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経営
2018年12月25日

タイムマシン経営 | 時間をさかのぼるというビジネスの必勝法があります

タイムマシン経営
タイムマシン経営とは、遠隔地で成功したビジネスモデルを地元に持ち込んでくるといった経営手法のことを言います。

既に成功している先進的な事例を持ち込むわけですから、圧倒的に有利な状況を構築できるというわけです。

一昔前では地方都市に東京で流行っているビジネスモデルを持ち込んで設けたといった話を聴くケースも多かったですし、ちょっと前にはアメリカで流行っている先進的なWebサービスを日本国内にローカライズして持ち込むといった事が盛んにおこなわれていました。

このことを指してソフトバンクの孫正義社長はタイムマシンで未来からやってきて商売をするようなモノだとして、タイムマシン経営と読んでいるのです。

■時差はまだ存在している

近年ではWebサービスの分野で『時差』は縮小していると言われています。

アメリカで流行っているサービスを国内に持ち込むといったビジネスモデルは言葉の壁という参入障壁があったため強力に機能していた時代がありました。

しかし、クラウドソーシングでの翻訳サービスや技術革新による機械翻訳精度の向上などで言葉の壁がだんだん取り払われてきている今日においては、「そんなに日本で流行るなら、自分たちも日本に進出してみるか」といった意思決定が比較的簡単にできるようになったため、この種の分野でのタイムマシン経営は成り立ちにくくなってきていると言われています。

しかし、この種のビジネスの必勝法は未だ輝きを失っていません。

日本のビジネスモデルを新興国に持ち込むとか、都会のビジネスモデルを地方に持ち込むといった手段はいまだに健在です。また、人口減に直面した地方でうまく行くビジネスモデルがあればそれは都市部における未来の姿なので、地方のビジネスモデルを都市部に導入するといったタイムマシン経営も成り立つはずです。
  • どんなタイムマシンがあるの
さて、通常考えつくタイムマシンはアメリカなどや都会で上手くいったことを日本や地方にもちこむといった方法でしょう。

しかし、逆もあり得ます。よく課題先進国などと言いますが、あれは別に強がって言っている訳ではありません。課題が先んじて明確となっており、その解決策を試したことがあればそれもタイムマシンとなります。

例えば、高齢化がとても進んだ地域の対応策は、都会にとってはタイムマシンとなり得ます。

また、外国人労働者の受け入れを拡大すると政府の方針が示されていますので、すでに外国人の方がたくさん住んでいる地域は課題の先進地域です。

その地域で、外国人の方が日本に住むにあたって困ることを解決できているのならば、そのノウハウは極めて有益なビジネスチャンスを生み出すと考えることができます。これもタイムマシンとなり得ます。

このほかにも、あなたの生まれ育った街では当たり前だったことが、都会や地方としてこれから発生するようであれば、そのビジネスモデルはタイムマシンとなります。

あなたならではのタイムマシンをぜひ見つけてみてください。
 
経営
2018年12月25日

カーブアウト

カーブアウト_001
カーブアウトとは、自社の事業やコアとなる技術を切り出して、外部からの経営資源の提供を受けたうえで、ベンチャー企業を立ち上げる戦略の事です。英語ではcarveoutと表記します。

このカーブアウトとよく似た言葉にスピンオフという言葉がありますが、スピンオフは外部の経営資源を利用しない、カーブアウトの場合は外部の経営資源を利用するといった違いがあります。

単純にスピンオフする場合と比較して、外部の経営資源を利用するため成長が加速される(事を目指す)といった狙いがあるのですね。
  • スピンオフと同じメリット
さて、ではなぜワザワザ分社化する必要があるのでしょうか?「どうせ出資するなら、最初から自社の内部で事業を行えば、規模の経済範囲の経済が働くからもっと効率がよいのでは?」といった考え方もありうると思います。

でも、大きな企業ではなかなか迅速な意思決定ができないという欠点があります。大きな船は、なかなか方向転換が難しいのです。(参照:規模の不経済

この点、小さな企業は、意思決定を素早く行えることができるため、効率的に新事業を行っていくことができるのです。
  • スピンオフにはないメリット
カーブアウトは、親会社以外から経営資源を提供してもらえるため、親会社の影響力を抑えることができます。その為、スピンオフよりも機動的に経営を行う事ができるのです。(会社を立ち上げた人にとってもうれしい事ですよね。)

また、親会社側も自社だけで支援するよりも、素早く、低コストでベンチャー企業を育成することができるといったメリットがあります。

関連用語
スピンアウト  

  • 非主流の技術や組織が活きる
選択と集中という言葉があるとおり、企業は自らの強みに着目して経営を行った方が企業価値を高めることができる傾向があります。


しかし、そうなってくるとせっかく培ってきた本流の強み以外の強みをどうするかといった問題が生じます。

そのような際に、カーブアウトという手法を用い自社から出資を行い別会社として企業を立ち上げるといった方策を取ることができます。

非主流の技術・組織に所属している人たちにとっても、無理に自社にとどまり続けるよりも、思い切った投資などを行って機動的に経営を行う方が企業価値が高まる可能性が出てきます。

さらに、企業外部からも投資や人材の受け入れを行うことで成長が加速することが見込めるのです。
  • 元の企業にとっても良いことがある
このようなカーブアウトで切り離した企業が大きくなれば元の企業にとっても大きな収益を得る可能性が出てきます。

そのまま企業を保有してその果実を得続けてもいいですし、株式を売却するといった方法も考えることができます。

また、事業ポートフォリオの最適化にもつながりますので長期的に見て企業価値を高めることにもつながります。
この背景には、製品ライフサイクル(プロダクトライフサイクル)の短縮化などが上げられます。

せっかく開発した製品であっても、従来よりも安定して稼ぐことができる期間が短くなっているため、有望な新技術は非主流であるといっても素早く製品化して投資を回収していく必要があります。

そのためには、比較的身軽な組織にして、大胆な投資の意思決定などが求められるのですが、親会社にとどまったままではなかなか大胆な方策をとることが難しくなります。

その点、別会社としてしまえば、自らの裁量で大胆に投資の意思決定を行うこともできるためスピード感のある経営をすることが可能です。また、企業外部から経営資源を調達することにもつながりますので、単に自社から切り離したというよりも素早い成長が見込めるのです。
  • とはいえ
と、とても良い方策のように思えますが、当然デメリットがあります。

このマンガのように、働いている人にとっては強制的に親会社から切り離されてしまうように感じる場合があります。出向ならまだしも、転籍となるとその企業で働く魅力を感じなくなってしまい、離職につながる危険性もあります。

誰もが挑戦と成長を望んでいるわけではなく、仕事の安定は職業選択にあたってとても大きな要素ですので、しっかりと対象となる従業員の意見を聞く必要があります。

また、外部から経営資源を調達するということは、外部へ自社のノウハウが流出すること表裏一体です。そのあたりにも注意して運用する必要があるでしょう。
経営
2018年12月25日

金融持株会社 | 金融関係の持株会社には特別な名前がついています

金融持株会社
金融持株会社とは純粋持株会社の中で、子会社が金融事業を行っている企業のことを指す言葉です。この種の持株会社は純粋持株会社が我が国で解禁された後もしばらくは禁止されていました。

このような持株会社の形態は現在は解禁されていますが、2015年現在、金融持株会社は一定の業種しか企業を支配することは認められていません。

そのため、金融持株会社である○○銀行ホールディングスといった企業が、一般の○△製麺や○×自動車を傘下に置くことは認められていないのです。

■証券会社や保険会社等を傘下に収める金融グループ

そのため、現在の金融持株会社は、証券会社や保険会社(損害保険会社や生命保険会社)等を傘下に収めている金融グループの親会社となっています。

このように色々な制度の中運用されている会社形態なのですね。

なお、持株会社についてはマンガに埋め込んだ通り、下図のように整理することができます。

 持株会社体系図

持株会社は、事業持株会社と純粋持株会社に分類され(持株会社自体が事業を営んでいるか否かの分類なので必ず二分されます、純粋持株会社の中で特に子会社が金融事業を営んでいる場合、金融持株会社となります。)
  • 目的は
持ち株会社が設立される目的は、グループ内の他社を支配することを目的としています。そして、子会社が金融事業を行っている企業を金融持ち株会社といい、銀行業と証券業の相互参入を目的として考えられていました。

銀行業等の金融業は、ほかの業態への進出が禁じられており、例えば銀行が証券業を営むなどはできません。

とはいえ、銀行と証券、保険業などはとても親和性が高く国際的な競争を考えた際には金融グループを構築するほうが効率が良く経営を行うことができます。そのため、金融持ち株会社の設立が認められるまでは、特定の企業(例えば銀行など)が母体となって、子会社として証券会社や保険会社を設立していました。

しかし、親子会社の関係があると、利益相反の恐れもありますし、効率的な経営が難しくなると言った問題も生じていました。親子会社の関係というのは働く人にとってはやはり難しく、例えば子会社の方が業績が良くとも、子会社の待遇の方を良くするなどを行うのは難しかったりします。

それだけでなく、親子会社形式の場合は、親会社の経営悪化が子会社側に波及するなどの問題や、親子会社が上場すると少数株主の利益が侵害される恐れや、親子会社間での利益相反の恐れも生じます。

このような難しい問題を避けるため、金融持ち株会社を便宜的に親会社として、そこに銀行業や証券業、保険業をぶら下げるといった方法をとって効率的な経営をすることを狙いとしています。
 
財務・会計
2018年12月24日

ゼロベース予算 | 去年の事は関係ないのです。忘れてください

ゼロベース予算
ゼロベース予算とは、予算を立てる際に、過去がどうであったかを考慮せず、文字通りゼロから予算を策定していくことを言います。

長く続いている組織では予算であっても事業であっても「前年がこうだったから…」とか「前例を踏襲して…」といった事が行われることが多くなります。

もちろん、「前人の知恵」と言う言葉もありますし、そもそもどんな事業であれ始めたときは一定の効果を生んでいたはずですから、それを踏襲することは一概に悪いという事はできません。

むしろ、安定的な事業運営を実施していくといった観点に立つならば、褒められるべき行為かもしれません。

しかしながら、時代は変化します。その結果、始めた当初は有効だった事業であっても、形骸化してしまい、全くの無駄になっている可能性もあります。

ただし、そうであっても「前年比で…」といった発想で考えた場合、無駄とわかっていても完全に断ち切るのが難しいのです。

そこで、ゼロベースで考える。サンクコストを無視し、もし今この事業を新しく始めるならどれだけの予算を確保するか、またそもそもやるべきか否かを検討して予算を作るといった知恵が生まれたのです。

その結果、予算が自然に膨れ上がる事を防ぎ、必要な投資を行う事ができるとされています。

但し、ゼロベース予算を組もうと考えると、前年踏襲型の予算と比較してコストが余計にかかるといったデメリットもあります。
  • 前年踏襲型予算のメリットとデメリット
このゼロベース予算について考えるために、従来型の前年踏襲が他予算について考えてみます。

まず、前年踏襲型の予算は、策定に余計なコストがかかりません。いちいちすべてのことを精査していたら、非常に時間がかかってしまいます。そしてビジネスにおいて時間がかかると言うことはコストがかかると言うことです。

その意味で、最小限の時間で策定することができる前年踏襲型予算の場合は、コストを抑えることが可能となります。

また、昨年の予算にプラスマイナスして作成するだけなので、以前検討したリソースを活用することができます。

このことから、ある程度合理的な予算編成をすることができると言ったメリットもあります。

とはいえ、予算規模は膨張し続けます。たいていの場合前年比プラス○%とされるため(外部環境が変化していてもお構いなしです)そのうち現実から乖離して不合理な予算となってしまいます。

そして、売上予算は達成できない可能性がありますが、費用の予算は必ずといっていいほど使い切られてしまいます。

そのため、どんどん従来型の前年踏襲型予算は現実と乖離した精神論予算になりがちです。そしてその結果、組織の採算は悪くなっていきます。
  • ゼロベース予算のメリットとデメリット
一方、ゼロベース予算の場合はゼロから積算しますので、積算した際の外部環境に合わせた予算編成が可能となります。

この結果、無駄な費用の削減につながることも多くあります。

しかし、予算編成自体にコストがかかるといった弱点もありますので、あまり重要でない部分を毎年ゼロベース予算で策定するなどとやってしまうと、せっかくの費用削減効果が無駄となってしまいます。

このように、万能な方策はあり得ませんので、どのような方策であっても使うところを選んで行くことが重要なのです。
経営
2018年12月24日

規模の経済

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規模の経済とは同じ製品や事業では、生産量や営業量の大きい方が、単位当たりのコストが低くなる事を言います。但し、一概に規模が大きければよいという物ではなく、規模が大きくなりすぎると規模の不経済が生じるとされています。

これに似た概念としてこちらの経験曲線という考え方があります。こちらは累積生産量と単位当たりのコストに着目しているのに対し、規模の経済は一定時点での生産規模と単位当たりのコストに着目しています。また、規模の不経済は経験曲線の考え方では生じないとされています。

さて、なぜ規模の経済という現象が生じるかといいますと、

1.製品単位当たりの固定費が薄まるため。
 機械等の減価償却は一つ作ってもたくさん作っても同じであるため、たくさん作った方が製品単位当たりで負担すべき固定費が少なくなります。

2.効率的な生産規模が存在するため。
 鉄鋼業の高炉など、ある設備を導入すれば単位当たりのコストを下げられるような設備が存在しますが、小さな規模の企業では導入が難しい設備があるケースがあります。
 身近な所では学校などに置いてある輪転機でプリントを印刷するととても効率的に印刷できるのですが、コピー機だと同じプリントでも時間がかかる(人件費というコストの発生)ようなケースです。

3.労働力の専門化
 規模拡大によって、投入される労働が専門化され能率が向上する。専門的な仕事をする方が効率は上がるというケースです。

というような要因が考えられます。

さて、まんがでも指摘しているように、カスタネットのように小学校に入学する新一年生がみんな買うような楽器と、クラベス(拍子木みたいな楽器です)では一般的にはカスタネットの方が安い(もちろん高級品も存在ますが)というような現象が生じます。 

関連用語
範囲の経済

経営どうが「規模の経済
  • 中小企業においての規模の経済とは
さて、中小企業において規模の経済をガンガン活かした戦略の策定は基本的には難しいとされています。

これは、経営資源が相対的に乏しい中小企業が大企業を相手にして規模の経済性を発揮できるかといったことを考えて見れば納得できると思います。

しかし、規模の経済とは、たくさん作ればその分固定費が薄まって効率が良くなるといったのが基本的なコンセプトですので中小企業でも、小規模事業者でもその考え方を活用することができます。

例えば、工場の稼働に余裕があるならば、多少安くとも受注してしまうという意思決定の背景にも規模の経済の考え方があります。

具体的には、貢献利益がマイナスにならない限り安くしても受注すべきと言うのが規模の経済を活用した考え方となります。そして、工場長や、会計担当者は数字としては多少安屈してでも受注した方がいいといった考えを述べることとなります。

一方、経営全体を見た際には、価格を引き下げてでも受注すべきかどうかは既存の顧客とからの値引き要請の危険性、工場の稼働率向上による将来のよりよい条件での取引受注可能性の放棄(100個しか作れない工場で90個作ってしまっている場合、追加の受注をすることができません)など、決断が必要な問題でもあります。
組織論
2018年12月24日

ステアリングコミッティ | プロジェクトを利害関係者が集まって運営していきます

ステアリングコミッティ
ステアリングコミッティとは、組織やプロジェクトを運営する運営委員会の事を指す言葉です。英語ではsteering committeeと表記されます。ステコミなどとも略されることがあります。

ちなみにsteerは舵取りとかそんなイメージの言葉です。車を運転する人は『ステアリング』という言葉を聞いたことがあると思います。

大きなプロジェクトを実施する際には、通常、関係する部署も多くなりますし、関係する人員も非常に大きくなります。

このような時にどこかの部署が主導権をとって勝手に「経理から会計に強い人材を5人こっちに出して!」なんてことを言い出したら、調整が大変なことになってしまいますよね。

そこで、プロジェクトの目的を達成するための関係者や、企業全体の立場を代表する人を集め、「プロジェクトの運営委員会を構築してそこで意思決定や関係各所の利害調整を行いましょう」というのがこのステアリングコミッティを設置する目的となります。

このようなステアリングコミッティを設置することによって、プロジェクト内での利害調整を行う事ができたり、全社的な利害の調整が可能となったりと言った利点があります。
  • 調整にコストがかかる
どのようなプロジェクトでもそうなのですが、関係者が多くなるとコミュニケーションにコストがかかるようになります。

言った言わないのもめ事になるのは最悪ですが、そこまで行かなくても、情報共有がうまくいかなくなるとプロジェクトがうまく回らなくなります。

そのため、定期的に情報共有する場を設けて行く必要があります。

また、どれだけ事前に綿密な計画を立てたとしても想定していなかった問題は生じるモノです。

そのため、関係者の中でもある程度の決裁権を持つ人間を集めて重要事項を調整するといった場が必要になるのです。

例えば、急に問題が生じ、当初の仕様を実現しつつ納期に間に合わせるためにはコストをかけて開発部隊を増員する必要が出たとします。

この際に、現場レベルではせいぜい今以上に努力すると言った精神論的な解決策しか採ることができません。

しかし、あらかじめ設定されていたステアリングコミッティであれば、コスト増を容認して人員を増強するといった意思決定や、場合によっては当初の仕様を簡略化し、実装しない機能を明確にして現状の人員体制のまま納期を守るといった決定を行うことができます。

このように、プロジェクト自体の舵取りをできるだけの権限を持った人をステコミに集めるのです。
経営
2018年12月24日

経験曲線

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経験曲線とは、累計生産量の増加とともに製品一単位当たりのコストが逓減(ていげん:次第に減る)するという経験則です。

BCGは、製造コストばかりでなく、管理、販売、マーケティングなども含んだ総コストにもこの現象が当てはまり、1つの製品の累積生産量が2倍になるにつれ、総コストが一定のしかも予測可能な率で低減する事を実証研究によって発見している。それによると、累積生産量が倍増するごとに、総コストは20%から30%ぐらいずつ下がっていくという事が明らかにされている。
(注)

これは、まんがにあるように、

1.習熟効果
 習熟によって労働者の能率が向上します。

2.職務の専門化
 職務が専門化され、作業方法が改善される事によって能率が向上します。

3.生産設備の能率向上
 当初の生産設備から改善が行われ能率が向上します。

4.標準化
 製品が標準化されていく事によって能率が向上します。

などの要因が複合しこのような経験曲線効果が得られるのです。

そして、この経験曲線効果からから導かれるシナリオは、

低価格で需要を喚起

競争相手に対して相対的シェアを高める

累積生産量の差を拡大

費用面での優位性拡大

高い利益の獲得

という事になります。

もうひとつ製品ライフ・サイクル理論と合わせてPPMという理論が導かれるのですが、こちらは後日解説いたします。また、このような効果があるため、先発優位という考え方が存在するのです。

(注)大月博司・高橋正泰・山口善昭(2001).経営学―理論と体系― 同文館

  • 経験曲線効果の活用

さて、この経験曲線ですが中小企業の経営に具体的にどのように役立つのでしょうか?経験曲線効果を享受するために、低価格にして素早く累積生産量を増やすと行った戦略を実行すれば良いのでしょうか?


ここでYesと考えた方は少し立ち止まって考えてみてください。一般的に経営資源が相対的に乏しい中小企業は安売りをすることはセオリー違反であるとされています。


それがなぜかというと、一度下げた価格を上げることは実務上とても難しく、安易な値下げは文字通り命取りになりかねないからです。


また、仮に先行して生産を行い、経験曲線効果で優位性を確立していても、大企業が規模の経済を活用して一気に製造をするとコスト優位性が消失してしまいます。


そのため、経験曲線効果だけを見越して新製品を安く販売するといった行動はあまりおすすめできないのです。

  • 条件を見極める

しかし、競争相手が同規模の企業であれば十分に経験曲線効果を享受することが可能です。


また、中小企業であれば採算が合うが、大企業が容易に参入してこない分野といったものも存在しています。


例えば、極めてニッチで市場規模が数億円程度の分野には、大企業はなかなか参入することが難しいということができます。


このような分野では競合よりも市場シェアを大きく確保し、累積生産量を伸ばしていき、経験曲線効果を享受しながらコスト優位性を確立していくことが重要になります。

  • 逆に

このことは逆に、すでに圧倒的なシェアを確立している競争相手がある分野への新規参入が難しいことも示唆します。


同様の規模の競争相手の場合、活用できる経営資源にも大差がないため、その競争相手が存在している分野では、経験曲線効果が決定的に重要である可能性があります。


技術的に参入可能であったとしても、競合企業は相当な累積生産量を誇っており、新規参入の自社では太刀打ちができないぐらいの低コストで生産をしているかもしれません。


競争相手にとって自社が脅威だとみなされた場合は、自社が新規参入した途端に大幅に価格を引き下げてきて全く採算が合わない状態にされる可能性すら存在しています。


そのため、もし競合企業がすでに存在している分野に新規参入をする場合は、真っ向から対抗するのではなく、別の価値を顧客に提案するなどの工夫が必要となるのです。

店舗管理
2018年12月23日

競合店

競合店_001
競合店とは、営業を行う際に競争関係になる別のお店の事を言います。同じ商圏で営業し同じような客層を狙いにしているようなお店が競合店に当たります。

例えば、大衆的な定食屋さんのすぐ近くに、同じような定食屋さんがある場合、その二つの定食屋さんはそれぞれに競合店という事ができます。

この時、この二つの定食屋さんがそれぞれ東京と大阪にあるような場合、(非常に遠くにある場合)には競合店にはなりません。これは狙いとしている商圏が異なるからです。

また、大衆的な定食屋さんの近くにあるのが、高級な洋食屋さんである場合通常は競合店とはなりません。これは狙いとしている客層が異なるからです。

このように、同じ業種でも商圏が異なっていれば競合店ではありませんし、狙いとしている客層が異なっていれば競合店ではないのです。
  • 競合店が生まれることは避けられない
とはいえ、消費者のお財布は一つになりますので間接的には影響が出ます。また、本当に魅力的な商圏であれば競合店の進出は避けられません。

その意味で、現状としてとして競合店がない場合でも、潜在的な脅威としての競合店対策を講じておく必要があります。

そして、この競合店対策の本筋はお客様の支持を得るように日々の業務をよりよくしていくことです。
  • お客様の満足を高めよう
その意味で日々の頑張りこそが最大の競合店対策になります。しっかりとしたコンセプトを打ち出して、そのコンセプトをよりよくすることで商圏内お客様に満足していただく。

もっと進んで、商圏内のお客様になくてはならないお店であると愛してもらえるようになれば、競合店が進出してきても対抗することが可能となるのです。

また、お店の周りの環境は少しずつ変化していきます。地域に住んでいる人の年齢層も変わりますし、家族構成も変わります。また、地域に住む人の意識も変わってきます。

そのため、自社のコンセプトを明確にした上で『現在の』お客様に満足していただけるように微調整を行っていく必要があります。

例えば、お惣菜を売っているお店でも、お子様が独立していって世帯人数が減少するといった地域の環境変化があるのなら、一品の量を減らしてたくさんの種類を購入していただけるような商品構成に変えていくといった変化が必要になります。
  • とはいえ、直接的な対策も考える必要がある
店舗のコンセプトを明確にして価値を高めることが大切ですと言いましたが、敵を知ることも重要です。

その意味で、競合店調査を行い、その『結果を活かす』ことが大切となります。競合店調査は結果を活かさないと意味がありませんので、調査をコストをかけて行う以上、何が何でも活かすといった気持ちが重要です。(外部に頼まなくても時間を割いて調査を行う以上、人件費コストが発生しています。)

自社を取り巻く環境と競合店の状況を知りつつ、その情報を自社の経営に活かしていくと行ったアプローチを取っていくといった事が求められるのです。

店舗管理
2018年12月23日

POP広告

POP広告_001
POP広告(Point Of Purchase advertising)とはお客様の購買行動を促進するために、商品の近くに設置される広告のことを言います。

例えば、「値下げしました」「半額です」といった価格を強調するような広告、「○○の効能があります」などといった製品の効果を訴求するような広告、CMに出ているタレントさんを使ったイメージ広告などがあります。

このPOP広告は、販売促進するためにメーカー側から提供されることもありますし、販売店の店員さんが自らの商品知識を駆使して手作りする場合もあります。

店員さんの数は限られているため、POP広告を用いてお客様に情報の提供や、販売促進ができる点が優れていると言われています。また、「歳末の大売り出し」といったPOPを用いて店舗の雰囲気を一変させることもできるため、活用されています。

このまんがでは、マイク半額セールのPOPが沢山あったようで、最後のコマで男子生徒がマイクを買ってしまいそうになっています。
  • POP広告はお客様とのコミュニケーションツール
仮に店員さんの数に余裕があったとしても、何でもかんでも店員さんが説明するお店はちょっと嫌だと思います。

お客様としてお店に買い物に来るときには、自分の興味がある情報を知りたいわけで、押し売りされていると感じたら買い物が怖くなりますよね?

そうではなく、POP広告ならば自分が興味をもった商品についてだけ、追加の情報を入手することができるといった特徴があります。

過剰な接客は好ましくないので、さりげないコミュニケーションツールとなるPOP広告の活用でお客様とコミュニケーションを図ることが大切なのです。
  • 大切な観点
さて、そのような重要なPOP広告ですが、つければつけるほど良いというモノではありません。

お店の都合ではなく、実際のお客様の意思決定に役立つように作成しなければならないのです。

例えば、値下げをした際に、商品の陳列棚にひたすら「安売り、○○%OFF」などと張ってしまうと、お客様がどの商品に注目したら良いかわからなくなります。

また、伝えたいことが多過ぎてA4の用紙にびっちりと細かい文字で訴求点を書くといったPOP広告もあまり効果を上げません。これは、自分が消費者になったときのことを考えれば理解できるはずで、小さな文字でびっちりと情報が書かれたPOP広告を読む人はほとんどいないと思います。

こういったPOP広告ではなく、お客様の注目を促し、興味を喚起し、その商品をほしいなと思ってもらえるようなPOP広告を作成することが大切です。

この意味で、本当に買っていただきたい商品に絞って、わかりやすい言葉でPOPを作成することが重要です。

また、誰もが知っていること(例えば、ほうれん草は鉄分が豊富です!)ではなく、その商品を利用・消費することで得られる効果を訴求していく必要もあります。ほうれん草の例では、ほうれん草の旬にほうれん草を使った料理を提案するなど消費者の立場に立って考えると良いPOP広告になるでしょう。

店舗管理
2018年12月23日

バイヤー

バイヤー_001
バイヤーとは仕入れ担当者の事を言います。消費者のニーズを見極めて商品を仕入れることが求められている職種です。

このバイヤーというと、小売業の仕入れ担当者のイメージが強いと思いますが、卸売業の仕入れ担当者もバイヤーと称されます。
  • バイヤーの持つ権限と責任 
さて、このバイヤーはマーチャンダイザーが決定した方針に従って、仕入れ業務を行っていきます。

この際、売り場づくりについても、「仕入れた商品をどのような意図で仕入れを行い、どのように売ってほしいのか」といった情報を伝えることによって関与していきます。

バイヤーにとっては、惚れ込んだ商品であってもどうやって売ればいいかを売り場の人に伝えないと、せっかくの魅力が伝わりません。

例えば、○○でしかとれない原材料をふんだんに使って、100年前の創業時のレシピを復刻して作った商品を仕入れたとします。

もちろん商品を開発した側もその情報をパッケージなどに盛り込んだりしますが、一般的にはパッケージは商品の魅力・背景を伝えるにはスペースが小さすぎます。そのため、POPなどを適切に用いて、消費者に対して魅力を伝える努力が必要です。

しかし、このような情報はしっかりと売り場の人に伝えないと、よくある商品の一つとして埋もれてしまい、せっかくのストーリーが消費者に伝わりません。

そのため、自分が仕入れた商品の魅力を、しっかりと売り場の人に伝え、ひいてはお客様に伝える努力をしていかないといけないというわけですね。

そして、自分の責任と権限で仕入れを行うわけですから、販売や利益についても、責任を負っていきます。

権限があるところには責任がついて回りますので、バイヤーは大きな権限を持ちますが、同時に大きな責任も持つこととなるのです。
  • バイヤーとして求められることは
よくカリスマバイヤーなどと言うと、いった先を見る目がある人がこのバイヤーに向いていると言われます。

確かに超人的なセンスがあればそれに超したことはありませんが、そうでなくてもこのバイヤーという職種を立派にこなすことはできます。

そのためには、事実を事実としてしっかりと見る目を持つことが大切です。

お客様は何を見ているのでしょうか?そういった情報は自社の中にかなり蓄積されています。売上データやお客様の声など自社内に蓄積されている情報をしっかりと分析する必要があります。

また、企業の売上や利益についても責任を持つ必要があるので、仕入れようとしている商品が、どのくらい売れそうで、どのくらいの粗利益を得ることができるのかについても考える必要があります。

また、安全性や環境への取り組みなど最終消費者の代理人として消費者に代わって自社で取り扱う商品を選ぶと行った重要な観点もあります。

とはいえ、最後は売れるかどうかは実際に仕入れてみなければわかりません、その意味では最後は決断をするセンスと度胸が求められます。

冷静な分析力と、消費者の代わりに商品を目利きする職業人としての誇りと倫理観が必要な職種となります。

経営
2018年12月23日

カウンターパーティー

カウンターパーティー_001
カウンターパーティーとは、相対で取引を行う場合の相手方(特に金融取引の相手方)のことを言います。(この相対(「あいたい」と読みます)で取引を行うとは、金融市場を通さずに直接やり取りをするという意味です。)

通常、取引を行おうと思っても相手がいないと取引は成立しませんよね。この相対取引の相手をカウンターパーティーというのです。

さて、金融市場を通してのやり取りの場合、契約した取引が相手方の都合で正常に完了しないという事を、気にする必要はあまりありません。

しかし、相対で取引をしている場合、相手方の都合(決済が終わる前に、相手方が破たんしてしまうとか)で取引が正常に完了しないケースもあり得えるのです。(このようなリスクをカウンターパーティリスクと言います。)
  • 信用できる相手とだけ付き合うのが重要
金融投資をどんなにうまくやったとしても、取引相手側の都合で取引がうまくいかずに損失を被ってしまっては元も子もありません。

その意味で、カウンターパーティーはとても重要であり、相対取引をする場合には業者と直接やりとりをすることになるので、相手方が信用できるかどうかが重要となります。

FX(外国為替証拠金取引)も取引所を通さない場合は、カウンターパーティーについては相手方の業者について本当に信用できる相手なのかを見極める必要が出てきます。
  • 仮想通貨(暗号通貨)においては
仮想通貨(暗号通貨)においてカウンターパーティーという用語が聞かれることがあります。この場合は、取引の相手方という意味ではなく、プラットフォームの名前になります。

このカウンターパーティーというプラットフォームははビットコインのブロックチェーンを利用したものであり、仮想通貨を発行したい人が、自分のトークンを発行できるようになっているという仕組みになります。

そして、ビットコインのブロックチェーンを利用することから、ビットコインの持つ制約もそのまま受け継ぎます。
法務・支援施策
2018年12月23日

大店立地法 | 時代の流れですが、中心市街地衰退の一因となった法律です

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大店立地法とは、大規模店舗出店に関する法律のことで、大店法(大規模小売店舗法)に代わり2000年に施行された法律です。

大店法は中小小売業の保護育成を意図して大型店について出店が難しくなるように意図されていたのですが、大店立地法は目的を大規模店舗の出店に伴う周辺の環境(自然環境と言うよりも住環境等です)への影響を意識したものとなっています。

街作りの観点から地元住民、自治体が大型店の出店を考えるとありますが、出店の規制がされているわけではなく、基本的には出店ができるようになっています。

また、店舗周辺の中小小売り事業者の事業活動の機会の適正な確保といった観点から、店舗周辺の生活環境の保持を重視するとなっているため、中小小売業にとっては基本的には自分達を守ってくれていた法令が弱くなったと捉えることもできます。
  • 自由競争
歴史の流れで言うと、ある程度中小小売業を保護育成していた昭和の大店法時代から、自由競争を強く指向した平成の大店立地法時代にうつったと考えることもできます。

もちろん、中小小売業は街の重要な要素である事から、その意味では大店立地法でも配慮はされているのでしょうが、そこまで重要視されている訳ではないといえます。

この結果、中心市街地や地方部の小規模な小売業がうまくいかなくなり買い物弱者といった新たな社会問題を生み出していると言うこともできます。

筆者は中小企業診断士なので、中小企業寄りのスタンスで記事を書いています。こう言った、自らの立ち位置に有利な言説を述べることをポジショントークといいますので、ご参考にしてください。

財務・会計
2018年12月22日

販管費 | 販売費及び一般管理費という言葉は聞く機会が多いと思います

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販管費とは販売費及び一般管理費のことで、売上原価以外の本業の費用が該当します。

例えば、あんパンを仕入れて販売しているあんパン専門店を考えてみます。

この企業は

100円であんパンを売るために70円であんパンを仕入れてきたとします。また、今期は仕入れた数量すべてを販売しており、仕入れた70円が売上原価となっているとします。

この場合、100円の売上から70円の売上原価を差し引いた額が売上総利益(いわゆる粗利額)となります。

売上-売上原価=売上総利益

【関連用語】
売上原価

売上総利益(粗利益)

この粗利額がそのまま企業の本業の利益になるかというと、そうは問屋が卸しません。このあんパン屋さんが営業するためには、お店の家賃も必要ですし、従業員の給料も必要です。また、お店を営むための交際費や、水道光熱費などもかかります。

また、広告費も必要とおなるでしょうし、場合によっては販売手数料も必要とされるかもしれません。

このように、本業を営むために必要な費用のうち、売上原価以外の部分がこの販管費とされます。

そして、この販管費を売上総利益から差し引いた額を営業利益といい、企業が本業で稼ぐことができる利益とされています。

売上総利益-販管費=営業利益

なお、損益計算書はこの後に、企業が実施している金融活動で生じた収益と費用を調整して経常利益を計算します。

こちらは、企業の特別なことがない場合の、資金の調達・運用も含めた収益力を図る指標です。

また、経常利益から普段は生じない特別な損益を加減して当期純利益を計算していきます。
  • マンガでは
マンガでは粗利額で評価すると言われたといっています。これを逆手にとって、広告を打ちまくって(広報費は販管費になりますから)、赤字だけど好評価を得たというお話です。
財務・会計
2018年12月21日

不渡り | お金が受け取れなかったら一大事です

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不渡りとは、小切手や手形を支払呈示したにもかかわらず支払いがされないことを言います。

大雑把に言うと小切手や手形は、銀行に持って行くと現金に換えてもらえる紙ぐらいのイメージで覚えておいていただければ大丈夫なのですが、その現金に換えてもらうという肝心の機能が機能しなかったらただの紙切れでしかありません。

言い換えると、小切手や手形は相手を信用して適法に呈示したら支払われることが期待されて運用されています。そのため、その支払いが拒絶されると言うことは極めて重いことなのです。

なお、不渡りとなった小切手や手形は不渡小切手、不渡手形と呼ばれます。
  • 不渡り即倒産ではありませんが…
さて、不渡りという言葉を聞くと直ぐに倒産という言葉が連想されてますが、不渡り即倒産ではありません。

確かに、約束していた期限までにお金を払ってもらうことができなかったというとても重い事故を起こしたことには違いがありませんが、それだけでは倒産までには至りません。

不渡りを起こしても、1回目では全金融機関に通知されるだけなのでその後の商売は信用がなくなるためとても難しくなりますが、それでも現金払いを徹底するなどの条件ならば続けることは可能です。

とはいえ、期日までにしっかりとお金を返してくれない企業と取引をしたいと望む企業はほとんどないと考えられますので(どんなに売上を上げても、現金が回収できなければ何の意味もありませんから。)極めて企業の存続は難しくなります。

そして、さらに2回目の不渡りを6ヶ月以内に起こしてしまうと、今度は銀行取引停止処分という重い処分が下されます。

こうなってしまうと、商売が止まってしまうので倒産まで突き進んでしまうこととなります。
  • 債務超過の場合
なお、似た言葉に債務超過という言葉があります。こちらは、会社の財産ををすべて売却しても負債を返済しきれないという状態であり、不渡りや倒産とは異なる言葉です。

特に、中小企業のなかでも比較的規模の小さい企業では役員が企業に貸し付けをすると言うことが行われるため、債務超過の状態でも問題なく経営している企業もあります。
法務・支援施策
2018年12月21日

抵当権と根抵当権 | よく似た言葉ですが意味は異なります


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抵当権は特定の債務を担保する権利のことを言います。他方、根抵当権は、設定された範囲内で債権を担保するために設定される抵当権のことを言います。

抵当権は特定の債務を担保しますので、その債務がなくなると同時に消滅します。

一方、根抵当権は継続する取引全体を極度額の範囲内で担保する抵当権ですから、特定の債務がなくなっても抵当権は消滅しません。
  • 単純化して考えると
と、こんな説明ではわかりにくいですよね。

わかりにくいので正確性はある程度犠牲にして思いっきり単純化して説明します。

例えば、ある人にお金を貸すときに「この人は返してくれないかもしれないな」と思ったときに、土地を担保にしてもらうことができます。

この担保とは、お金が返ってこなかった場合に、土地を取り上げる権利のことをいいます。

ただ、お金が無事に返ってきたら担保を取り続ける必要はないわけですから、設定した抵当権は消滅します。

これが抵当権のイメージです。

お金を借りる側の立場に立つと、「お金が返せなかったら土地を取り上げてもらっていいですよ。」といった約束をすることで、信用が不足しているにもかかわらずお金を借りることができるわけです。

ただし、お金を返したのにいつまでもそのような抵当権と行った権利を設定しておくのは不合理なので、お金を返したら抵当権は消滅するといったモノなのです。

一方、根抵当権はたくさんの取引をするときに便利に使えるモノです。取引のたびに毎回抵当権を設定していたら非常に面倒で煩雑な事務作業が発生しますので、根抵当権を設定することで○○万円までは一括して抵当権として担保しますよとした方が便利です。


言い換えればクレジットカードの限度額のようなモノで、極度額の範囲であれば債務を保証するということができるのです。
法務・支援施策
2018年12月20日

争議権 | 適法に行使されれば労働者のとても強い武器となります

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争議権とは、労働3権の一つで、労働者側が使用者との関係において自分の主張を通すために争議行為を行う権利のことを言います。

通常、営業を妨害する目的で様々な行動を起こした場合、営業妨害として法律で罰せられますが、争議権に基づいてストライキなどを行っても、免責されます。

一般的には使用者側の方が力関係が上ですので、単に話しあっても労働者側の主張を通すことはなかなか難しいのですが、要求を受け入れられなければストライキを起こすなどと圧力を加えることで主張を通すことを狙うことができます。

ストライキを起こされて売上が何日も入ってこない状況に陥るぐらいならば、相手の言い分を聞いたほうが良いと考えるかもしれません。

このように、対話に応じ手くれない相手に圧力を加えることで対話を促す効果が期待できるのです。

他方、これらの行為が罪に問われるのであれば相手に圧力を加えるどころではありません。そのため、権利を保護する観点から争議権が認められているのです。なお、この争議権は日本国憲法でも定められている大きな権利となります。

このマンガでも、みんなで団結されると話し合いに応じざるを得ないと行っているとおり、団結して権利を行使すると、使用者側にたいして強い力を発揮することが可能なのです。
2018年12月20日

外部資金と内部資金 | 外から調達するか、自分で稼ぐかが分ける決め手です

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外部資金とは、企業外部から調達した資金の総称のことです。この外部資金に対して内部資金という言葉があり、こちらは、企業の内部から調達した資金のことを言います。

他方、自己資本他人資本という言い方がありますが、これらの言葉は調達源泉の区分を指しており、負債など他人から調達した資金を他人資本、株式の発行など返済が不要である資金を自己資本といいます。
  • 外部資金は企業外部から
この外部資金は企業外部から調達した資金ですので、社債などの直接金融や銀行からの借入金といった間接金融、買掛金などの企業間信用といったものが該当します。

さらに、株式の発行もこの外部資金には含まれますので、外部資金=他人資本ということはできません。払込資本なども分類的には外部資金になります。

  • 内部資金は企業内部から
他方、内部資金は企業の内部から生み出される資金となります。その意味から、内部資金とは返済の必要がない資金ですよという説明がされることが多いのですが、株式の発行も返済の必要がない資金ですので正確な説明ではありません。

そのため、言葉の通りイメージしてもらい、企業外部から調達してきた資金が外部資金、企業内部の蓄積(現金が出ていかない費用である減価償却費や利益の内部留保など)を内部資金と考えます。

利益の蓄積といった意味で獲得資本などもこの内部資金に分類されますので、定義を覚えると言うよりも、何が該当するかを見ていく方が覚えやすいかもしれませんね。
経営
2018年12月19日

ディストレスト | 破綻に直面していても全く希望がないわけではありません

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ディストレストとは、財務面が芳しくなく、財務危機に陥っている企業の債務のことをいいます。投資する側や取引する側からは、財務危機に陥っている企業の債権であると言うこともできます。

このディストレストは英語表記ではdistressed(困窮などと訳されます)ですから、かなり効きの度合いが強いと考えることができます。

このような企業の債権は、持っていたとしても債務不履行などで返済がされない可能性があり、回収できない危険性があります。

この場合、せっかく債権を持っていても現金化できず損失を受けることとなってしまいます。

そのような場合、ゼロになるぐらいなら少しでも回収できれば良いと、債権を持っている側は考えます。

そのため、投資家としてはかなり安く、バーゲン価格で債権を購入することができるのです。(もちろん、いくら安いバーゲン価格で債権を購入しても破綻してしまったら回収できません。)
  • 積極的に関与する
このままでは(ほぼ)回収できない企業の債権であっても回収する方法があります。

それは、積極的に関与し経営を再建することです。もし仮に経営の再建に成功すればかなりの収益を得ることができます。

しかし、経営の再建は一朝一夕には行きません。そのため、かなり長期間にわたる関与が必要となります。
  • 通常のジャンク債との違い
通常の潰れかけの再建は、ジャンク債あるいはハイイールド債とも呼ばれ一般投資家でも購入するケースがあります。

こちらは、いくら財務面が芳しくないといってもそれなりの確率で債務が履行されますので、多数の企業に投資をすれば平均的に儲けることができます。

例えば、10回の1回は回収できないと考えられていても、平均して儲けることができる利回りで債権を購入するコトができれば投資対象となり得ます。

とはいえ、投資家は収益機会を狙っていますので、非常においしい条件というのはほぼあり得ません。

逆に言えば、このようなジャンク債への投資家であっても投資をすることが難しいディストレストには大きな収益機会がある可能性があります。
経営
2018年12月19日

少数株主 | 大株主でも少数株主になることがあります

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少数株主とは、ある企業の子会社となっている企業の株主のうち、親会社以外の株主のことを言います。とはいえ、1株だけ持っている個人投資家のイメージではなく、ある程度の割合の株式を保有しており、一定の影響力を会社に対して及ぼすことができる株主のことを言います。

株式の過半数は親会社が持っていますので、事実上経営権は持っていませんが、それ以外の権利は(一応)保有しています。

場合によっては数十パーセントの株式を持つ場合もあり、この場合は株主総会の招集件や役員解任の訴えの提起、会社解散の訴えの提起(否決されると考えられますが)など少数株主権を行使することが可能です。

これらの権利を行使するためには一定の株式を保有することが必要となるため、1株だけ持っている株主にはそれらの権利がないのです。
  • とはいえ
とはいえ、1株しか持っていない企業であっても、自益権といって自己の利益を追求する権利は付与されています。


具体的には、配当を受ける権利や会社が解散した際に残った財産の分配を受ける権利です。

このほかにも物言う株主(アクティビスト)として、影響力を行使することも考えられます。

いずれにしても、このトップ画像のように、たとえ49%の株式を押さえていても、親会社がほかにあれば少数株主となってしまうのです。
経営
2018年12月19日

二段階買収 | 過半数を確保してしまえばこちらのモノです

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二段階買収とは、はじめの買収の段階ですべての株式を買い付けることができなかった時に、再度買収を実施し残りの株式を取得することを言います。

上場企業を対象にした場合には、株式の公開買い付け(TOB)等を実施した後に、すべての株式を取得することを目的に、株式交換等の手法を用いて残りの株式を入手します。

多くの場合、最初の買収の段階でかなりの株式数を入手することができるため、2段階目の買収は最初の買収に応じなかった株主にとってあまり有利でない条件となります。
  • 定款変更と合わせ技で
通常の買収の場合、相手方が売却に応じなければそれまでなのですが、会社の憲法である定款を変更して、残りの株式を取得する方法があります。

このような手法をスクイーズアウトといいますが、二段階買収の場合はこのような手法を用いて残りの株主から株式を取得します。
  • 上場廃止を狙う
ではどうしてすべての株式を取得する必要があるのでしょうか?経営権さえ握れればそれでいいと考える方も多いと思います。

また、株式会社の一つのゴールとして株式市場への上場が上げられます。上場企業はなんと言っても信用が得られるので、事業展開にとって有利に働くケースが多くあります。

しかし、確かに信用も得られますが、外部の株主に対する説明責任が生じたりと経営の自由度は小さくなります。

このようなことを嫌い、経営陣が自社を買収するMBOなどが行われることがあります。一般にオーナー企業の方が経営の自由度は大きくなるため、あえて上場しないという選択肢もあり得るのです。

また、企業を買収した場合も、完全子会社にしないと自由に経営が難しくなりますので少数株主を排除して完全子会社にすることを狙いに、二段階買収をすることもあるのです。

なお、少数株主といっても過半数を占めている親会社以外の株主のことを言うので、場合によっては数十パーセントの株式を持っている場合もあるので注意が必要です。
組織論
2018年12月18日

360度評価制度 | いろいろな角度から評価します

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360度評価とは、従業員の人事評価などをする際に、同僚や部下、仕事を一緒に行うほかの部署のヒトも評価しようとするアプローチのことを言います。

上長だけが評価する従来の人事評価の弱点であった、客観性・公平性を担保できると言われています。さらに、様々なヒトが評価することによって、評価を受ける人の納得感を高める効果も期待できます。

もし、上長に疎まれていると感じていた場合、上長からだけ評価を受けてそれが処遇に反映されるとなると不公平感を感じますよね。

でも、様々な人から評価されるとなると「みんながそう言うなら仕方ないか」と納得感が高まるのです。

人事評価について納得感が高まれば、組織への不満も抑えることができますので採用難で苦労している組織にとっては望ましいということができます。

また、自分でも気がついていない様々な要素について、多面的に評価してもらうことができるので、人材育成の面からも望ましいと言うことができるでしょう。

さらに、上長からは見えない様々な面も評価されますので、より客観性が担保されるとも言われています。
  • うまくいくとは限らない
と、この360度評価はいいことだらけのように思えますが、採用することによるデメリットも当然存在します。

デメリットとして一番簡単に上げられるのは、よく知らない他部署のヒトをちゃんと評価することができますか?ということです。

また、親しい(あるいは親しくない)同僚についてちゃんと評価できるかといった点も考える必要があります。

いずれの場合にも、よく知らないヒトや逆に知りすぎているヒトの評価については『心理的偏向』が働いてしまいます。
  • さらに
さらに、他者から評価をされることを前提にするならば、本来必要な指導もあやふやにしてしまうケースも考えられます。

例えば、部下があなたの行動を評価するならば、本来ならば指摘しなければならない良くない点であっても指摘を躊躇してしまうかもしれません。

逆に言えば、ハラスメントを防止する抑止力になり得ますが、うまく制度設計をしないと副作用の方が大きくなりかねませんので注意が必要です。
情報
2017年12月31日

仮想通貨 | ビットコインなどの仮想通貨が何であるかと、話題のマイニングを簡単に始める方法

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仮想通貨とは、インターネット上で物やサービスの対価として用いる事ができるモノです。暗号通貨などと呼ばれることもあります。この仮想通貨は取引所を通じて通常の円やドル、ユーロなどの通貨に交換することができるため、利用が広がっています。

匿名で海外送金が簡単にできるといったメリットも挙げられていますがこれらのメリットは、当局にとってはあまり歓迎できないものですから、この種のメリットは何らかの規制を受けるかもしれません。

2017年に話題になったビットコイン(bitcoin)もこの仮想通貨の一種です。
  • 誰かが集中管理しているわけではない
さて、通常の通貨は、地域の中央銀行がコントロールを行っています。もちろん、兌換通貨ではないので、金(きん)の裏付けはありませんが、政府が価値の裏付けになっているため極めて高い信用性を誇ります。

また、金融の考え方では、その地域の国債等で運用する利率をリスクフリーレートとしてリスクを一切取らない場合のお金の価格としています。

これに対し、仮想通貨は誰かがコントロールしているわけではないため、誰もその価値を保証していません。みんなが「この仮想通貨には価値がある」と見なすことで価値が生じるといった通貨の本質部分だけで価値が成立しているモノであるという事ができます。
  • 投資対象としてはどうか
さて、この仮想通貨は2017年に非常に価格が高騰しました。そのことや値動きの激しさにひかれて投資もしくは投機しようと考えている方もいると思います。

本サイトは経営用語集ですから、儲けたいなら事業で儲ければいいというのが基本スタンスです。しかし、せっかく仮想通貨の記事を書くので投資としてどのように考えるのかについて触れてみたいと思います。
  • リスクが大きいので
もし仮想通貨を投資対象の一つとして考えるのならば金融資産の10%程度がいいのではないかと考えます。

というのは、もし仮に仮想通貨が10倍になれば金融資産全体は2倍になりますし、ゼロになったとしても、金融資産全体の10%の損失ならば耐えられる範囲だと考えられます。

(通常の金融商品の場合は、ゼロになるリスクというのは信用リスクだけですが、仮想通貨については各国の政府が仮想通貨を非合法にするリスクや、取引所自体のカウンターパーティリスクもありますので、通常の金融商品と比較すればとてもハイリスクになります)

金融資産の投資で避けるべきは投資が続けられなくなるゲームオーバーリスクです。そのため、値動きの激しい金融商品だけに集中投資するといった方法は避ける必要があるのです。

例えば、経済が2%ずつ成長し、金融資産もそのペースで価格が上がるとすると、36年ほどで価値が2倍になります。(72の法則)そのことからも、息の長い投資を続けることが重要なのです。

また、一か八かの投機をしていると、普通の方はどうしてもそちらに注意が行ってしまい、通常の仕事に身が入らなくなるといった悪影響も出てきます。

その意味からも、仮に仮想通貨に投資するとしても金融資産全体の10%以内にする方がいいと考えます。

但し、仮想通貨はバブルであるとする論がありますが、バブルだから投資比率を高くするなと言っているわけでないという事に注意が必要です。

そもそも、今の状態が歴史的な文脈の中でどうであるかは未来になってみないとわかりません。本当に実需があってまだまだ価格が上がるのかもしれませんし、本当にバブルなのかもしれません。

また仮にバブルだったとしても、買った価格よりも高く売り抜けられれば問題ないと考える人もいるかもしれないですので、最終的には何を言っても後付けの説明になってしまうのです。(予言者を気取るつもりはないですしね。参考:大馬鹿理論
  • マイニング
それでも仮想通貨に資産を投じてみたいと考える方は、マイニングでちょっとだけやってみることをお勧めします。

マイニングと言っても鉱山から仮想通貨を発掘するのではなく、コンピュータの計算リソースを貸すことで仮想通貨をその対価としてもらうといった考え方になります。

さて、どうしてコンピュータの計算リソースをあちこちから借りる必要があるのでしょうか?それは、仮想通貨の動きに係る記録を正確にしないといけないのですが、その記録を正確に保っておくのに莫大な計算量が必要だからです。

と、難しいことを書いていますが始めるのは簡単です。下のソフトを入れておけば自動的に(本当に少額)の仮想通貨がマイニングできます。

とはいえ、電気代等を考えると完全に赤字の人がほとんどだと思いますので、PCの作業のついでに余ったリソースを貸しだしてちょっとお金をもらうぐらいの感じでいるといいと思います。

(私のPCでは、数か月でジュース1本買えるぐらいの仮想通貨が手に入る計算です)
  • 簡単なやり方
何でも試してみるのが事業の運営をする人には大切な資質だと思いますので。簡単なやり方を解説しておきます。

スマホでもできるので、ちょっとだけ試してみるのもいいかもしれませんね。

やり方は非常に簡単です。下のリンクという部分をクリックし右上のSign Upをクリックします。
リンク

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その後、メールアドレスとパスワードを入れて(パスワードはこういったサイトでは使いまわさないように、ちょっと複雑なやつを新しく考えて使うといいですね。)登録して、必要なツールをダウンロードしてマイニング開始です。

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そうすると、ソフトが一番効率の高い仮想通貨をマイニングしてくれますので、気が付いたら仮想通貨が(ほんの少しだけど)溜まっていたなんて経験ができます。

※セキュリティーソフトによってはウイルス扱いされますので、自己責任でインストールされたフォルダを除外するなどの対応が必要です。嫌だと思ったら、その直感は非常にセキュリティ面で有利な考え方なので中止することをお勧めします。

それに、計算リソースを外部に提供するので、セキュリティーソフト会社の見解は正しいと思います。
  • ツルハシビジネス
最後に、皮肉な経営用語を紹介して本稿を締めたいと思います。それはツルハシビジネスです。

今回の仮想通貨の高騰の陰でマイニング用のツールの売れ行きがよくなったり、仮想通貨周りの情報発信をしている人がいろんな収入を得ていたりします。

こういうのは典型的なツルハシビジネスになっているので、ビジネスの発想法の一つとして覚えておいてくださいね。
財務・会計
2017年12月25日

未払金 | まだ払っていないお金ですが、一定の条件の下では買掛金となるのでわかりにくいですね

未払金
未払金とは、まだお金を支払っていない債務で、営業活動に伴う取引以外で発生したものを言います。

例えば、事務用品や機械や装置を買って、それを後払いにした場合等が未払金扱いとなります。
  • お金を払っていないだけなら
さて、この未払金と混同しやすい言葉に買掛金というのがあります。こちらは、仕入れ等通常の営業活動をしていく中で生じたものを指します。

例えば、パン屋さんが小麦粉を仕入れたりする際に、すぐにお金を払わなかったらそれは買掛金になります。

このパン屋さんにとっては、小麦粉の仕入れは原材料の仕入れですから、通常の営業活動になるわけです。

そのため、買掛金になるというわけです。

これに対して、このパン屋さんがパンを焼くためのオーブンを買ったり、その電気代を後払いにしたりした場合は未払金となるイメージです。

通常の営業活動かどうかで、未払金と買掛金というふうに言い方が変わるといったイメージですね。
  • 会計上は
さて、この未払金は通常は流動負債という扱いになります。厳密には、流動負債固定負債は正常営業循環基準とワンイヤールールの二つで分類するのですが、おおむね、1年以内に支払うことが多いので、ほぼ流動負債扱いになります。

簿記を学ぶと、費用が発生した段階で未払金が発生し、実際に支払った際にその未払金がなくなるといった風に教わると思います。

しかし、小さな企業などは会計処理上、お金を支払った段階で費用を計上しているケースが多くあります。

もちろん、税理士の先生や会計担当者がそのように処理しているので忘れる場合ないと思いますが、そのように処理した場合は、翌年度に実際に支払ったときにしっかりと未払金勘定を減らすようにしましょう。

経営
2017年12月12日

ロイヤルティ | (ほぼ)同音異義語ですが、経営用語的には使い分けないといけません

ロイヤルティ

ロイヤルティとは忠誠心のことを言います。そしてこの忠誠心は経営用語的には店舗やブランド、製品などに対して顧客が発揮してくれる忠誠心のことを言います。(なお本稿では2つの意味を解説します。)

忠誠心ですから、このロイヤルティが高ければ多少の価格や品質、納期に差があっても自社の製品を使ってもらうことができるというとてもありがたいものです。

また、このロイヤルティを人事分野で使う場合は、文字通り組織へ対する忠誠心を示す言葉です。

歴史ものを扱っているゲームで忠誠心が高い部下は裏切りにくいといった事を示すあのパラメータをイメージしてもらうと感覚がつかめると思います。

◆あれ、そういう意味だっけ?

このロイヤルティは英語表記ではloyaltyとなります。

なお、フランチャイズ等で本部に支払うロイアルティは、royaltyと表記され、ちょっと行動しやすい言葉になっています。

おそらく、ロイヤルティというとこちらの方が有名かもしれません。本部にロイアルティを支払っている等の言葉を聞いたことがあると思いますので。

これは、日本語ではrとlの区別がないのでほぼ同音になっており、ロイヤルティとロイアルティの表記も便宜的なものです。

そのため、同音異義語と割り切って文脈で区別するぐらいで考えていた方がいいかもしれません。

◆権利の対価の方は
さて、権利の対価で支払う方のロイヤルティは、特許権や商標権などの知的財産権に基づいて支払う形になります。

例えば、特許を実施する権利を与えられた側が、ロイヤルティとして支払う、商標権を使用することを許可された側がロイヤルティとして支払うといったイメージです。

そして、この意味でつかわれるロイヤルティはパテント料とかライセンス料とも言われます。同じような言葉があってややこしいですね。(厳密には異なるのですが、一般的な使い方としては同じような意味で使われています)

◆受け取る側に回るならどちらも高めることが大切
このロイヤルティですが、受ける側であればどちらも高めていくことが大切です。

忠誠心であれば高めることで顧客がほかのお店や製品に流出することが回避できますし、従業員であれば転職してしまう事を防ぐことができます。

また、権利使用料であれば、より価値の高い知的財産権を持ち、より価値の高い使い方をしてもらうことで受け取るロイヤルティを増やすことができます。



経営
2017年11月20日

エスクロー | ワザワザ第三者を間に入れて取引をすることに意義があるのです

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エスクローとは、売り手と買い手が第三者を介して決済を行う仕組みのことを指します。

仕組みとしては、第三者(主として金融機関)に買い手がお金を預け、売り手が債務を履行するなど条件を満たした場合に、売り手側に買い手側から預かったお金を送金するといった形になります。

もちろん、エスクロー業者となる第三者は金融機関だけでなく、民間の事業者がこのようなサービスを実施する事も可能です。

と、わざわざ第三者を介して決済をするなんて、手数料も余計に取られそうですし、その第三者が信用できるかどうかの調査も必要になって来そうです。そのため、そんな面倒なことをせずに当事者同士で決済をしてしまえばいいと思いませんか?

しかし、この第三者を通すという事が生きてくる局面もあるのです。
  • 取引相手が信用できない場合に生きてくる
信用できない相手となんて取引をしなければいいじゃないかというツッコミが聞こえてきそうですが、相対的に信用できない相手との取引というのは存在します。(参考:カウンターパーティーリスク

例えば、売り手の立場からすると、取引先へ対して納品したものの、相手が支払う前に倒産してしまうリスクがあります。

また、買い手の立場からすると、取引先から求められて支払ったものの、相手が納品前に倒産してしまう危険性があります。

これらの取引については、与信管理を徹底的にやるといった対応策がないわけではないのですが、どうしても限界があります。また、そのほかにも、取引の性質上そもそも相手を特的できないといったケースもあり得ます。
  • プラットフォーム運用者がエスクロー業者となるケースも多いです
例えば、ネット上などでのCtoC取引取引の場合、相手が信用できる人なのかそもそもわからないといった事が生じます。

そのような場合、CtoC取引のプラットフォームを運用する企業がその状態を放っておくと、

相手が信用できない


取引をするのが怖い


取引を止めよう

となってしまうので何らかの方策が必要です。レモン市場ならまだしも、市場自体が成り立たなくなる危険性があるのですね。

その場合、(得体のしれない取引先よりは相対的に信用できる)プラットフォームの提供業者が間に入って、エスクロー機能を提供して、取引を促すといった事が行われます。

この場合、買い手は一旦お金をエスクロー業者に預けるため、売り手は確実な代金回収が保証できますし、買い手側はもし品物が届かなかったら取引をキャンセルしてお金を取り戻すことができるので取引に係るリスクを大幅に下げることができるのです。

経営
2017年11月16日

黄金株 | 拒否権には黄金のような価値があります

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黄金株とは、種類株の内、株主総会または取締役会の決議について拒否権が付与されている株式のことを言います。(会社法108条1項8号)この種の株式は、定款に記載することが必要となりますので、買収防衛策として用いる場合には、あらかじめ株主総会の特別決議を経て定款に記載しておく必要があります。
  • 拒否権とは
黄金株とだけ説明されるこの種の種類株ですが、法律の条文では

株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、清算人会設置会社(第478条第6項に規定する清算人会設置会社をいう。以下この条において同じ。)にあっては株主総会又は清算人会)において決議すべき事項のうち、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とするもの

と謳われています。

イマイチよくわかりにくいと思いますので思い切って意訳すると

定款に記載されている事項は『株主総会で決議』+『当該種類株(黄金株)の種類株主総会の決議』が必要である。


株主総会か種類株主総会どちらかで拒否されたら、実施できない。


事実上の拒否権となる。

といった感じです。
  • 例えば
例えば、あらかじめ定款に取締役選任は黄金株を保有している株主の種類株主総会が必要であるとしておけば、黄金株を保有している株主は事実上の拒否権を持つことができます。

このことから、企業買収の防衛策として用いることができるとされているのです。

これは仮に、普通株式を100%買収されたとしても、黄金株さえ確保しておけば、黄金株を保有している株主の種類株主総会で否決できるため、取締役選任を拒否することができるという事です。

このような種類株式の発行は株主間の平等といった原則に反しますが、敵対的買収については非常に強力な対抗策となります。

そのため、現経営者にとって非常に都合の良い制度となっています。
財務・会計
2017年11月15日

清算価値 | 今やめて今持っているものを全部売ったらいくらになるかを考えます

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清算価値とは、ある時点で企業を清算したした場合の企業価値のことを言います。清算ですから、貸し借りを全て整理して始末をつけるといった意味合いの言葉になり、文字通り、今持っている資産を全部売り払って、今借りている負債を返した時にいくら残るかを考えるものとなります。

英語表記ではliquidation valueとされ、今日仮に企業を解散させて清算した場合、いくら株主の手に残るかを考える概念です。
  • 帳簿と一致するの?
さて、このように説明すると勘の良い方は、「一定時点の財政状況を表す貸借対照表に近い考え方なのかな。」と思うかもしれません。

確かに、一定時点の財政状況を表すので、すべての資産や負債が時価で計上されていればそうなるかもしれません。

しかし、実際の貸借対照表は取得原価で表示されていたり、帳簿上は価値がありますが、実際には売却できない繰延資産が計上されてあったり、いわゆるオフバランスの項目があったりと厳密には一致しません。

そのため、実際に清算価値を考える際は、仮に今の資産を全部売却して負債を返した場合、どれだけの価値が残っているかを考えるようなアプローチになります。
  • どんな時に使うの?
この清算価値の考え方を実際に使うのは少ないのですが(株式投資の際に一株当たり純資産を考えるときはあるかもしれません)、企業再生の際に、破産させたほうが回収額が多いのか、事業を継続させたほうが回収額が大きくなるのかを判断する際に使ったりします。

すなわち、清算価値を参考にしつつ、継続価値と比較してどちらが良いかを考えていくといった使われ方をするのです。


財務・会計
2017年11月14日

継続価値 | 企業が存続することを前提とした企業価値算定方法です

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継続価値とは、企業がずっと継続するという前提に立った企業価値算定方法です。一応企業会計上の建前は企業は永続するという事になりますので、その建前に従った企業価値算定方法です。

英語ではgoing concern valueと表記し、文字通りゴーイングコンサーンの時の企業価値といったぐらいの言葉になります。
  • まずは計算式をコンパクトに
さて、この前提に従ったときの企業価値の算定方法は次のようになります

現在価値(PV)=キャッシュフロー(CF)÷割引率(r)

PV=CF/r

となります。

例えば、100万円のCFを資本コスト5%で毎年稼ぐ企業の継続価値は

PV=100万円÷5%=2,000万円

で2,000万円となります。
  • 資産価値とは異なります
さて、この計算式で算出した継続価値は2つの仮定が用いられています。それは将来のキャッシュフローに関する仮定と資本コストに関する仮定です。

どちらも、あくまで現時点での予測でしかありませんので、予測に基づいた企業価値も予測にしかすぎません。

しかし、一般的にはこの継続企業価値は現時点の企業の資産価値よりも高く算定されます。

例えば、上記の企業の純資産が1,000万円だったとします。そして、その企業を継続価値で買収したいと考えた場合、2,000万円で買収することとなります。

この場合、1,000万円の客観的な価値のものを2,000万円で買うわけですから企業会計上、いわゆる『のれん』が生じます。

この『のれん』の源泉は既存顧客との関係性や無形のノウハウなどグッドウィルであると言われますが、のれんの価格は実際の買収価格と純資産額の差額になります。

参考:清算価値
財務・会計
2017年11月13日

大馬鹿理論 | びっくりするような理論名ですが、内容もびっくりです

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大馬鹿理論とは金融市場などにおいて、仮に価格決定要因が完全に織り込まれており、これ以上は高値になり得ないとしても、それ以上の価格で購入する『バカ』が相当数いるので投機が正当化されるという理論です。(ヒドイ理論ですよね…)

といっても、理論とは名ばかりで、「ババ抜きのババを引く人間がいるはずだから買っておけ」ぐらいのことを意味する言葉です。

英語表記ではgreater fool theoryと表記され、文字どおり愚か者理論となっています。
  • 本当に投機する人は愚か者なのか
とはいえ、投機自体は悪いことではなく、市場に流動性という価値をもたらしています。

誰も、投機的に金融市場に資金を投下しなくなってしまえば、売りたいときに売れないといった流動性リスクが生じてしまいますし、そのようなリスクが存在する市場では、その分のリスクを割り引いた価格でしか取引ができなくなるので、正確な価値で取引をすることができなくなります。

また、投機している当事者にとってはこのような社会的な意義は別として儲かればいいので、結果として儲けることができれば、決して投機は愚かな行為ではないのです。

逆に言えば本来価値よりも低い価格で取引されていると考え、投資した結果、損をしたらそれは愚かな行為となってしまいます。(結果論ですが)
  • 価値以上というけど
そもそも、金融商品の正確な価値とは何でしょうか?配当割引モデルなどを用いた理論株価の算定も可能ですが、その通りに行かないのは皆様の方がご存知のはずです。

そのため、どうしても実際の価値とは(それが算定できればの話ですが)離れた価格で取引が成立するのです。

また、1600年代に現在のオランダでチューリップの球根が莫大な金額で取引をされていたという実例があります。最盛期には数ヘクタールの土地や熟練の職人10人分の年収でチューリップの球根1個が取引されていたという、にわかには信じがたい話です。

この例もチューリップの球根自体の価値ではなく(美しいチューリップには確かに価値がありますがその価値をはるかに超えて取引価格がつけられていました)もっと高く買う人が現れることを期待して投機が行われたのです。

経営
2017年11月10日

バックエンドピル | 買収価格を高くして、買収を割に合わなくさせる防衛策です

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バックエンドピルとは敵対的買収に対抗するための方策の一つで、ある一定の条件を満たした際に、既存の株主に対して持ち株を現金や債券などに交換できるようにする権利を与えることを言います。Back-end pillと表記します。

いわゆるポイズンピルの一種ですが、ポイズンピルを用いることができない場合に、このバックエンドピルの活用が検討されます。

ポイズンピルは既存株主に時価より低い一定価格での新株予約権を与えるという、とても強力な買収な買収抑止効果を発揮しますが、その性質上、新株式を発行する余地がない場合には使うことができません。(参考:授権資本

ポイズンピルを使うことはできないが、敵対的買収から起業を防衛したいと考える場合に、このバックエンドピルの活用が検討されるのです。
  • 買収コストが上がる
敵対的な買収者は基本的には買収から何らかの形で利益を得ることを目的としています。その利益は、買収したのちに企業をバラバラに解体して売却することで実現することであるかもしれませんし、買収後に経営をテコ入れし、企業価値を高めることかもしれません。

その他にも、買収者の既存の事業とのシナジーを発揮して利益を上げる事かもしれません。

しかし、いずれの方策で利益を狙うにしても、買収価格以上の利益を上げることが必要となります。そして、買収価格が上がれば、得られる利益の額が同じでも買収案件の魅力は変わってきます。

例えば、1億円の利益を得られる企業買収を5千万円で実施する事ができるならば、その投資は前向きに検討されると考えられます。しかし同じ1億円の利益を得られる企業買収をしようとしたとき、相手側がバックエンドピルを活用して9千万円のコストがかかるようにしていたらどうでしょうか?

確かに利益は得られそうですが、買収に伴うリスクも存在する中で1千万円の利益を狙いに行くために買収をするかどうかは前者よりも慎重に検討することが必要となってきます。

このように、バックエンドピルは買収へ対しての抑止力を発揮する方策なのです。
  • 会社はだれのもの?
さて、このバックエンドピルは名目上株主の投資を保護するという大義名分があります。しかし、敵対的な買収者が企業を買収した場合には経営が改善され企業価値が高まる見込みが高い場合はどうでしょうか?

その場合、株主にとってバックエンドピルでいくばくかのお金をもらい(抑止力ですから実際に発動されるケースは少ないでしょう)現状の相対的に経営能力が劣っている経営者に経営を任せ続ける事が正当化できるでしょうか?

言い換えれば、現経営陣の保身のためにこのような方策を用いることが株主の利益につながるでしょうか?明確な答えは出ませんが、買収防衛策にはこのような疑問が投げかけられるのです。

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