を高めるなどの方策を用いて、一人一人の無関心圏を大きくしていくことが必要であるとしています。

このまんがでは、メガネの後輩がメガネ君に心酔するあまり、非常に大きな無関心圏を持っていることが描写されています。

その結果、「うちのパートは皆メガネをかけるべし」といったちょっと合理的でない命令にも無条件で従っています。 
組織論
2012年7月24日

権限受容説

権限受容説_001
権限受容説とは、アメリカの経営学者であるバーナードが提唱した説で、上長の権限は、部下など命令を受ける側が受容した時に初めて発生すると考えるものです。

これは、職位が上位だからと言って部下は無条件に命令に従うというわけではなく、部下が上長の命令を受け入れることによって初めて、上長の権限は生じるとするものです。

言い換えると、上長が偉い(権限を持っている)のは、部下がその偉さ(権限)を受け入れるからであるという事ですね。

逆に言うと、部下にそっぽを向かれたら、上長といえども、もはや何の権限もなくなってしまうという事です。

例えば、すごく偉そうで嫌な上司と、非常に部下に好かれている上司がそれぞれの部下に「たこ焼きを焼いて」と部下に命令したとします。

その命令を受けて、それぞれの部下はどのような仕事をしたでしょうか?

嫌な上司の部下は、一応丸く焼きましたが、中まで火が通っていない生焼けのたこ焼きを作りました。

その一方、好かれている上司の部下は、持てる力のすべてを使って、中まで火が通った美味しいたこ焼きを作ったとします。

この場合、嫌な上司は、体裁だけ整って中身のない成果物を渡されています。(生焼けのたこ焼きの事ですね。)この場合、実質的に「部下に仕事をさせる」という権限を行使できていないですよね。

逆に、好かれている上司は、美味しいたこ焼きを成果物として渡されるので、「部下に仕事をさせる」という権限を行使できています。

このようなことが起こるのは、命令を受ける側が命令する側(上長)の権限を受け入れるかどうかを決定できるからです。

このように、一般的には組織内での職位が高いから(偉いから)権限を持っていると思われますが、この権限受容説では、権限の源泉は受け入れる側にあるとしています。

権限を持つためには、権限を行使するにふさわしい人物であるように、振る舞う事が重要であるという事ですね。

そして、更に命令を受ける側が、疑問を持たずに命令に従う無関心圏という領域が存在していると指摘しています。

このまんがでは、無条件でメガネ君の練習方針を受け入れている後輩がいる一方、練習方針を受け入れずにボイコットしている生徒もいます。

最後のコマでメガネ君が行っている通り、受け入れる側がメガネ君のパートリーダーとしての権限を受け入れない限り、その権限は無効になってしまうのです。 
組織論
2012年7月23日

組織の3要素

組織の3要素_001
組織の3要素とはアメリカの経営学者であるバーナードが定義した、組織が成立するために必要な条件のことを言います。この3つの要素は、「共通の目的」、「貢献意欲」、「コミュニケーション」であるとされています。

この理論によると、単に人が集まっていても、それだけでは組織の体をなしていない事になります。バーナードによると、組織は意思を伝達できる人々が、貢献しようという意欲を持ち、共通の目的を目指すときに成立するとされています。

それでは、それぞれの要素について見ていきたいと思います。

・共通の目的
組織に参加する人たちはどのような努力をする必要があり、どのような目的を達成することを狙いにするのかを決めておく必要があります。

・貢献意欲
個人の努力を組織が持っている共通の目的の達成に寄与させようとする意欲の事です。この貢献意欲は、組織が個人に与える報酬や誘因(組織→個人)と個人が組織に対する貢献(個人→組織)を比較して、組織側が個人にもたらす誘因の方が大きくなると(組織→個人≧個人→組織)期待できる場合に貢献意欲がわくとされています。

なんだか期待理論に近い話ですね。

・コミュニケーション

組織を構成している人々が、相互にコミュニケーションを取る事が可能であることが必要です。
 
そして、この3つの要素は全てをある程度満たしている必要があるとされています。

例えば、3つの要素のうち一つでも欠けていたらどのようなことになるかを見ていきたいと思います。

・コミュニケーションが欠ける場合
共通の目的を持って、貢献しようとしている人たちが集まっても、相互にコミュニケーションが取れない人々(使用している言語が全く異なる等)では組織としては成り立ちそうにないですよね。

・貢献意欲が欠ける場合
または、共通の目的を持って、コミュニケーションを取る事もできるけれども、貢献する意欲がない人たちだったらこれも組織として成り立ちそうにないです。

・共通の目的が欠ける場合
共通の目的がなかったら、コミュニケーションが取れていても、貢献する意欲を各人が持っていても、組織としては成り立たないですよね。この場合、迷走してしまい、何事も成し遂げることができないと考えられます。

このように、この3つの要素はそれぞれある程度の水準が必要なのです。

このまんがは、この組織の3要素を兼ねそろえた組織を描いています。書いてみて思ったのですが、この3つが全て揃った場合、結構熱い組織が出来上がりそうですね。 
財務・会計
2012年7月22日

簿記上の取引

簿記上の取引_001
簿記上の取引とは、資産や負債、純資産に変動をもたらすような事象の事を言います。

「それって普通に使う取引の事じゃないの?」と思われる方もいるかと思いますが、ワザワザ簿記上の取引と断っているからにはわけがあります。

例えば、商品の売買契約を結んだ時はどうでしょうか?一般的に言う取引をおこなっていますよね。

でもこれは簿記上の取引には該当しません。それは、この契約を結んだだけでは、資産が増えるわけでも、負債が生じるわけでもないからです。

逆に、火事で倉庫が焼けてしまい商品がダメになってしまったケースはどうでしょうか?この場合は簿記上の取引となります。

一般の取引という用語とは異なりますが、これは商品という資産が減少するため簿記上の取引に該当します。

このまんがでは売り物のサンドイッチをウサギに盗られています。通常の言葉ではこのようなことは取引とは言いませんが、簿記で考えると資産の減少が発生しているので簿記上の取引となります。

この、ウサギにサンドイッチを盗まれた取引を仕訳にすると

(借方)盗難損失×××(貸方)棚卸資産×××

といった仕訳になると思います。 (勘定科目はそれほど重要ではなく、仕訳を起こす必要がある簿記上の取引に該当するという事が大切です。)

このように、通常の取引という言葉のイメージと簿記上の取引とはズレがありますので注意が必要です。 
生産管理
2012年7月21日

デザインイン

デザインイン_001
デザインインとは、部品メーカなどが製品の仕様が決定する前の段階において、自社製品を使ってもらうように働きかける営業活動のことを言います。

製品メーカ側としては、開発の早い段階で部品メーカーなどに参画してもらうことによって、開発作業全体の効率化や開発期間の短縮といった効果が得られます。

これに対し、開発に参画する部品メーカー側としては、部品自体を作りやすくすることや、自社の部品を組み込むことによる価格競争の回避といった利点があります。また、自社の部品を採用してもらう可能性も高くなります。(これは当たりまえですよね。)

部品メーカー側にもメリットが多いデザインインですが、これを実現するためには通常の営業力に加え、一緒に開発に参加する技術力や提案力が必要となってきます。

また、当然の事ですが開発段階の情報を漏らさないといった事も必要となってきます。

このまんがでは、部品メーカの人が新製品開発の噂を聞きつけて営業にやってきました。首尾よく、開発に加われれば、自社の部品を採用してもらう事が期待できます。

関連用語:コンセプトイン
店舗管理
2012年7月20日

量感陳列

量感陳列_001
量感陳列とは、おもに最寄品に用いられる手法で、商品をまとめて陳列することによって、活気やボリューム感、割安感を演出する陳列方法のことを言います。

スーパーに入ったときに、平台やゴンドラなどに大量に季節の果物が並べてあったとします。その場合、そのスーパーに活気やボリューム、割安感を感じますよね。さらに、季節の果物なので、季節感も感じられると思います。

逆に、スーパーに入ったときに、スカスカの野菜売り場だったらなんとなくガッカリしちゃいますよね。

この量感陳列を行う場合、商品数を豊富にしておく事がポイントです。売れてしまって、スカスカの売り場では量感陳列って言えませんよね。

さらに、POP広告を付けたり、手に取りやすいように陳列することもポイントです。いくら量感陳列だからと言って、ギュウギュウに詰め込んで棚から取れなかったら意味がないですよね。

このまんがでは、プラモデルが山のように積み上げられているお店を見つけたようです。これはまさに量感陳列で、最後のコマのように、なんとなく活気を感じる陳列方法だと言っています。
マーケティング
2012年7月19日

希望小売価格

希望小売価格_001
希望小売価格とはメーカ側が決定した販売価格の事です。但し、この決定は強制ではなくあくまでメーカが「希望」する価格であるという建前です。(強制することは独占禁止法で禁止されています。)

例えば、流通のコストが著しく高いような場所(富士山の山頂など)では、希望小売価格よりも高く販売されているケースもあります。

また、スーパーなどでは、逆に希望小売価格よりも安く販売されている場合も多くあります。

例えば、スーパーなどで、希望小売価格200円とついているカップめんが100円で販売されているようなケースを見たことがあると思います。この場合は希望小売価格が無視されているケースです。

というか、このように希望小売価格よりも安く販売されていることが最近では非常に多くみられると思います。このことから、メーカ側が希望小売価格を設定せず、オープン価格とするケースも多く見られます。

このまんがでは、メガネ君がメガネを希望小売価格よりも8割も安く変えたと喜んでいます。でも、買ったお店はいつも割引販売をしているお店らしいので、なんだか希望小売価格はそもそも守られていないような気がします。

このように、販売した実績がないような価格を提示してそこから○割引といった表示を行う事は二重価格の中でも不正な二重価格に該当する可能性があるかもしれません。 

関連用語
建値制 
マーケティング
2012年7月18日

EDLP

EDLP_001
EDLPとはEveryday Low Priceの事で、特売をするのではなく、いつでも低価格で販売するという価格戦略の事を指します。

このようにいつも低価格で販売することによって、顧客に対してこのお店は安いお店だというイメージを持たせることを狙いにしています。

このEDLPとは逆に、定期的に特売を行うお店もありますよね。こちらは特売品を目玉商品として集客を行い、ついでに通常の価格の商品を買ってもらう事を狙いにしています。この方法をHigh Low戦略と言います。

このHigh Low戦略を採る場合、広告を発行して安くした値段を周知しなければならないですし、値札の付け替えや売り場の変更も必要です。

そこまで頑張ってお客様を集めてきても、特売品だけを購入するようなお客様もいます。(このようなお客様をチェリーピッカーと言います)
 
このような事に悩まされるのではなく、「いつでも安く売れば余計なコストがかからないよね。」といった発想がこのEDLPです。EDLPならば、High Low戦略と異なり、上で挙げたようなコストはかかりません。

このまんがでは、3コマ目までがHigh Low戦略を採っているようで、特売前に非常に忙しくしています。忙しくなるという事は、通常はその分だけコストが発生します。

逆にEDLPを採っている4コマ目学食の人たちはのんびりしています。EDLPを採用すれば、上の3コマで発生しているようなコストが発生しませんから、結果として安く販売することが可能となるのです。 
マーケティング
2012年7月18日

オープン価格

オープン価格_001
オープン価格とは、メーカー側が販売する商品の希望小売価格を定めないことを言います。

このオープン価格を採用する場合、メーカ側は出荷価格のみを決定します。そして、小売店がいくらで販売するかは小売店側に任せるといったわけです。

このオープン価格は消費者にとっては、二重価格を避けて(希望小売価格で販売した実績がないのに、そこから○割引きと言われても…という事ですね。)わかりやすくなるというメリットがあるらしいです。(もっとも、そのお店が安いか高いかの判断をしにくくなるという面はありますが)

メーカ側としては、希望小売価格10万円の製品を5万円で販売されると、安売りされているとのイメージが付きやすいので、ブランドイメージを損なう恐れがあります。しかし、オープン価格ならば、もともとの希望小売価格が存在しないため、安売りされているというイメージが付きにくいという事がメリットです。

このまんがでは希望小売価格を付けても、結局安売りされてしまうため、そもそもそのような価格は付けずにオープン価格で販売しようとしています。

その結果、安売りのイメージがつかなかったようで、ある程度の価格を維持できているようです。

このオープン価格は、どうせ安くされちゃうんだから、そもそも希望小売価格を付けないという発想もあると思います。 

関連用語
建値制 
マーケティング
2012年7月16日

二重価格

二重価格_001
二重価格とは、値引き前の価格も表示することにより、値引き率の大きさを強調して消費者に訴求する価格政策のことを言います。

例えば、定価が10,000円の商品を半額の5,000円で販売している時に、元の10,000円という表示を残しておきます。すると、半額になっているという印象を強く与えることができるので、顧客に訴求できるというわけです。

このような二重価格は、正しく使えば消費者に対して訴求する効果があります。但し、正しくと書いた通り、不当な二重価格表示といった問題もあります。

上の例では10,000円で販売していた実績があれば、ウソではないですよね。実際に10,000円で販売を行っていて、セールで半額にしているわけですから。

しかし、同じ表示でも10,000円で販売した実績がないような商品だったらどうでしょうか?一言で言ったらウソですよね。こちらはダメです。

また、あるお店は会員客がほとんどで、会員になるのも非常に簡単だったとします。その場合に、一般価格500円、会員価格は298円、などと表示したらどうでしょうか?

このお店で実際に販売されている価格は298円ですよね。なぜならば、簡単に会員になることができ、このお店で購入する顧客のほとんどは会員価格で購入しているためです。その場合、ダメというわけです。

この不当な二重価格には、「実際のものよりも著しく有利であると誤認される表示」が該当します。一言でいえば、誤解を与える表現はダメというわけですね。

このまんがでは、売れ残ってしまった商品を定価の半額にして販売しています。その際、元の価格を表示したままにしておく、二重価格表示を行って販売をしています。

マーケティング
2012年7月15日

比較広告

比較広告_001
比較広告とは、自社の製品・サービスや競合他社の製品・サービスと比較して、製品・サービスの優位性をアピールする広告のことを言います。

日本では、文化や商習慣・法律上の問題などから、露骨に他社の製品・サービスと比較した広告を避ける傾向があります。

と言っても、別に禁止されているわけではないので、例えば「合格実績No1」といった表現は良く見ると思います。(具体的にどこかの予備校と比較しているわけではないですが、これも広い意味で比較広告です。)

さらに、自社の過去の製品と比較した、当社比といった表現は良く見られますので、別に日本では比較広告は少ないという事ではありません。

もっとも、自社に都合の良い特徴だけを取り上げて競合他社の製品・サービスよりも良いと思わせるような広告は、消費者を惑わすとして禁止されています。

例えば、滅茶苦茶強力な洗剤を開発したとします。その洗剤は汚れを落とす力は強力なのですが、強力過ぎて肌荒れが起きるものであったとします。

その時に、自社に都合の良い、汚れ落とし性能のみを取り上げて、競合他社の洗剤よりも自社の洗剤が全体的に優れているといった比較広告を行ってはならないという事です。

このまんがでは、学食と購買が比較広告合戦を行っています。こういった露骨な表現の比較広告は分かりやすいですが、根拠のない比較広告はダメです。

今回は、双方とも特に根拠のない比較広告で相手を攻撃しているだけですね。憎しみからは何も生まれないのです。 
経済学
2012年7月14日

モラルハザード

モラルハザード_001
モラルハザードとは、危険を回避する手段を用意する事によって逆に払うべき注意を払わなくなり、かえって事故の発生確率が上がってしまう事を言います。

例えば、火事を恐れて、火の元に非常に気を付けていた人がいたとします。この人は心配を解消するために、火災保険に入ったとします。

その結果、心配は解消して以前ほどは火の元に気を付けなくなってしまいました。

このように、問題を起こしても大丈夫といった安心感から払うべき注意を払わなくなることを言います。

このまんがでは、男子生徒が非常に火の元に気を付けています。しかし、火災保険に入った途端、以前ほどは気を付けなくなってしまいました。

このような現象をモラルハザードと言います。 
経済学
2012年7月14日

逆選択

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逆選択とは、情報が不十分である事によって、劣っている方を選ばれ、悪質なものがはびこってしまうことを言います。

これは情報の非対称性がある場合に発生しがちな現象です。そして、この逆選択がひどいとその市場そのものが無くなってしまう場合があるとされています。

例えば、あなたは初めての場所に食事に来たとします。(情報を持っていない状態ですね。)そのお店はフードコート形式になっていていろいろなお店が参加している形式だとします。

そこで、あなたは美味しい食事を求めて、どこかのお店で食事をしたとします。

この時、タマタマ粗悪な代物を提供するお店にあたってしまったとします。この場合、次回からあなたはこのフードコートで食事をする場合の予算を引き下げるか、そこで食事をしないと思います。

このような事象が何度も発生していくと、粗悪品を提供するお店を排除できない限り、そのフードコートの客単価は下がっていきます。(粗悪品を提供される可能性があるのならば高いものは食べませんよね。)

そうなると、今度は良いものを提供しているお店が困ります。もともと適正な価格で販売できる前提でよいものを提供していたわけですから、客単価の低下は、自社の提供する商品の質を下げてコストを削減するか、そのフードコートからの撤退といった意思決定を迫られてしまいます。

このように、市場は競争原理が働いてより良いものが残るはずだったのですが、情報の非対称性が原因となって、粗悪品がはびこる状況になってしまいました。このような現象を逆選択と言います。

このまんがでは医療保険の例を示しています。この男性社長は今後、忙しくなることが確実で、体調が悪くなりそうなのであえて保険に入っています。

このような人が保険を請求した場合、保険をかけている人全体で費用を賄う(つまり保険の掛け金が高くなるという事です)といった事が発生します。

このようなことが重なると、医療保険を必要としないような健康な人がお守り代わりに入るには、保険料が高くなりすぎてしまいます。 

その結果、医療保険といったサービスが成立しにくくなってしまうといった事もこの逆選択の例です。 
財務・会計
2012年7月13日

単一性の原則

単一性の原則_001
単一性の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。」とするものです

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

これは簡単に言うと企業が作る会計帳簿は一つだけにしてくださいねとするものです。

例えば、税務署には利益を極端に少なくした会計帳簿を元にしたデータで申告を行い、金融機関や株主には利益が出ているようにした会計帳簿を元に報告をする。しかし、実態は社長と経理担当者しか…。となるとすごく不正のにおいがします。というか、二重帳簿は不正なので、ダメとするのがこの単一性の原則です。

このまんがでは、どうやらテストの成績が芳しくなく追試を受けなければならない生徒がいるようです。まあ、成績が悪いという事は仕方ないのですが、タイミングが悪い事に、ちょうどコンクールの時期と重なっているため先生が困っています。

その対応策として、提出する成績表を改ざんすると言っています。まあ、言うまでもなくこのようなことはダメですよね。

最後のコマで、悪だくみは露見したようで未然に防がれています。

そして、このように、提出する目的ごとに別々の成績表を作るといった事が許されないように、企業の経営成績や財政状態を示す、財務諸表についても目的別に作成するようなことは許されないのです。

これを、単一性の原則といいます。
財務・会計
2012年7月12日

継続性の原則

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継続性の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「企業会計は、その処理の原則及び手続を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならない。」とするものです

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

例えば、減価償却を行うときには、定額法や定率法といった方法が認められています。そして、このどちらを選択するかは基本的に企業の自由です。

しかし、だからと言って会社の都合でコロコロと変えていたら、財務諸表を過去と比較することも難しくなりますし、利益を操作する余地が発生します。(損失がでそうだから、より費用の発生が少ない方法に切り替えるといった事を許していたら何が何だかわからないですよね。)

そのため、といった事は許されないとするのがこの継続性の原則です。

もちろん、正当な理由があれば(現状をよりうまく表示できるなど)会計処理の変更することは許されています。この場合、その理由を財務諸表に注記しておく必要があります。
 
このまんがでは先生が成績の評価基準を変えてしまったようです。このような評価基準の変更が起こると、過去との比較がとても難しくなってしまいます。また、このような評価基準の変更が好きなように行えるのであれば、自分の気に入った生徒の成績を良くする(利益操作に該当しますね)ことは簡単にできてしまいます。

このように、みだりに評価方法を変更する事を防ぎ、過去との比較をできるようにしよう、利益の操作を防ごうというのが継続性の原則の趣旨です。 
法務・支援施策
2012年7月11日

株式消却

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株式の消却とは、企業が買い戻した自己株式を消却して発行済み株式を減少させることを言います。

自己株式を市場から買い戻すことを自社株買いと言いますが、この自社株買いを行うと市場の株式数が減少するので、一株当たりの利益が増える、純資産の圧縮によるROEの向上などといった効果があるため、株価の上昇に結びつくとされています。
 
これは、塩水が入った鍋を沸かして、水が少なくなると、残った塩水の塩分濃度が高くなるといったイメージが近いと思います。希薄化の逆のイメージですね。

そして、この自社株を消却する(自己株式の消却)することにより、取得した自社株が再び市場に流通しないことが確定するので、こちらも株価の上昇に結びつくと言われています。

このまんがでは株式消却の授業を受けている男子生徒が授業中に眠ってしまったようです。

自分の体が消えていくイメージの夢を見たようですが、この株式消却には、株式が消えてしまうというイメージ
と、夢の中で言っていた「われわれ一人一人の価値が向上する」(残った株式の価値が上がる)というイメージが近いですね。
経営
2012年7月11日

中期経営計画

中期経営計画_001
中期経営計画とは3年から5年程度の中期計画であり、経営ビジョンを実現するための計画です。

この経営ビジョンとは企業があるべき姿を示しているので、現状とのギャップを中期経営計画を立てることによって認識することができるのです。

この中期経営計画は、一年単位の短期間では達成できないような目標を定めていきます。これは例えば、ROEや売上高などのように定量的な指標を設定する場合もありますし、定性的な事象について目標を立てることもあります。

一年では、出来ることは限られていますが3年から5年という期間ならばできることは増えていきます。例えば、工場や店舗で発生する減価償却費は一年では管理不能であるケースが多いですが、時間軸を変えて3年とか5年で考えると管理可能になる場合があります。(時間軸によって管理可能費と管理不能費は異なります。) 

このように、 少し長いスパンで企業のあるべき姿に近づいていくような計画を立てるのが中期経営計画です。これは、長期経営計画をもう少し短いスパンに書き直し、具体的で精度の高いものにしているという事ができます。(もっとも長期経営計画は作られないケースも多いのですが。)

このまんがでは、中期経営計画が先生から提示されたようでそれを元に、具体的な日々の計画に落とし込もうと言っています。

関連用語
短期経営計画
財務・会計
2012年7月10日

保守主義の原則 | 収益は慎重に、費用は積極的に計上しましょうという原則です

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保守主義の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。」とするものです。

この保守主義の原則を簡単に言うと、将来何が起こるかわからないので利益は控えめに計上しておきましょうという事です。

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

■会計的に将来に備えるためにはどうする方がいい

この保守主義の原則を考える際に、財務諸表を見る人が何を判断するかを考えて見ます。
多くの場合、その企業が倒産しないかどうかを判断するために、財務諸表を見ると考えられます。

例えば、取引先は、せっかく売り上げたとしてもお金が回収できなかったら最悪ですし、金融機関も貸し付けたお金が回収できなかったら何のために金融業をやっているかわかりません。

その意味から、企業が倒産する可能性を判断したいといった動機があると考えられます。
では、この目的に沿う会計処理はどちらだと思いますか?

1.売上などの収益は不確かであってもなるべく計上し、費用は確実なモノしか計上しない


2.売上などの収益は確実なモノだけ計上し、費用は発生しそうな場合は計上しておく。

この1.と2.の会計処理の結果は

収益:1.>2.
費用:1.<2.
利益:1.>2.

となります。

この場合、1.の処理は課題に利益を計上している可能性があり、2.の処理は過小に利益を計上している可能性があります。

目的が倒産しないかどうかの判定である場合、思いもよらぬ倒産は1.のほうが危険性が大きいと考えられます。

そのため、「損失の予想はあらかじめ計上するけれども(貸倒引当金へ繰り入れる(費用)といったイメージですね。)、予想の利益は計上してはならない」といった考え方をとるのです。

また、期末の棚卸資産の簿価と時価を比較して、低い方の金額を採用する(低価法)といった会計処理もこの保守主義の原則で説明できます。

この考え方は、保守主義の原則の表れであるという事ができます。

■保守主義の原則をやり過ぎてはいけない


ここまでの説明で「これって、真実性の原則と矛盾するよね?」と思われた方もいらっしゃると思います。

そうなのです、この保守主義の原則は過剰に適用すると真実の会計報告を歪めてしまいます。そのため、過度な保守主義の適用は禁止されています。

何事もほどほどにしなければならないのです。


このまんがでは、怪しげな感じをうけた取引先に対して、貸倒引当金を設定したようです。この貸倒引当金は、貸し倒れが発生する前に予測で費用を計上するといった考え方です。

まさにこの保守主義の原則の考え方から来ている考え方ですね。
経営
2012年7月10日

長期経営計画

長期経営計画_001
長期経営計画とは5年から10年程度の長期間の計画であり、持続的な成長を図るための企業のあるべき姿を提示するものです。

この長期経営計画は短期経営計画や中期経営計画などに比べ定性的な目標が多くなります。例えば、自社の方向性、技術開発の方針、組織形態、事業ドメインなど数字で測れない目標です。

企業は、この長期経営計画を立てる事により、進むべき方向を示すことができます。そのため、目先の環境変化に惑わされない芯の通った経営を実現できるといったメリットがあります。

例えば、現在中部地方を拠点に活動している企業があるとします。この企業の長期経営計画に、「関東地方の顧客に新技術で価値を提供する」という事が、明記されていると考えてみてください。

その場合、短期間の収益性は多少犠牲にしてでも、関東地方に進出するために技術開発、市場開拓を行うといった行動を自信を持って行う事ができますね。

逆にこのような計画がないと、収益性が上がらないという理由によって撤退といった意思決定が行われるかもしれません。

この関東進出が良いか悪いかは別としても、長期的な方向性を明確に示すことにより実現の可能性は高まると考えられます。

但し、外部環境の変化が急すぎて、長期的な見通しを立てにくいと言われることもあり、この長期経営計画を立てない企業も存在しています。

この辺は考え方の差ですね。

このまんがでは、メガネ君が長期的な目標を立てて日々の練習に取り組んでいると言っています。その結果、最初のコマで先生が言っているように、演奏技術が非常に高くなっています。

このように、長期経営計画を立てることによってたてた目標に近づくことができるのです。 

関連用語
短期経営計画 
財務・会計
2012年7月9日

明瞭性の原則

明瞭性の原則_001
明瞭性の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「企業会計は、企業の姿を映し出す鏡だとした場合、企業の真実の姿をできるだけ明瞭な形で反映するものでなければならない。」とするものです。

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

この明瞭性の原則を簡単に言うと、財務諸表は利害関係者(ステークホルダー)に企業の財務内容を伝えることが目的ですので、ちゃんと伝わるようにしなきゃダメという事です。

この目的を達成するために、見やすく表示する事(流動性配列法など、財務諸表を見やすく整理して表示する)方法を採る)や、適正に表示する(付属明細書を利用してどのような会計方針を採っているかや、決算後に発生した事象を伝える)事が必要です。

このまんがでは、女子生徒が分かりにくい報告書を持ってきた見たいです。それに対して、先生が文章の書き方をアドバイスしています。

先生は、個性的で分かりにくい報告書ではなく、明瞭な報告書を書いてほしいみたいですね。

財務諸表もこのまんがと同じで、「しっかりと伝わりやすく作らなければならない」とするのが明瞭性の原則です。 
財務・会計
2012年7月9日

資本取引損益取引区分の原則

資本取引損益取引区分の原則_001
資本取引損益取引区分の原則とは、企業会計原則の一般原則の一つで「資本取引損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。」とするものです。

これは企業会計原則の、1.真実性の原則、2.正規の簿記の原則、3.資本取引損益取引区分の原則、4.明瞭性の原則、5.保守主義の原則、6.継続性の原則、7.単一性の原則の7つのうちの一つの原則です。

それでは、資本取引と損益取引が混同されてしまったらどのようなことが起こるのでしょうか?

例えば、会計期間の途中に受けた増資(資本取引ですね)を収益として計上(損益取引ですね)してしまったら実態を表しているでしょうか?

100円の収益と120円の費用が発生している会社(20円の損失が出ていますね)が50円の増資を受けたとします。この時に、資本取引と損益取引を混同して30円の利益が出たとしたら、それは実態を表していないですよね?

こういった事を防ぐための原則がこの、資本取引損益取引区分の原則です。

また、企業は様々な利害関係者(ステークホルダー)に取り囲まれて存在しています。この中には債権者といった企業にお金を貸している立場の人たちがいます。

企業の経営者は建前上は有限責任制度によって守られているので、債権者は企業の純資産の額が債権者の持っている債権の裏付けになっています。それにもかかわらず、企業の資本を損益取引だとされ勝手に配当されると非常に困ってしまいます。

総資産200円、負債100円、純資産100円(自己資本比率50%)の会社だからお金を貸していたにもかかわらず、いつの間にか、純資産のほとんどを配当に回されたりしたら、債権者は守られませんよね。

このまんがでは、男子生徒が出資してもらって得たお金を、収益だと勘違いしていたようです。この男子生徒は、純資産が増えたという事から利益だと思ったようですね。

2コマ目の利益が跳ね上がったとの発言から、先生はこの男子生徒が資本取引と損益取引を混同していることに気が付いたようです。最終的には、今回受けた出資を元手に生産性を向上させて、利益も上げればいいと言っています。

このように、資本取引損益取引区分の原則といったルールがあるので、しっかりと分けて考えなければいけないのです。
情報
2012年7月8日

OSI参照モデル

OSI参照モデル_001
OSI参照モデルとは、ISOによって策定された、通信機能を階層構造に分割したモデルの事です。これは通信機能を7つの階層に分けて定義したものです。

このOSI参照モデルはデジュールスタンダード(標準化団体などによって規定された公的規格)の例です。このように、しっかりと規格が決まっていれば、その規格にさえ従っていれば、機種に依存せずにデータ通信を実現することができるのです。

このOSI参照モデルではデータ通信の機能を、7階層に分けて定義しています。それでは、以下に一つずつ見ていきたいと思います。
 
第7層:アプリケーション層
HTTPやFTP等、具体的なアプリケーション間でのやり取り方法を定義しています。

第6層:プレゼンテーション層
通信の開始から終了まででやり取りされる、データの表現方法を定義しています。

第5層:セッション層
通信の開始から終了までの手順を定義しています。

第4層:トランスポート層
ネットワークの終端から終端までの通信を定義しています。

第3層:ネットワーク層
ネットワーク環境の通信方法を定義しています。

第2層:データリンク層
データのパケット化の方法や、隣の通信機器への信号引き渡し方などを定義しています。

第1層:物理層
物理的な接続について定義しています。これは通信ケーブルの形状などまで含んでいます。

このまんがでは、この7つの「アプセトネデブ」という言葉を覚えてくださいと言って一緒に読んでいます。これは、 このOSI参照モデルの第7層から順番に頭文字を言っているものです。

この先生は、とにかく何があるのかを覚えたうえで、細かい説明をしていくという授業スタイルなのでしょう。

ちなみに、最後のコマの「シイレクリショウ、クリショウシイレ」とは簿記を勉強すると出てくるオマジナイで、決算の時に売上原価を算出するための仕訳を覚える言葉です。
財務・会計
2012年7月8日

損益取引

損益取引_001
損益取引とはその取引の結果、費用もしくは収益が発生する取引(簿記上の取引)のことを言います。

この取引を期中に積み重ねていき、最終的に利益もしくは損失が発生し純資産が増減するといったイメージです。直接、純資産を増減させるような資本取引とは違い、間接的に純資産を増減させる取引であるという事ができると思います。

この損益取引の例として、商品を仕入れて売っている商店を考えてみたいと思います。

この商店が、商品を売り上げると、売上という収益が発生します。一方、お客様に販売活動を行うためには、商品の仕入れや従業員の給料を支払う必要があります。こちらは費用ですね。

期中には、こういった取引が無数に行われていきます。そして、決算の時点において、それまでの期間の費用と収益を集計して損益計算書を作成し、利益もしくは損失を計上するのです。

このように損益取引とは、最終的には利益が増減しその結果、純資産が増減するような取引のことを言います。

このまんがでは1コマ目の売上は、収益が発生するため、2コマ目の支払利息は費用が発生するため、いずれも損益取引であると言っています。
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