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財務・会計
2019年1月15日

DSCR | キャッシュフローで返済や利息の支払いが賄えますか?

DSCR
DSCRとは、ある企業がお金を借りた際に、負債の元金と利子を獲得したキャッシュフローでどれだけ返すことができるかという指標の事言います。英語ではDebt Service Coverage Ratioと表記されます。

元利金返済カバー率ともいい、獲得したキャッシュフローは元利(元金と利息)支払いの何倍かを示す指標です。なお、数字が大きい方がより安定していると考えられる指標です。

単純に言い換えれば、100万円のキャッシュフローを獲得している企業が10万円の元利金返済を行った場合と、100万円のキャッシュフローを獲得している企業が100万円の元利金返済を行っている場合のどちらが苦しいかを比較する指標であるといえます。
  • 借りたら返さなければなりません
さて、企業がお金借りてくれば当然返済をしなければなりません。そして、お金を返済するわけですから、どこかからお金を持ってこないといけないですよね?

もちろん、他人から借りてきても、資産を売却してもお金は生み出すことができます。

しかし、そのようなお金で返済できたとしても早晩行き詰まってしまうため、本業で稼いできたお金と返済すべきお金の比率を示して検討しようと言った発想で生まれたのが、このDSCRなのです。
  • DSCRの例

例えば、『田中正造商店』が元金と利息で合わせて100万円返済しなければならないとします。そして、この企業は活動の結果120万円の現金を生み出しているとします。(キャッシュフローは利益概念とは別の考え方になります。参考:キャッシュフロー経営)

この場合、DSCRを計算してみると

DSCR=返済前のフリーキャッシュフロー÷元金と利息の返済額

DSCR=120万円÷100万円=1.2

となります。


他方、『相田商事』が元金と利息を合わせて60万円返済しなければならないとします。相田商事は80万円の現金を事業活動で生み出してたとします。

このままだと、『田中正造商店』と『相田商事』どちらの企業の方が安定しているかわかりません。

ここで『相田商事』のDSCRを計算してみると両者を比較することができます。

DSCR=80万円÷60万円1.33

このことから、後者の『相田商事』の方が企業としては安定していると言うことができるのです。

・貸すのはいいけど…

ざっくりというとこのDSCRは、「貸すのはいいけど、おたくの会社は本当にお金を返せるの?」という事を見る指標なのですね。

onnanoko_bustup
金利が低い今のうちに借りられるだけ借りるのよ。レバレッジをかけてROEを高めるのが素敵な経営者なのよ。

neko_akire
確かに金利は低いから利益はあんまり圧迫しませんが、返済大丈夫ですか?

onnanoko_bustup
大丈夫よ。DSCRって指標でみると10ぐらいあるから。元利の返済の10倍のフリーキャッシュフローを稼ぐうちに死角はないわ。

neko
意外と堅実なんですね。


  • DSCRは不動産投資でも使われます
さて、上の説明は企業全体についての説明でした。しかし、この考え方は不動産投資などでも簡単に応用することができます。

すなわち、取得した物件から得られる利益で返済額がどれだけカバーできるかを見るという指標です。

この場合、

DSCR=利益÷元金と利息の返済額

となります。※利益ではなく、キャッシュフローとする場合もあります。

この指標が1.0以上になれば、取得した物件からの収益で返済ができているという事になりますし、1.0に満たないと、取得した物件の収益だけでは返済ができないのでどこからか返済の原資を持ってこないといけないというわけです。

もちろん、1.0ではカツカツなので話になりませんし、うまみがありません。節税などと言ったセールストークでこういった案件の話しが来るかも知れませんが、企業は税金を払ってでも成長すべきというのが本サイトの立場です。

また、現金を吸い取られるような投資をしていると、いざというときに本業の足を引っ張ることになりますのでおすすめはしません。(現金預金がいざというときにはものを言います。)

なお、このDSCRが1.0を下回るケースでは金融機関は融資を行わないと言われています。(一説には1.2未満が基準とも言われます。)

解説で出てきた用語・関連用語
店舗管理
2019年1月15日

SKU | 商品を管理する最小単位なのでこれよりも細かく管理はしません

SKU_001
SKUとは、在庫の最小管理単位のことを言います。英語ではStock Keeping Unit(ストックキーピングユニット)と表記され、SKUと略称されるのです。

さて、在庫保持のユニットという意味合いの言葉からなっているこのSKUですが、イマイチわかりにくいですよね?

その為、具体的な例を挙げて考えていきたいと思います。
  • SKUは管理の最小単位となります
1.SKUの例

例えば、Tシャツを考えてみたいと思います。 同一の形・素材の商品が色・サイズ違いで複数あったとします。この場合SKUという考え方ではどういう風に考えるでしょうか?

サイズ展開はL・Mの2サイズ、色は赤、青、黄色の三色だったとします。 この場合、SKUは6になります。(数えてみると、L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つになります。)

2.SKUよりも細かく管理する場合はあるのか?

これよりも細かく管理しようとした場合、それこそ単品で管理する必要が出てきます。
neko
SKUよりも、もっと細かく管理することもできるんじゃないんですか?

onnanoko_bustup
確かに考えることはできるけど、現実的に意味がないのよ。例えば上の例で、サイズ展開はL・Mの2サイズ、色は赤、青、黄色の三色、それぞれが2着ずつ存在しているとしても、それぞれをSKUよりも細かく管理する意味はないのよ。

neko_akire
確かに、Lサイズの赤のTシャツ1と全く同じなLサイズのTシャツ2枚目を分けて管理する必要はなさそうですね。


と、この会話のように、SKUよりも細かく管理するというのは、実務的にはあまり意味がないため行われません。

3.まとめ売りの場合も1つのSKUとなります

この考え方は、SKUを最小の管理単位と捉える考え方ですので、上のTシャツもまとめ売りをする場合は別のSKUとなります。

例えば、上の6つのSKUの他に、Lサイズの赤のTシャツだけは、なぜかわからないけどまとめ買いするお客様が多いとします。

この場合、Lサイズの赤のTシャツ5枚をまとめて売るならば、それも1つのSKUとなります。

このまとめ売りを一つの管理単位とするならば、SKUとしては7つになります。(数えてみると、L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つと『L赤5枚セット』になります。)

4.セット売りの場合も同じです この考え方はセット売りの時も適用されます

例えば、サイズごとに赤、青、黄色の三色セットを設定したとします。

・その場合SKUは 単体で売っている(L赤、M赤、L青、M青、L黄色、M黄色の6つのSKU)
・まとめ売りをしている(L赤5枚セットの1つのSKU)
・セット売りをしている(Lサイズの赤青黄色セット、Mサイズの赤青黄色セットの2SKU)

の合計9SKUとなります。
  • SKUをまとめたアイテムという概念があります 
このSKUはすべてTシャツという商品です。そのため、これらのSKUをまとめて1アイテム数えます。

この例では1アイテム、9SKUとなります。なお、SKUごとに管理することを単品管理と言います。

関連用語
アイテム
単品管理
経営
2019年1月14日

プロダクトイノベーション | 消費者に革新的な製品が届けられます

プロダクトイノベーション
プロダクトイノベーションとは革新的な製品を生み出す事をいいます。英語ではproduct innovationと表記されます。直訳してプロダクト(製品)のイノベーション(革新)といったイメージで捉えておくといいと思います。

さて、革新的な製品を作り上げるというのはどのようなイメージになるでしょうか?改善という言葉ではなく革新という強い言葉を使うぐらいですから、既存の製品やサービスにはない画期的なものであるはずです。

例えば、ポケットベルから携帯電話、携帯電話からスマートフォンといった風に、既存のモノやサービスとは異なるモノを作りだすようなイメージですね。

このプロダクトイノベーションが発生すると、消費者に届く製品やサービスが根本的に変わりますので、世の中に大きな影響を与えます。

これは、スマートフォンが存在していなかった頃の生活と、今の生活がどれだけ変わったかを考えてみれば理解できると思います。
  • 従来にない製品を生み出すイノベーションとは
このプロダクトイノベーションは従来には存在しなかった製品を作り出すことです。そして、従来には存在しなかった製品とは全く新しい製品を最先端の技術を活用して作り上げることのことのように思われます。

しかし、プロダクトイノベーションは別に最先端の技術が必要なモノだけではありません。以下、プロダクトイノベーションの類型について見ていきます。

1.技術型・新規型全く新しい技術を背景に製品を作り出すイメージです。このタイプがプロダクトイノベーションとして想像しやすい類型だと考えられます。

2.組み合わせ型技術自体は存在していたのですが、それを組み合わせることで新しい製品をうみすことができます。

そして、このタイプのイノベーションを生み出すために、企業は他社と連携をしたりしていきます。
このタイプもプロダクトイノベーションのイメージに沿うと考えられます。

3.顧客ニーズ型顧客のニーズに沿った商品を開発したら、プロダクトイノベーションとなったイメージです。

例えば、飲料を缶に詰めてどこでも飲めるようにした缶ジュースは、従来お店で買っていた飲料を気軽に飲めるようにしました。

また、従来はお茶は自宅で煎れて飲むものだったのですが、缶入りの緑茶やウーロン茶などが登場して外出先で気軽に飲めるようになりました。

一見するとそんなに最新技術が使われているわけではないのですが、顧客にとっては革新的に便利になっているのです。
  • プロダクトイノベーションでは最終製品やサービスが変わる
プロダクトイノベーションでは、消費者や顧客に届く製品やサービス自体が変わります。

類似の言葉であるプロセスイノベーションでは製品サービスはそのままに、企業内部のプロセスがかわるだけなのですが、ここが大きな違いとなります。

こちらは抜本的な生産性の向上に結び付くような、製造工程の革新や、物流の革新等のことを言います。 但し、こちらのイノベーションの結果、消費者の手元に革新的な製品やサービスが届くという事はありません。そのため、あくまで企業内部の革新であると言われています。

プロダクトイノベーションとプロセスイノベーションは、消費者の手元に革新的な製品が来るか否かで区別することができるのですね。

なお、プロダクトイノベーションにともなってプロセスイノベーションも発生する事があります。

新しい製品を効率的に作るために、従来の業務プロセスを改革すると言ったことが存在するためです。
  • 損益計算書の売上に効いてくる
また、このプロダクトイノベーションは、損益計算書上の売上を向上させる方向で効いてきます。

プロセスイノベーションが費用を削減して利益率を改善させる方向に効いてくるのと対照的ですね。
  • プロダクトイノベーション後の対応
このプロダクトイノベーションを発生させた後には、大きく分けて2通りの選択肢があります。

1.研究開発費の回収を急ぐ一つ目は、革新的な製品である事から比較的高額の価格をつけて早急に研

究開発費を回収するといった方法です。スキミングプライシングと呼ばれる考え方です。
比較的市場が小さい、もしくは製品ライフサイクルが短いと判断されるような場合はこの方法がとられます。

2.市場シェアの獲得を目指すもう一つは、なるべく安く提供して市場シェアを一気におさえる方法です。

比較的市場規模が大きい、もしくは製品ライフサイクルが長いと判断できるような場合は、この方法がとられます。

そして、作り続けているうちに製造原価が下がってきますので(経験曲線効果や規模の経済が効いてくる)、長期的に見て十分に儲けることができる可能性のある方法です。

解説で出てきた用語・関連用語
プロセスイノベーション
技術提携
スキミングプライス
市場浸透価格
製品ライフサイクル
市場シェア
経験曲線
規模の経済
物流



経営
2019年1月13日

コモディティ化 | 原因と対策としてのブランド化が難しい理由

コモディティ化_001
コモディティ化とは製品が差別化できる要因(品質、機能、ブランド等)を失い一般的なものとなってしまい、消費者にとってはどこのメーカのものを購入しても大差がない状態になってしまうことを言います。

コモディティ化が進むと、消費者はどれを選んでも同じといった状態となるため、企業間の競争は価格競争が主なものとなります。その結果、低価格化が急速に進行します。

考えてみてください、ほとんど同じものが小売店に並んでいてワザワザ高い方を選びますか?消費者にどちらを選んでも同じようなものだと思われると、そういった状態となってしまいます。そしてこのような状態になるのがコモディティ化です。

そして、低価格化が進行すると、当然ですが利益が圧縮されてしまいます。論理的には超過利潤が得られなくなる水準まで価格が下がりますので、そんなにおいしくない市場、ついり儲からない市場となる訳です。
  • コモディティ化が進んでいる製品の例
コモディティ化が進行している製品カテゴリーの例として、家電やPCなどがあげられます。

たとえば、冷蔵庫では食品を冷やして保存するといった主要機能についてはどこのメーカのものでも同じと言えます。

またPCでは、どこのメーカのものであっても同じソフトウエアさえ導入すれば機能面の差異はほぼありません。

消費者にとってはどれを選んでも、最低限の機能は持っている。また、コモディティ化が進んで安く購入できるといったことはとても良いことです。しかし、企業経営の面では低価格化が進行するとおいしくないので良くないとされるのです。
  • どうしてコモディティ化がすすむのか?
コモディティ化の推進要因として、以下のような点があげられます。

1.モジュール化の進行
製品を構成する部品がすでに市場に存在・流通しているような場合、どのメーカも同じようなモジュールを組み込んで製品を構成するため性能の差がつけにくくなります。

PCでいうと、CPUやHDD、メモリー等をPCメーカはわざわざ自社開発せず、市場から調達して組立をおこないます。そのため、どこのメーカのものであっても、同じCPUを積んでいれば同等の処理速度を実現できるのです。

2.顧客の要求水準の頭打ち
製品の機能・品質の向上に伴い、どの製品でも顧客の求める機能・品質の水準を超えるようになるといった場合が考えられます。

冷蔵庫は食品を腐らずに保存できれば十分と考えている顧客に、デザインやドアの開閉のしやすさで訴求してもなかなか差別化は難しいと考えられます。

3.みんなが真似する(できる)から
良いモノはすぐに真似をする人が出てきます。これは製品やサービスでも同様です。

模倣を避けて差別化要因を維持するために、特許権等の知的財産権を確保するのですが、特許権は20年しか権利として認められていませんので、特許が切れた後は模倣を防ぐ術が少なくなります。

また、競合他社も必死ですので、他社の特許権に抵触しないように同様の機能を実現するための開発も行われます。

そのため、すぐに市場にその製品やサービスの類似品があふれてしまうのです。
  • 対策はあるのか
コモディティ化が良くない現象であると捉えるのならば、対策も考えられます。

1.ブランド化
よく言われる対策は、ブランド化です。製品やサービスに名声を確立し付加価値(多分に心理的な付加価値となります)を訴求できれば、競合品と区別することができるのでコモディティ化を避けることができます。

とはいえ、このブランド化は安易に言われていますが茨の道です。ブランド化が簡単にできれば誰も苦労しませんし、非常に大きなコストがかかります。

また、コモディティ化するような商品は世の中にすでにあふれているため、単なる差別化を通り越してブランド化するといった切り口を取ろうと考えると、必然的に客層を絞り込む必要があります。

例えば、コモディティ化を避けてブランド化するために、食塩を「35歳男性専用食塩」などと打ち出すことは考えられます。

35歳の男性が好むモノを調べ上げ、その嗜好に合った食塩で訴求するイメージです。(例えば、35年前に精製した食塩、35億年前の地層から掘り出した岩塩などのストーリーを付与して行く感じです。)

ただし、このようなアプローチを取る場合は、逆にいえば35歳男性以外のターゲットは追いかけないことを意味します。

そのため、既存の製品はそのままにして別の製品ラインとして打ち出す事となるでしょう。(既存の製品はコモディティ化したままですが、既存製品をブランド化するためには、小売店の売り場から排除される等の大きなリスクを負う必要があるため現実的ではないでしょう。)

2.顧客とコミュニケーションを密にする
最初からブランド化を考えるのではなく、顧客に製品やサービスの魅力を伝えるコミュニケーションを密に取るところから始めると追加のコストがあまりかかりません。

コモディティ化している製品やサービスであっても競合他社と違う何らかの特徴があるはずです。前述の食塩であっても、製法が違うとか、原材料を確保した場所が違うなどがあるはずです。

そして、その特徴を適切に伝える努力を行えば、多少は効果が出てくると考えられます。例えば、福井県出身の人なら、福井の海で作った塩といわれれば愛着がわくはずです。

このような些細なことでも良いのでしっかりと顧客とコミュニケーションを取っていく必要があるのです。


このまんがでは4コマ目で言われている通り同じパン屋さんから仕入れている焼きそばパンを、学食と購買で売っています。このように同じものであったり、品質に大差のないものは価格競争が主なものとなってしまっています。

そのため、 1コマ目で学食のおばさんが値下げを断行した際、3コマ目で購買を運営している販売クラブの面々も焼きそばパンの値下げで対抗しています。

経営どうが「コモディティ化

経営
2019年1月12日

自己成就予言 | 自分でいった事がそのまま実現するという心理的な効果があるのです

自己成就予言_001
自己成就予言とは、予言されたことを実現するような行動を意識してあるいは無意識に取る事によって、予言通りの結果が生じるという現象のことを言います。

予言されていた状況が起こりそうだとみんなが考えることによって、そのような予言がなければ発生しなかったような事が起こるといったイメージです。

例えば、PPMで負け犬という事業部に位置付けられて人々がやる気を失って本当に負け犬になってしまうといった現象が生じると言われています。

または、ある新入社員を「彼は10年に一人の逸材だ」と言い続けることについても同じような効果があるかもしれません。

周囲もそういった目で彼を見るようになり、難易度の高い仕事をどんどん任せるようになるとします。言われている新入社員自身も、やる気を出してその仕事をどんどん成功させていくとします。

その結果、本当に「10年に一人の逸材」になるかもしれません。

人の心理にはこういった傾向があるため、人を評価する言動には気を付けないとならないのですね。
  • 企業を取り巻くマクロ環境に影響します
この自己成就予言ですが、経営には企業を取り巻くマクロ環境を通じて影響します。

例えば、影響力のあるメディア等が不景気だとあおり立てれば、消費者の財布のひもが固くなって本当に不景気になります。

また、安く商品を提供するお店がいいお店だといった空気感をずっと作っていたら、デフレ傾向のままでした。(デフレ脱却のためにリフレ政策をとっていたのですが、世間の空気感の方が強いらしく、いまいち効果を発揮していません。)

公務員がお給料をもらいすぎていてけしからんとみんなが批判したら、民間の給与もつられて下がってしまいました。

国税庁「民間給与実態統計調査」によると、2000年の平均年収が男女平均で461万円、15年後の2015年が420万円です。

このように予言は結構実現されるのです。
  • 個別企業も油断できない
製品ライフサイクル仮説といった、モノやサービス、事業の成長と衰退を生物に例えて説明する理論があります。

直感的に理解しやすいためか結構浸透しているのですが、この理論に基づく自己成就予言には注意が必要です。

例えば、「この事業はもう成熟していているから」といった説明が企業内で共通認識となると

成熟している→大きな成長は見込めない

といった風な予言となってしまいます。そして、実際に事業は大きく成長できないといった事が起こるのです。

しかし、本当に事業が成熟しているかどうかは誰にもわかりません。本当は、自己成就予言が効いて、無意識に営業活動や技術革新などにブレーキをかけていたことから成長が阻害されているのかもしれません。

例えば、経済産業省の「持続的成長への競争力とインセンディブ」という報告書によると我が国と米国・欧州の企業では、以下のように利益率に差がついています。もちろん規模の違いや重視する経営指標の違いもありますが、利益率に差がある事は厳然たる事実です。

カテゴリー ROE
日本・製造業4.6%
日本・非製造業 6.3%
米国・製造業 28.9%
米国・非製造業 17.6%
欧州・製造業 15.2%
欧州・非製造業 14.8%

出所:「持続的成長への競争力とインセンティブ ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクト (伊藤レポート) 平成26年8月 から抜粋

このような大差をつけられる理由の一つに、我が国の利益率はこんなもんだといった自己成就予言の罠があるのかもしれません。

解説で出てきた用語
カラーバス効果
リフレ
ROE

キャンペーン記事:経営マンガマラソン   
経営
2019年1月10日

クロスSWOT | SWOT分析の結果をさらに活用するのです

クロスSWOT
クロスSWOTとは、SWOT分析で抽出した企業内部の強み(S:strong)、弱み(W:weaknesses)、企業外部の機会(O:opportunities)、脅威(T:threats)といった情報を元に、自社の戦略を探っていくという方法の事をいうのです。

簡単に言うと、単なる情報整理であるSWOT分析から戦略策定につなげるための方法論です。

さて、この手のフレームワークは抽象的なことを沢山書いてもわかりにくいので、具体的に例を挙げていきたいと思います。
  • 内部環境と外部環境を掛け合わせます。
さて、クロスというぐらいですから、組み合わせで考えるのですが、どのように組み合わせるのでしょうか?

SWOTというぐらいですので4つの要素から2つの組み合わせを作るのでしょうか?その場合、ダブりを排除して、6通りを考えるのでしょうか?(この場合すべての組み合わせは(SW、SO、ST、WO、WT、OT)となります。)

でも、自社の強みと弱みを組み合わせた戦略、外部環境の機会と脅威を組み合わせた戦略などと言っても意味が分かりませんよね?

その為、組み合わせると言っても、内部環境であるS、Wと外部環境であるO、Tの組み合わせのみを考えるのです。この場合(SO、ST、WO、WT)の組み合わせのみを考えます。
クロスSWOT
  • どのような方向性を取るべきか
さて、上の図表で、各組み合わせの意味を示してみました。

S×O、つまり強みと機会を組み合わせて、自社の強みを活かして機会をとらえる方向性。色を付けて示した通り、重要な考え方です。
 
S×T、つまり強みと脅威を組み合わせて、自社の強みで脅威を克服するという方向性。

W×O、つまり弱みと機会を組み合わせて、自社の弱みではあるが機会があるので弱みを克服して機会をとらえるために何とかするという方向性

W×T、つまり弱みと脅威を組み合わせて、自社の弱みと脅威の組み合わせから発生する問題を克服するという方向性です。

経営資源に強い制約がある組織としてのセオリーとしては、S×Oつまり強みと機会を組み合わせる方向性を目指すという方法です。

弱みを克服するために限りある経営資源を費やすよりも、今持っている強みを活かす。さらに、外部環境の脅威に対応するために経営資源を費やすよりも、機会に対応することに集中するという考え方です。

もちろん、致命的な弱みや、脅威をそのままにしておくわけにはいきませんが、大きな方向性としては、S×Oが良いという事は覚えておくと良いと思います。
  • クロスSWOTは実務的か
このクロスSWOTが実際に機能するためにはいくつか前提条件があります。その前提条件を見ていきます。

1.しっかりとSWOT分析をする事
よく、このSWOT分析にあやふやな意見が混ざっていることがあります。

例えば、「店長の接客力が高い」といった強みを挙げたとして、この強みは本当に強みなのでしょうか?

言い換えれば、何を根拠に接客力が高いと言っているのでしょうか?根拠が示せるのならば、本当に強みだと考えられますが、そうでないなら単なる感想でしかない可能性があります。

そして、単なる感想の羅列を元に経営戦略を立てることは、危険ですので気をつけないといけません。

また、強みと弱みの切り分けもあやふやになりがちです。例えば、上の例で「店長の接客力が高い」といった事が本当だとしても、それが強みであるかどうかは不明です。

例えば、人を極力配置せずに徹底したローコストオペレーションを志向する企業の場合、店長の接客力は特に重要な要素にはなり得ません。

このように、SWOT分析自体がちゃんとやろうと思うと難易度の高い方法ですので、しっかりと取り組む必要があるのです。

2.論理立てて戦略を作ること
強みと機会を掛け合わせて戦略を構築するのがこのクロスSWOTですが、機会にだけ目を奪われて戦略を構築する例があります。

例えば、地域に子育て世代が増えると言った機会を見いだしたとします。

この場合、やりがちなのは、「地域に子育て世代が増えるから、子育て支援のお店をやる」といった戦略構築です。

一見すると、何の問題もないように感じられますが、自社の強みがこの戦略では言及されていません。子育て支援にかかわるような強みがあるならば、妥当な戦略と考えられるのですが、自社の状況が不明なので、この戦略がいいかどうかは判断できないのです。

また逆に、自社の強みだけに目を向けて戦略を考えると行った事もやられがちです。クロスSWOTがクロスしている意味を再度確認して、戦略構築を行う必要があるのです。

3.欲張りすぎ
また、クロスSWOTは戦略を絞り込む方向には向きません。強みと機会を掛け合わせることから、いくらでももっともらしい戦略を構築することができます。

その結果、あれもこれも捨てがたいと、あたかも大企業が市場全体を狙うような戦略を作りがちなのです。

しかし、戦略とは「戦いを略す」と書くように、戦わないことを決める事が肝です。そのため、一番の強みと、一番の機会を掛け合わせるといった気持ちで戦略を考える必要があるのです。

  • どこで戦うかを決めてからが事業計画
さて、このクロスSWOTで戦略の方向を決めてから、マーケティング戦略等に落とし込んでいきます。

ただし、小さな企業の新規事業等の相談では、やりたいことがすでに決まっていてそれを実現するための方策の相談といった切り口が多いのが現実です。

その場合は、クロスSWOTは参考程度になってしまうのですが、この方法だけが正解ではなく、戦略の方向性に示唆を与える方法でしかないため、「クロスSWOTの結果貴社はこうすべきだ」などと言って自分の考えを押しつけないようにしましょう。


こちらもご参考に
経営戦略の実務的な構築方法
アンゾフの成長ベクトル
経営
2019年1月10日

貸しはがし | 融資を引き上げるという禁じ手ですが、景気が悪くなると横行するかもしれません

貸しはがし_001
貸しはがしとは、金融機関が融資を行っている資金を回収にかかる事を言います。

貸し出しを渋る、貸し渋りよりも一歩進んで、貸し出ししているお金を無理に回収するというニュアンスです。

例えば、貸し出しの期限が残っているにもかかわらず、残金を無理やり返済させるといった行為です。

この貸しはがしは、結構ひどい感じがしますよね。というか、このような行為をされた企業にとっては命取りになりかねない、非常に悪質な行為です。
  • 金融機関側の都合
金融機関側も別に慈善事業ではないため、自社を守るためにこのような行為に及ぶことは当然考えられます。

しかし、貸しはがしが致命傷となって企業の倒産を誘発すれば、さらなる景気悪化を招く可能性もありますし、連鎖倒産が発生する可能性もあります。

このように、貸しはがしとは社会全体に大きな悪影響を与える行為です。
  • 期限の利益で借り手は守られる
融資を受けた場合、本来ならば、しっかりと返済をしていれば期限の利益があるため、一括返済を求められることはありません。

ただし、一度でも返済が遅れると期限の利益が喪失するといった契約となっているのが一般的ですので、一括返済を求められても本来は文句を言うことはできません。

まずは、契約書上で期限の利益が喪失する原因を把握しておき、それに抵触しないようにするのが身を守るための一つの方策です。

と、法律で守られてはいるのですが、実際に期限前に一括返済を求められたりすることが横行していました。

とはいえ、法的には応じる義務のない内容なので、銀行が何を言ってきても不当な要求だと突っぱねることはできたのです。

  • 貸し剥がしが横行した時代背景
バブル崩壊後の経済危機の時代、金融機関も追い詰められていました。

金融機関は国際業務を行うために自己資本比率を一定に保つ必要があったのですが、不良債権(要するに返ってこないと見做された債権)がたくさんあって、その部分も考えると自己資本比率が一定部分を割り込んでしまう危険性があったのです。

金融業の健全化を目的として国が金融検査マニュアルを運用していたのですが、取引先の財務状況によっては、貸しているお金を不良債権として損金処理しなければならないと言った規定がありました。

そこで登場したのが、貸し渋りと貸し剥がしです。

例えば、全額を損金としなければならないとされた企業に1億円貸している場合、1億円は貸している限りずっと自己資本から差し引く必要が出てしまいます。

しかし、1千万円でも回収して、後は潰してしまえば少なくとも1千万円は自己資本に算入することができます。

このような事から、貸し剥がしをするインセンティブが金融機関にはあったのです。

・不景気の兆候が見えたら気をつける
といった貸し剥がしですが、今は一応過去の事となっています。しかし、不景気の兆候が見えてきた場合、また貸し剥がしが再燃するかもしれません。

そのときに備え、企業の経営者は

1.適正な利益を確保する事業を経営すること

2.過度に借入金に依存しない事業を構築すること

3.条件が有利なときに借り入れを起こすなどして、現金・預金を手元に持っておくこと

4.資金が必要な局面を理解すること

を心がける必要があります。特に3.の資金が必要な局面ですが、売上増加の局面でも運転資金として資金需要が増えると言った事実を抑えておくだけでも大分立ち回りが変わります。

解説に出てきた用語
期限の利益
運転資金
経営
2019年1月9日

オペレーショナルエクセレンス | 日々のオペレーションを磨き上げることで競争優位にするのです

オペレーショナルエクセレンス
オペレーショナルエクセレンスとは、現場の力つまりオペレーション力が卓越しており、競争優位の源泉になるほどに高められているような状態を示す言葉です。英語ではoperational excellenceと表記されます。

イメージとしては、常により良いオペレーションを追求するような企業文化が定着しており、継続的にオペレーションが改善されていくような企業になります。

例えば、常により良いオペレーションを実施する事を意識しているようなパンを製造し販売しているようなお店があったとします。

このお店は、常にお客様に感動を与えるような接客をする事を目指しており、また、お客様が感動するような品質のパンを提供することも目指しています。

そして、そういった事を実現するため、無駄のない動きによるコスト削減、品切れによる機会ロスや作りすぎによる廃棄ロスを徹底して排除するような経験に裏付けられた需要予測、お客様の過去の要望を全社で共有してより良いサービスの開発などといった活動が行われています。

このお店は、市場を細分化してニッチな客層を狙うとか、規模の拡大を追求し規模の経済ローコストオペレーションを実施するといった事ではなく、日々のオペレーションを洗練させていくという事が強みにつながっています。

そして、このように日々のオペレーションが素晴らしい事が経営資源となっており、コアコンピタンスとなっているような状態をオペレーショナルエクセレンスと呼ぶのです。
  • 中小企業においては
中小企業においては、機械装置の導入による抜本的な生産性改善が難しいこともあるため(お金がかかりますからね)、日々のオペレーションを磨き上げることで競争優位を作り出す方向を志向することとなります。

どのような業務であっても、工夫の余地はあり、5分かかる業務を3分でできればそれは地味ですが、大きな競争優位の源泉となります。

当たり前のことを徹底的にやるといた言葉がありますが、文字通り徹底的にやれば競争優位となり得るのです。
  • とはいえ技術革新も取り入れる
とはいえ、日々の改善に拘泥すると大局として見ることを忘れがちになるので注意が必要です。

例えば、機械を止めずに稼働させ続けて生産性を上げるノウハウを磨き上げている企業があるとします。

定期的に監視をおこない、機械が停止をしていたら素早く復旧させることで製造ライン全体の稼働率を上げると言ったノウハウを持っている企業で、そのことから低コストで競争力を持っているようなイメージです。

しかし、現在の技術を活用すれば一つ30円のセンサーをいくつかつけるだけで同じ事ができるかもしれません。機械が停止した瞬間にセンサーで知らせれば監視する人は不要になります。

この意味で、センサーを一つつければ機械の監視業務が不要になるといった可能性は常に検討する必要があるのです。
  • 技術革新も取り入れたオペレーショナルエクセレンスを追求する
このような、技術革新と通常業務の徹底した改善は相反しません。上記の例でセンサーを取り入れたならば、その前提条件でさらに業務を磨き上げていけばいいのです。

もしかしたら、機械の停止の兆候をセンサーで判断することができるかもしれず、そのような事になればもっと大きな生産性の改善が達成でできるのです。

経営
2019年1月9日

暗黙知 | 言葉にできないノウハウなので共有が難しいのですが、組織全体で活用する必要があります

暗黙知_001
暗黙知とは、人が持っている知識のうちで、言葉で表すことができない知識の事を言います。

文字通り暗黙の知識です。例えば、ベテランの職人さんの持っている非常に高い技術で言葉では表現できないような「技」が暗黙知のイメージです。

言葉で表現することが難しいので、「技術は見て盗め」と言われていたのですね。
  • 暗黙知の具体例
ではどういった知識が暗黙知なのかを一緒に考えてみたいと思います。

突然ですが、あなたは泳げない人に、泳ぎ方を言葉で説明できますか?これは非常に難しいと思います。

このように言葉では伝えられない(伝えにくい)事を暗黙知というのです。
  • 企業の暗黙知
企業では、仕事の進め方などたくさんのノウハウがあると思います。でもそのノウハウをちゃんと新人さんに伝えているでしょうか?

OJTと言って、「見て覚えてね」みたいな研修を行っていませんか?そうではなく、企業が持っている暗黙のノウハウを、マニュアルなどの形式知に落とし込むことが大切だと言われています。
  • 暗黙知の承継は大変です
ノウハウとは、多くの場合暗黙知となっています。特に、職人芸的な長年の経験に裏付けられたノウハウ等は暗黙知となってしまいます。

このことから、中小企業においては、技術の承継が課題となってしまっています。

言葉にできないから伝えられず、伝えられないから、承継できないといった問題です。このことに対処するために、OJTと称して教育訓練を技能を引き継ぎたい人に対して施すのですが、言語化できていないので「技術は見て盗め」的な教育訓練となってしまうのです。

しかし、このような方法では素早く技術を伝えることは難しいため、技能の承継に時間がかかってしまいます。そのため、計画を立てて定期的に若い人を採用し、技能の承継を行っていく必要があるのです。
  • そんな時間がない場合
しかし、そのような計画を立てて定期的に技能の承継を行うといったのは残念ながらすべての企業ができるわけではありません。

場合によっては、企業の強みが。この道50年のベテラン従業員【70歳】しか持っていない技術といった状況になってしまいます。

この場合、そのベテラン従業員が何らかの形で組織を去ってしまった瞬間にその企業の強みが喪失してしまいます。

そうならないように、最低限のマニュアルの整備等で暗黙知を形式知(つまり見えるノウハウ)にする努力をしていく必要があります。

現在では、様々な記録技術が利用可能ですので、不完全ではありますが技術を活用している風景を動画で撮り、様々なセンサーを利用して微妙なノウハウを数値化するといった事をしておけば最低限の情報は残せます。

もちろん、技術を持っている人に手順書やマニュアルといった形で言葉にしてもらう方が微妙なコツも盛り込めるとは考えられますが、取り急ぎ動画を撮っておけば全くマニュアルがないよりも良い状態となります。

その上で、直接OJTで教えてもらうなど工夫をすることで技術が失われることを避けることができます。


関連用語
形式知
OJT
ストーリー
2019年1月9日

カラーバス効果をストーリーで解説。気になったモノは目に入りやすいという効果です

tanuki
新しい朝、新しい街並み

tanuki_2
ココは、町はずれのファンシーショップ。80年代の香りが今なお残るちょっと時代に取り残されたお店です。

tanuki_2
ファンシーショップという業態。結構昔の業態かなぁと思いきや、最近でも割とあるみたいです。

tanuki_2
とはいえ、このお店は、新しい感じではなく、それなりに年季の入ったお店になります。

onnanoko_bustup
やっぱりそうだわ…

onnanoko_bustup
何で気がつかなかったのかしら。

tanuki_2
何やら独り言をつぶやいています

onnanoko_bustup_2
ということは…今年は…

tanuki
次の日

hiyoko
大変よー

hiyoko
大変よー

hiyoko
ひよこよー

kitsune
ああもうどうしたんですか。朝から。

kitsune_odoroki
うわぁ

hiyoko
私が

hiyoko
たくさん

hiyoko
いるのよー

onnanoko_bustup
ふふふのふ。

neko_akire
これはどうしたんですか?

onnanoko_bustup
私は気がついてしまったのよ。この街の真実に。

neko_akire
それと、ひよこ姐さんがたくさんいることと何か関係があるんですか?

onnanoko_bustup
あら、わからない?この町の子達はみんなひよこが好きなのよ。

onnanoko_bustup
証拠に、ひよこのマークがついたワゴン車が走り回っているし。

onnanoko_bustup_2
これはひよこブームが来たと思って、強気の仕入れをしたのよ。

hiyoko
確かに私は人気者だけど、こんなにたくさんはいらないわ。

hiyoko
売れ残ったりしたら、大変なことになっちゃうし。

hiyoko
いやよ、フリーマーケットなんて。

kitsune_odoroki
今、フリーマーケットって聞こえたけど!?

kuma
フリマだけはだめーだよ!?

panda
そうだよ、素人さん通しで、言い値でやりとりするなんて。

neko_akire
やっぱり偏見があるなぁ

onnanoko_bustup_3
大丈夫よ。だって、街を見てご覧なさい。ひよこがあふれているじゃない。

onnanoko_bustup_3
この事実に気がついた私は、ビルを丸の内に建てて、キラキラ光るオフィスビルで

onnanoko_bustup_3
仕事の出来る私は世界的な企業のCEOに。そして、素敵な執事に囲まれて(はぁと)

neko_akire
その丸の内のくだりは毎回やるんですね…

onnanoko_bustup
でも、実際にひよこばっかり目に入るし、ひよこブームが来ているのよ。間違いないわ。

hiyoko
すごく言いにくいんだけど、ひよこブームは来ていないわ!

hiyoko
街を見ると、熊ばっかりだもの。

hiyoko
そう、熊のぬいぐるみに、熊の映画に、熊の木彫り。熊は大人気だわ。残念だけど、人気者はひよこじゃないのだわ。

onnanoko_bustup
あら、そんなことないわ。ひよこが人気よ。この前信号待ちしていたら、ひよこのキーホルダーを持った男の人もいたし、これは、ひよこブームよ。

onnanoko_bustup

hiyoko

neko
なんとなくわかったよ。これはカラーバス効果だね。

hiyoko
カラーバス効果だってーーー!

hiyoko
 カラーバス効果だってーーー!

hiyoko
  カラーバス効果だってーーー!

neko
微妙にずれていたね。

hiyoko
まだチームワークができていないのだわ。

onnanoko_bustup_2
で、カラーバス効果って何かしら?商売と関係ない話しだったらフリーマーケット行きよ?

neko_akire
…何で脅かされるの?

onnanoko_bustup_2
なんか、商品ロスの気配がしているから機嫌が悪くなりかけているのよ。

onnanoko_bustup_2
だ か ら 言葉遣いに気をつけなさい。

neko_akire
うわぁ。じゃあ、説明をするのをやめてまんがで気軽に経営用語を読んでくださいにしようかなぁ。

hiyoko
だめよ

hiyoko
ちゃんと

hiyoko
説明しなきゃ

neko_akire
ひよこ姐さん三人に言われるとつらいなぁ。

hiyoko
あらぁ

hiyoko
三人じゃなくって

hiyoko
三羽よ?

neko_akire
…まあ何でもいいや。で、カラーバス効果っていうのは、意識しているものが目に入る効果だよ。

neko_akire
むかーしローマの偉い将軍だったカエサルが、人は信じたいモノを見てしまうと言ったそうだけど、意識しているモノは目に入るんだよ。

neko
だから、まんがで気軽に経営用語の中の人なんて、自分が書いた記事は必ず見つけてるらしいんだよ。

onnanoko_bustup_2
で、ひょっとして私はひよこが売れるはずって思い込んでいたから、ひよこが売れている光景を見ていたって事?

hiyoko
で、私たちは、熊が売れているって思っていたから

hiyoko
熊が売れている光景を見ていたって事?

hiyoko
それがカラーバス効果なの?

neko_akire
どうやらそんな感じみたいだね。

onnanoko_bustup_3
まあいいわ。ひよこさんがはやっていなくっても多分売れるから。

neko_akire
根拠はわからないけど、オーナーさんがそう言うんだったらそうなんでしょう。

hiyoko
でも変ね、なんでカラーバス効果なのかしら

hiyoko
そうね、バス関係ないわよね。

hiyoko
色つきのバスなんて、面白いわよね。あれかしら。色つきのバスは注目されるからカラーバス効果なのかしら。

neko_negane
それはですね…

neko_negane
カラーバスのバスはbathつまり、浴びるって事らしいんです。

onnanoko_bustup
カラーバスねぇ。じゃあ色を浴びる効果って事なのかしらね。確かに、バナナに注目した時は、バナナばっかり目に入ったし、

onnanoko_bustup
忍者にはまっていたときは、日本中に忍者が隠れているような気がしたわ。

onnanoko_bustup_2
ということは、良いことに注目すれば良いことが来るのかしら?引き寄せの法則なんて言ってたわよね?

neko
営用語集なので、その手のキーワードには深入りしませんが、あるかもしれませんねー。

onnanoko_bustup
まあ、確かに注目しているものは目に入りやすいわよね。私はみんなのいいところを見るようにしているし。

onnanoko_bustup
だから、ストレスが少ないのよね。

tanuki_2
そんなこんなでカラーバス効果についてのお話でした。

記事一覧はこちらです
ストーリーで解説経営用語
マーケティング
2019年1月8日

プライスライン | 設定された価格帯の中で幾つかの価格を決めるのです

プライスライン
プライスラインとは、取り扱っている商品品種ごとの売価の事を言います。英語では

例えば、『お財布』を取り扱っているお店があったとします。このお財布の価格の下限が3,000円で上限が10,000円だったとします。(この場合プライスゾーンは3,000円から10,000円になります。)

さて、このようなお店ではどういった価格で財布を取り扱っていくのが一般的だと思いますか?

例えば、「仕入れ値に一定の利益率を付加した価格にするから、一個一個違うよ。」というお店が考えられますよね?このようなお店では、「あ、その商品は3,200円ね、そっちのは5,400円だよ」といった風に商品ごとにバラバラの価格を付けていきます。

一方、厳密には仕入れ価格は違うけど、3,000円、5,000円、8,000円、10,000円の4種類の価格にするよ」という風に考えるような考え方もあり得ます。

このような考え方を採る場合に、3,000円とか5,000円の価格帯の事をプライスラインというのです。
  • 仕入れ値よりも優先されます
よく、小売業の粗利率は30%ぐらいと言われます。

これは、逆に言うと仕入れ値に30%の利益を乗せて販売する事を意味します。例えば、10,000円で仕入れてきたならば、30%の利益を乗せて13,000円で販売するといった感じです。

しかし、このようにやってしまうと、上で挙げた例のように価格がバラバラになってしまい価格面でわかりやすいお店にはなりません。

このようなことを避けるために、プライスラインの中は粗利率をあまり考えずに、価格設定をしていきます。そのため、プライスラインの中には利益がたくさん取れる商品もあれば、逆に利益がほとんど取れないような商品も存在します。

ただし、でたらめに値段をつけるわけではなく、全体としては適正な利益を確保するような値付けの方法を目指すこととなります。
  • 業務の効率にもつながる
このプライスラインですが、比較的少ない値付けだけとなりますので業務の効率化につながります。

そのため、手間が削減できお店全体の総コストは削減することができます。
  • お客様も選びやすい
また、お客様も選びやすくなると言った利点があります。

どの商品を手に取っても、ある程度価格が決まっているならば選びやすいですよね。例えば、回転寿司のお店などはお皿の色でプライスラインを明示していますので選びやすいのです。

そして、選びやすいことから「もう一品」という行動が誘発でき、最終的な客単価が上がってくるのです。

また、このプライスラインを徹底すれば1980円か2980円で買えるお店といった形で訴求ができますので、プロモーション的にも有利になります。

なお、こういった少し安くするような価格付けを端数価格と言います。


関連用語・説明で出てきた用語
アイテム
SKU
プライスポイント  
端数価格
客単価
マーケティング
2019年1月7日

プッシュ戦略 | プッシュと言っても押し売りではありません

プッシュ戦略_001
プッシュ戦略とは、製造業者側が自社の製品やサービスを取り扱ってくれている卸売業者や小売業者に対して様々な支援を行う、もしくは消費者に直接的に働きかける事によって販売促進を図る戦略です。

言葉は悪いですが、流通の下流へ対して押し込む(プッシュする)というイメージで捉えていただければと思います。(リベートや各種アローワンス(陳列アローワンス広告アローワンスなど)も駆使します)

例えば、卸売業者や小売業者に対しては、人的販売を行う、いろいろなインセンティブを提供する、販売を支援するために販売応援員を派遣するといった方策を駆使して製品やサービスを取り扱ってもらうというイメージですね。

消費者側からの需要で小売業者や卸売業者が取り扱わせてほしいというようなプル戦略とは異なり、何とかして、消費者に対して販売していこうというイメージです。

このようなプッシュ戦略は、製品ライフサイクルの導入期にあたり、消費者に十分に認知されていないような製品や、コモディティ化が進んで差別化が困難な製品を販売する際に有効であると言われています。
  • 最初はなんとしても消費者へ押し込むのです
どんな優れた商品でも最初は知名度がありません。そのため、最初の販売に伯郎するのですが、このような際に積極的に用いられるのがプッシュ戦略です。

とにかく消費者に使ってもらわない事には、フィードバックも得られませんし口コミもあり得ません。

「うちの商品は優れているから、口コミで売っていく」などという人もいますが、すでにお客様がついているならまだしも、これから販売するような商品の場合は、最初はなんとしてでも売上を作る必要があります。

プッシュという語感から、なんとなく押し売りのようなイメージがありますが、決してそんなことはありません。

「むしろ、素晴らしい商品あらばしっかりと売り込んで紹介する事のほうがお客様のためになるのです」ぐらいのガッツを持って売り込みをして行きましょう。
  • プル戦略も併用する事が大切
なお、プッシュ戦略と対比されることが多いプル戦略ですが、プッシュ戦略とプル戦略は相互排他的な関係にはありません。

言い換えると、どっちも同時にやっていいのです。むしろ、プル戦略で顧客候補の興味を広く喚起し、具体的に興味を持った顧客候補にしっかりとプッシュ戦略で売り込んでお客様にしていくと行った事が重要なのです。
  • プッシュ戦略はコストがかかる
さて、このようなプッシュ戦略ですが、売上を上げようとすればするほどコストがかかるといった弱点があります。

そのため、コストを多少かけてでも売上を作っていくのが重要な局面ではプッシュ戦略に軸足を置き、評判が確立できたら、プル戦略に軸足を移すといった考え方でトータルのコスト負担を抑えながら対応することが重要でしょう。

マーケティング
2019年1月7日

ドミナント戦略 | 集中出店をして競争を有利に導く方法です

ドミナント戦略_001
ドミナント戦略とは、一定の限定した地域内に集中的に出店する事を言います。英語ではdominantと表記されます。

このドミナント戦略を一言で説明すると、集中的に出店をするという事です。例えば、「ある駅を降りたら、北口にも南口にも同じお店がある。さらに隣の駅や駅から少し距離のある住宅地の中にもお店がある」といった感じですね。

自分たちのお店で、この地区を埋め尽くすという感じです。
  • そんなに集中したら…
さて、集中的な出店って聞いてどのようなことをイメージするでしょうか?自店が互いに競合してカニバリゼーション(共食い)のような事をおこすかもしれないですよね。

おそらく、自店間で顧客を奪い合うという面はあると思います。

また、集中して出店しているわけですから、その商圏に何か想定外の事が発生すると根こそぎダメージを受けてしまうという事が挙げられます。

例えば、 大きなバイパスができて交通量が一気に減少したような場合、集中出店しているお店すべてがダメージを受けます。また、地域に大きな災害が発生したような場合にも非常に大きなダメージを受けてしまいます。

でも、このドミナント戦略にはこのデメリットを補うような大きなメリットがあるのです。
  • ドミナント戦略のメリットって
集中出店している場所では、どこへ行っても自分たちのお店があるという状況になります。

すると、物流の効率化といった効果が出てきます。これは、一つのエリアに沢山の自分たちのお店があれば、余計な移動を行わずに商品を配送できるといった効果です。

また、地域内での市場シェアが高まります。ポイントカードとかの施策を行っても効率的に行う事が可能となり、顧客を自分たちのお店で囲い込むことも可能となります。

さらに、広告宣伝も非常に効率的に行うことができます。自分たちのお店がある範囲に絞って集中的に広告宣伝を行えばいいわけですから、広い範囲に広告宣伝を行うよりも効率的なのです。

もう一つ指摘できるメリットとして、競合店の出店を未然に防止する事ができるといった面があります。既存の店が集中的に出店している地域には中々出店してシェアを奪うのが難しそうですよね?そのように競合が考えるという事は、心理的な参入障壁が高まるという事です。

このように、集中しているが故のメリットというものも確実のあるのです。 
  • ドミナント戦略に対抗するためには
さて、ドミナント戦略の利点はわかりましたが、中小企業はこれにどのように対抗していけば良いのでしょうか?

こういった集中出店戦略に対して正面から対抗できるだけの経営資源のある企業はそれほど多くないですし、仮に経営資源があったとしても真っ向から迎え撃つ事はおすすめできません。

行き着く先は血で血を洗うレッドオーシャンになってしまいますので。

この場合、中小企業は自分の土俵で勝つことを考えていくことが王道になります。
  • 具体的には
例えば、地元で長く酒屋さんを営んでいる中小企業があったとします。あるとき、大手コンビニチェーンが自店の周りに数店舗出店してきたとします。

このときにどのように対抗すべきでしょうか。相手より安くするとか相手よりも利便性を高くするべきでしょうか?

おそらく、相手の仕入れ値は自社の仕入れ値よりもずっと安いはずですし、利便性も24時間開店し続ける相手にかなうはずもありません。

そのため、自社の顧客層にとっての利便性を高める方向に進む必要があるのです。

例えば、居酒屋などに酒屋さんならではのお酒を卸す、珍しいワインを取り扱う、特別な日用の特別なお酒を接客販売して売るなどいくつかの手が考えられます。

客層で、販売方法で、商品で大手コンビニよりも勝っている点はないでしょうか?こういったことを考えて、棲み分けをしていくのです。

関連用語、説明で出てきた言葉
レッドオーシャンランチェスター戦略


似た言葉
ドミナントデザイン 

ストーリーで解説経営用語
第2話 集中出店は効果的?効果が大きくなればリスクも大きくなります
 
マーケティング
2019年1月7日

ティザー広告 | じらして興味を引くという広告の手法です!

ティザー広告
ティザー広告とは、あえて断片的かつ重要な要素の公開を伏せることによって広告を見る人の注意を引こうとする広告手法の一つです。

このティザーとはじらすといった意味の言葉で、広告を見る人をじらすといったイメージの言葉だという事を押さえていただければ、なんとなくこのティザー広告の意味するところが理解できると思います。

まあ、簡単に言うと「エッ、どういう事?よく分からないなぁ…(ちょっと知りたいなぁ)」という心理を利用するような広告手法なのですね。

  • 具体的には
さて、ティザー広告の具体例をちょっとやってみたいと思います。

「突然ですが、『まんがで気軽に経営用語』ゲーム化か!?」
ティザー
大容量256KB、手に汗握るサスペンス。お見逃しなく!(ゲーム業界震撼!)

なんて情報を小出しにして出して期待感をあおるという手法です。

あ、念のため書いておきますが、『まんがで気軽に経営用語』は別にゲーム化される予定はありませんのでよろしくお願いしますね。
  • 中小企業の実務に応用するためには
さて、このティザー広告ですがどのように実務に応用したら良いでしょうか?「単にじらせばいいのなら、必要事項を書かない広告を作ればいいのでは?」と思われた方はちょっと待ってください。

日常のチラシなどで単純にこのティザー広告をやってしまうと、情報量が足りていない書き漏らしをした広告になってしまうのでせっかくの広告宣伝が無駄になってしまいます。

そのため、しっかりと狙いを持って実施する必要があります。

・少しずつ盛り上げていく
このティザー広告は情報をすべて出さないといった事ができるので、公表する順番をコントロールすることで期待値を盛り上げていくことができます。

一度興味をつかんでしまえば、定期的に情報を更新して、興味を維持ししっかりと記憶させることができます。

話題になれば、広告が通常届く以上の範囲まで届く可能性もあり、上手くはまれば非常に効果の高い手法です。

・とはいえ難しい手法です
と、なんだか良さそうな事を書きました、○月○日解禁なんて手法の広告は、よっぽど期待している映画やアーティストの作品ならまだしも、一般の商品でやられたらうっとうしいと感じませんか。

必要なので情報を探しに行ったら、特に興味もない商品の情報が見つかったが、○月○日解禁と書いてあって詳細がわからなかったら、なんかモヤモヤしますよね?

代わりが効く商品でそれをやっても微妙なところがあるのです。

また、この広告手法は事前に期待値を上げてしまうので、消費者に提供する商品やサービスはかなりクオリティーが高くないと不満を招く危険性があります。

そのため、利用する際には難しい手法である事を理解して対応する必要があります。

マーケティング
2019年1月6日

先発優位 | 先行者利益ともいい、先んずれば人を制するという格言は正しいのです

先発優位_001
先発優位とは、新市場に先に参入する事や新製品を世に出す事によって、後追い的に参入してくる競合に対して発生する優位性の事を言います。先行者利益とも言います。

新市場への参入や新製品の投入を行う場合、どこかの企業が上手くいくのかを見た後に参入した方が安心ですよね。それに、前例があれば稟議書などを用いての社内調整(稟議制度などを利用)もやりやすいと思います。

このように、後発だとリスクを抑えることが可能となります。しかし、リスクを取って新しい市場や新製品を果敢にチャレンジすると以下のようなメリットがあるのです。
  • 価格の選択が可能
最初に利幅を大きくとるのか(スキミングプライス)、市場シェアを確保するために低価格で販売する(ペネトレイティングプライス)のいずれかを選択することができます。
  • 製造数量を積み上げることができる
一般的に、累積生産量が多いほど(たくさん作った実績があるほど)製造コストが下がると言われています。(経験曲線効果)
  • 業界標準を狙える
新市場や新製品の標準(事実上の標準であるデファクトスタンダードもしくは公的な標準であるデジュールスタンダード)を狙う事ができます。
  • 先発優位の具体例
先発優位(先行者利益)がどうして狙えるかというと、一般的には経験曲線効果で説明されます。

単純に言うと、累計生産数が増えれば増えるほど(企業内の様々なプロセスが効率化して)総コストが下がる。

つまり、低コストで提供することができるというわけです。

このことから、先んじて取り組めば累積生産量は素早く増えるため、先行者利益が狙えるという理屈になります。

例えば、イチゴ大福がまだ一般的に売られていない地域でイチゴ大福を製造販売する場合を考えます。この場合、売れ行きが良ければ競合他社が模倣してきますが、模倣して販売されるまで1年かかったとします。

この1年の間に、製造方法のノウハウの確立や仕入れ先との関係性の確立、廃棄ロスが出ない原材料仕入れノウハウの確立など、実際に生産することによってコスト低減のノウハウがたまってきます。

そして、このコスト削減のノウハウを活用して1年後に競合他社を迎え撃つ事ができるというわけです。

また、消費者の心理に参入障壁を築けるといった点も見逃せません。人は慣れ親しんだ行動を変えるのを嫌がります。

このことは別に不合理ではなく、切り替えをするためには新しいやり方を覚えたりするためのコストがかかるのです。

そのため、一度先行して商品やサービスを市場に投入してしまえば、利用者にとっては切り替えコストが発生するため、

特に生産財の場合はこの傾向が強く、特別な理由がなければ同等品であっても別のモノを使いたくないといった気持ちは理解いただけると思います。


関連用語・この説明で出てきた他の用語
後発優位
ファーストムーバーズアドバンテージ
セカンドムーバーズアドバンテージ 
廃棄ロス


マーケティング
2019年1月6日

クリティカルマス | ある点を超えると一気に普及が加速するポイントがあります

クリティカルマス_001
クリティカルマスとは、ある製品やサービスの普及が加速するポイントの普及率の事を言います。普及の弾みがつくポイントであるという事もできます。

通常、新しい商品やサービスは、最も革新的な価値観を持っている層に受け入れられます。(イノベーター)。その後、新し物好きな人々が利用していきます。(アーリーアダプター)この人々は所属しているコミュニティー内でオピニオンリーダー的な存在であることが多く、この人々の採用をきっかけに、普及に弾みがつくケースが多いのです。

通常、イノベーターとアーリーアダプターが採用した段階で普及率16%となり、大体この水準がクリティカルマスであるとされています。

この普及率を超えたとき、市場内での認知度が高まるであったり、ネットワーク外部性が効いてきて、その製品やサービスの価値が高まるといった事が起こるのでしょう。そして、そのようなことから普及に弾みがつくと考えられます。

このまんがではコンサルの先生がクリティカルマスについて説明をしています。それを受けて、「あんみつご飯定食」もある程度以上普及したら、爆発的に流行るはずと元気づけられたようです。客観的には難しいと思いますが、流行るといいですね。 
  • 実務的には
さてこのクリティカルマスの考え方ですが、実務的にはどのように使っていけば良いのでしょうか。

・市場の分析のために使う
まず考えられるのは、そのまま素直に市場についての分析をする際に使えます。

例えば、ある商品が開発されて、大体16%近い普及率まで来れば一気に市場が拡大すると言うことができます。

もし、先行者利益を狙いに行く戦略を考えているのならば、普及率16%以上の商品はもはや先行者利益を狙える対象とはならないと判断できますので(爆発的な普及期に入ると、市場占有率の維持のために規模の拡大、つまり投資を求められます。)その分野に参入しないといった意思決定が可能です。

逆に、市場の拡大に合わせて関連商品を販売する(例えば、スマートフォンのケースを販売するなどの商売)ならば大いに算入する価値が出てきます。

・目標の設定のために使う
または、16%というのは経験則ですが概ね普及率が16%まで来れば導入が加速するということがわかっています。

これを利用して16%を当面の目標として掲げるという事が考えられます。

例えば、自社内の企業文化の変革を狙う際に闇雲に全員に新しい企業文化の変革を働きかけるのではなく、コアとなる16%程度の人に集中的に働きかけていくといった事が考えられます。

このクリティカルマスの理論が正しければ、その後は一気に企業文化の変革が進みますので全員に向けた漠然としたメッセージではなく、少数の人に向けた強いメッセージを送ると行った事が考えられるのです。

関連用語
イノベーター
アーリーアダプター
アーリーマジョリティ
レイトマジョリティ
ラガード
先発優位(先行者利益)
マーケティング
2019年1月6日

カラーバス効果 | 気にしている物事は、実際よりも目に入りやすくなる傾向です

カラーバス効果
カラーバス効果とは、気にしている事柄が目に入りやすくなる心理的な効果の事を言います。

例えば「経営マンガ」といったキーワードなどは読者の皆様にとってはあまり反応しないと思いますが、経営マンガの中の人にとっては最重要キーワードなので、仮に電車の中刷り広告などにそのような言葉が入っていたら必ずと言っていいほど目に入ると思います。
 
そして、2か月ほどの間に2誌ほどの雑誌が経営マンガというキーワードを使って中刷り広告を出していれば、「むむ、経営マンガが最近は流行っているのかな。」などといった風に判断しかねません。

また、自転車が趣味の人がいるとします。特にそのような趣味のない人にとっては、それほど自転車は目に入りませんが(今日、どんな自転車を見ましたか?)、自転車が趣味の人にとっては多種多様な自転車が世の中にあふれているように感じるはずです。

このように、自分の意識を向けている事柄のj兵法は無意識に集めやすくなるといった心理的な効果がカラーバス効果なのです。

やや、経営用語からは外れて、自己啓発用語的になりますが、そのような心理的な効果が人には備わっているので、意識を向ける対象には注意をする必要があるのです。

もし、ストレスにあふれた状況に置かれているのなら、リラックスできるような物事へ意識を向けると、ストレスが緩和されるかもしれませんよ。

■経営用語的には

例えば、消費者がせっかく購入した商品に不満足を覚えていたとします。このような場合、実際に購入したという行為と、不満足を覚えているといった自分の中で矛盾する心理状態となります。(このような状態を認知不協和と言います。)

このような時に、人は自分の行為を正当化するために、購入した商品について、購入すべきだった理由を探し始めます。(残念な意思決定だったことを認めても、認知不協和は解消できますが、多くの人は、自己の意見を正当化するための材料を探します。)

そして、探し出すとすぐに色々な評判が見つかるはずです。そして、探し出して色々な評判が目に入るような心理効果をカラーバス効果で説明できるのです。
 
  • 中小企業の経営に役立てるためには
では、このカラーバス効果を中小企業の経営に役立てるためにはどのように活用したら良いでしょうか。

・経営に関する情報収集のために
例えば、社長や上級管理職が経営のことを意識するといった方法が考えられます。

カラーバス効果は、気にしている物事が目に入りやすくなるという心理効果ですので、経営についてなんとなくでも気にしていれば「アンテナを張っている状態」になるわけです。

そうなれば経営に関する情報は、日常生活の中でも入手することが可能となります。

・従業員の心構えとして
また、組織として従業員に相手の良い面に目を向けるようにと教える事も考えられます。

相手の良い面について目を向けるようにしていれば、自然と相手の良い面が目に飛び込んできます。

(良いか悪いかは物事の裏表です。のんびりと書類をチェックする人がいても、良いと思えばミスの内容に心がけていると捉えることができます。)

このように従業員の心構えとしてカラーバス効果を応用すれば、安価に従業員の満足度を高めることが可能となります。

なんと言っても仕事での不満のうち人間関係の不満はとても大きな部分を占める訳ですから。


マーケティング
2019年1月5日

アドホック調査 | 一度限りの調査でもわかることは非常に多いのです

アドホック調査_001
アドホック調査とは、調査の企画・実施・集計・報告といった調査活動を一回限りで行う事を言います。英語ではad-hoc researchと表記されます。

調査を実施する時に「調査したい内容を特定し(仮説を立てて)、どのような項目を調査すればいいのか(仮説を検証するための情報の収集)」を、企画していくといった感じですね。

イメージとしては特定の問題への対処を行おうと考えたときに、どのような対処方法を採るかの意思決定を支援するような個別の調査といった感じです。

例えば、商店街(近隣型商店街とかですね)にある店舗が新商品を開発するために「消費者の嗜好を調査して、この街を訪れる人たちに好まれる商品を作りたいな。」と考えて一回限りで実施する調査がアドホック調査となります。

「商店街に来る人は比較的若い子育て世代が多いから、食品に求めるのは、安心できて量が…」みたいなことを考え、それを検証するための質問を考えていくといった感じですね。

このような調査を実施すると、貴重な一次データを入手することができるので非常に価値のある調査となります。

・仮説が重要
このアドホック調査は、事前に仮説を立てておくことが重要です。例えば、この地域の顧客層は価格で訴求するよりも、特典を付けた方が喜ばれるといった仮説を立てたとします。

その仮説を検証するためにどのような方法がとれるでしょうか。

一つは、実際にやってみるという事です。ただ、実際にやるためにはコストもかかりますし場合によっては大きな経営戦略の変更を伴うため、既存の得意先の離反を招いてしまう危険性があります。

そのため、実際にやるのではなくアドホック調査で仮説検証をするといった事が考えられるのです。

このアドホック調査は調査の方法ではありませんので実際の調査自体は、電話インタビューを行う、グループインタビューを行う、郵送で調査をするなど様々な方法が考えられます。

同一の母集団に対して継続的に調査を行うパネル調査と違い、仮説の検証を行うための調査ですので、立てた仮説を最もよく検証できる方法をゼロベースで考えて対応することができるのです。

関連用語
経営
2018年12月25日

タイムマシン経営 | 時間をさかのぼるというビジネスの必勝法があります

タイムマシン経営
タイムマシン経営とは、遠隔地で成功したビジネスモデルを地元に持ち込んでくるといった経営手法のことを言います。

既に成功している先進的な事例を持ち込むわけですから、圧倒的に有利な状況を構築できるというわけです。

一昔前では地方都市に東京で流行っているビジネスモデルを持ち込んで設けたといった話を聴くケースも多かったですし、ちょっと前にはアメリカで流行っている先進的なWebサービスを日本国内にローカライズして持ち込むといった事が盛んにおこなわれていました。

このことを指してソフトバンクの孫正義社長はタイムマシンで未来からやってきて商売をするようなモノだとして、タイムマシン経営と読んでいるのです。

■時差はまだ存在している

近年ではWebサービスの分野で『時差』は縮小していると言われています。

アメリカで流行っているサービスを国内に持ち込むといったビジネスモデルは言葉の壁という参入障壁があったため強力に機能していた時代がありました。

しかし、クラウドソーシングでの翻訳サービスや技術革新による機械翻訳精度の向上などで言葉の壁がだんだん取り払われてきている今日においては、「そんなに日本で流行るなら、自分たちも日本に進出してみるか」といった意思決定が比較的簡単にできるようになったため、この種の分野でのタイムマシン経営は成り立ちにくくなってきていると言われています。

しかし、この種のビジネスの必勝法は未だ輝きを失っていません。

日本のビジネスモデルを新興国に持ち込むとか、都会のビジネスモデルを地方に持ち込むといった手段はいまだに健在です。また、人口減に直面した地方でうまく行くビジネスモデルがあればそれは都市部における未来の姿なので、地方のビジネスモデルを都市部に導入するといったタイムマシン経営も成り立つはずです。
  • どんなタイムマシンがあるの
さて、通常考えつくタイムマシンはアメリカなどや都会で上手くいったことを日本や地方にもちこむといった方法でしょう。

しかし、逆もあり得ます。よく課題先進国などと言いますが、あれは別に強がって言っている訳ではありません。課題が先んじて明確となっており、その解決策を試したことがあればそれもタイムマシンとなります。

例えば、高齢化がとても進んだ地域の対応策は、都会にとってはタイムマシンとなり得ます。

また、外国人労働者の受け入れを拡大すると政府の方針が示されていますので、すでに外国人の方がたくさん住んでいる地域は課題の先進地域です。

その地域で、外国人の方が日本に住むにあたって困ることを解決できているのならば、そのノウハウは極めて有益なビジネスチャンスを生み出すと考えることができます。これもタイムマシンとなり得ます。

このほかにも、あなたの生まれ育った街では当たり前だったことが、都会や地方としてこれから発生するようであれば、そのビジネスモデルはタイムマシンとなります。

あなたならではのタイムマシンをぜひ見つけてみてください。
 
経営
2018年12月25日

カーブアウト

カーブアウト_001
カーブアウトとは、自社の事業やコアとなる技術を切り出して、外部からの経営資源の提供を受けたうえで、ベンチャー企業を立ち上げる戦略の事です。英語ではcarveoutと表記します。

このカーブアウトとよく似た言葉にスピンオフという言葉がありますが、スピンオフは外部の経営資源を利用しない、カーブアウトの場合は外部の経営資源を利用するといった違いがあります。

単純にスピンオフする場合と比較して、外部の経営資源を利用するため成長が加速される(事を目指す)といった狙いがあるのですね。
  • スピンオフと同じメリット
さて、ではなぜワザワザ分社化する必要があるのでしょうか?「どうせ出資するなら、最初から自社の内部で事業を行えば、規模の経済範囲の経済が働くからもっと効率がよいのでは?」といった考え方もありうると思います。

でも、大きな企業ではなかなか迅速な意思決定ができないという欠点があります。大きな船は、なかなか方向転換が難しいのです。(参照:規模の不経済

この点、小さな企業は、意思決定を素早く行えることができるため、効率的に新事業を行っていくことができるのです。
  • スピンオフにはないメリット
カーブアウトは、親会社以外から経営資源を提供してもらえるため、親会社の影響力を抑えることができます。その為、スピンオフよりも機動的に経営を行う事ができるのです。(会社を立ち上げた人にとってもうれしい事ですよね。)

また、親会社側も自社だけで支援するよりも、素早く、低コストでベンチャー企業を育成することができるといったメリットがあります。

関連用語
スピンアウト  

  • 非主流の技術や組織が活きる
選択と集中という言葉があるとおり、企業は自らの強みに着目して経営を行った方が企業価値を高めることができる傾向があります。


しかし、そうなってくるとせっかく培ってきた本流の強み以外の強みをどうするかといった問題が生じます。

そのような際に、カーブアウトという手法を用い自社から出資を行い別会社として企業を立ち上げるといった方策を取ることができます。

非主流の技術・組織に所属している人たちにとっても、無理に自社にとどまり続けるよりも、思い切った投資などを行って機動的に経営を行う方が企業価値が高まる可能性が出てきます。

さらに、企業外部からも投資や人材の受け入れを行うことで成長が加速することが見込めるのです。
  • 元の企業にとっても良いことがある
このようなカーブアウトで切り離した企業が大きくなれば元の企業にとっても大きな収益を得る可能性が出てきます。

そのまま企業を保有してその果実を得続けてもいいですし、株式を売却するといった方法も考えることができます。

また、事業ポートフォリオの最適化にもつながりますので長期的に見て企業価値を高めることにもつながります。
この背景には、製品ライフサイクル(プロダクトライフサイクル)の短縮化などが上げられます。

せっかく開発した製品であっても、従来よりも安定して稼ぐことができる期間が短くなっているため、有望な新技術は非主流であるといっても素早く製品化して投資を回収していく必要があります。

そのためには、比較的身軽な組織にして、大胆な投資の意思決定などが求められるのですが、親会社にとどまったままではなかなか大胆な方策をとることが難しくなります。

その点、別会社としてしまえば、自らの裁量で大胆に投資の意思決定を行うこともできるためスピード感のある経営をすることが可能です。また、企業外部から経営資源を調達することにもつながりますので、単に自社から切り離したというよりも素早い成長が見込めるのです。
  • とはいえ
と、とても良い方策のように思えますが、当然デメリットがあります。

このマンガのように、働いている人にとっては強制的に親会社から切り離されてしまうように感じる場合があります。出向ならまだしも、転籍となるとその企業で働く魅力を感じなくなってしまい、離職につながる危険性もあります。

誰もが挑戦と成長を望んでいるわけではなく、仕事の安定は職業選択にあたってとても大きな要素ですので、しっかりと対象となる従業員の意見を聞く必要があります。

また、外部から経営資源を調達するということは、外部へ自社のノウハウが流出すること表裏一体です。そのあたりにも注意して運用する必要があるでしょう。
経営
2018年12月25日

金融持株会社 | 金融関係の持株会社には特別な名前がついています

金融持株会社
金融持株会社とは純粋持株会社の中で、子会社が金融事業を行っている企業のことを指す言葉です。この種の持株会社は純粋持株会社が我が国で解禁された後もしばらくは禁止されていました。

このような持株会社の形態は現在は解禁されていますが、2015年現在、金融持株会社は一定の業種しか企業を支配することは認められていません。

そのため、金融持株会社である○○銀行ホールディングスといった企業が、一般の○△製麺や○×自動車を傘下に置くことは認められていないのです。

■証券会社や保険会社等を傘下に収める金融グループ

そのため、現在の金融持株会社は、証券会社や保険会社(損害保険会社や生命保険会社)等を傘下に収めている金融グループの親会社となっています。

このように色々な制度の中運用されている会社形態なのですね。

なお、持株会社についてはマンガに埋め込んだ通り、下図のように整理することができます。

 持株会社体系図

持株会社は、事業持株会社と純粋持株会社に分類され(持株会社自体が事業を営んでいるか否かの分類なので必ず二分されます、純粋持株会社の中で特に子会社が金融事業を営んでいる場合、金融持株会社となります。)
  • 目的は
持ち株会社が設立される目的は、グループ内の他社を支配することを目的としています。そして、子会社が金融事業を行っている企業を金融持ち株会社といい、銀行業と証券業の相互参入を目的として考えられていました。

銀行業等の金融業は、ほかの業態への進出が禁じられており、例えば銀行が証券業を営むなどはできません。

とはいえ、銀行と証券、保険業などはとても親和性が高く国際的な競争を考えた際には金融グループを構築するほうが効率が良く経営を行うことができます。そのため、金融持ち株会社の設立が認められるまでは、特定の企業(例えば銀行など)が母体となって、子会社として証券会社や保険会社を設立していました。

しかし、親子会社の関係があると、利益相反の恐れもありますし、効率的な経営が難しくなると言った問題も生じていました。親子会社の関係というのは働く人にとってはやはり難しく、例えば子会社の方が業績が良くとも、子会社の待遇の方を良くするなどを行うのは難しかったりします。

それだけでなく、親子会社形式の場合は、親会社の経営悪化が子会社側に波及するなどの問題や、親子会社が上場すると少数株主の利益が侵害される恐れや、親子会社間での利益相反の恐れも生じます。

このような難しい問題を避けるため、金融持ち株会社を便宜的に親会社として、そこに銀行業や証券業、保険業をぶら下げるといった方法をとって効率的な経営をすることを狙いとしています。
 
財務・会計
2018年12月24日

ゼロベース予算 | 去年の事は関係ないのです。忘れてください

ゼロベース予算
ゼロベース予算とは、予算を立てる際に、過去がどうであったかを考慮せず、文字通りゼロから予算を策定していくことを言います。

長く続いている組織では予算であっても事業であっても「前年がこうだったから…」とか「前例を踏襲して…」といった事が行われることが多くなります。

もちろん、「前人の知恵」と言う言葉もありますし、そもそもどんな事業であれ始めたときは一定の効果を生んでいたはずですから、それを踏襲することは一概に悪いという事はできません。

むしろ、安定的な事業運営を実施していくといった観点に立つならば、褒められるべき行為かもしれません。

しかしながら、時代は変化します。その結果、始めた当初は有効だった事業であっても、形骸化してしまい、全くの無駄になっている可能性もあります。

ただし、そうであっても「前年比で…」といった発想で考えた場合、無駄とわかっていても完全に断ち切るのが難しいのです。

そこで、ゼロベースで考える。サンクコストを無視し、もし今この事業を新しく始めるならどれだけの予算を確保するか、またそもそもやるべきか否かを検討して予算を作るといった知恵が生まれたのです。

その結果、予算が自然に膨れ上がる事を防ぎ、必要な投資を行う事ができるとされています。

但し、ゼロベース予算を組もうと考えると、前年踏襲型の予算と比較してコストが余計にかかるといったデメリットもあります。
  • 前年踏襲型予算のメリットとデメリット
このゼロベース予算について考えるために、従来型の前年踏襲が他予算について考えてみます。

まず、前年踏襲型の予算は、策定に余計なコストがかかりません。いちいちすべてのことを精査していたら、非常に時間がかかってしまいます。そしてビジネスにおいて時間がかかると言うことはコストがかかると言うことです。

その意味で、最小限の時間で策定することができる前年踏襲型予算の場合は、コストを抑えることが可能となります。

また、昨年の予算にプラスマイナスして作成するだけなので、以前検討したリソースを活用することができます。

このことから、ある程度合理的な予算編成をすることができると言ったメリットもあります。

とはいえ、予算規模は膨張し続けます。たいていの場合前年比プラス○%とされるため(外部環境が変化していてもお構いなしです)そのうち現実から乖離して不合理な予算となってしまいます。

そして、売上予算は達成できない可能性がありますが、費用の予算は必ずといっていいほど使い切られてしまいます。

そのため、どんどん従来型の前年踏襲型予算は現実と乖離した精神論予算になりがちです。そしてその結果、組織の採算は悪くなっていきます。
  • ゼロベース予算のメリットとデメリット
一方、ゼロベース予算の場合はゼロから積算しますので、積算した際の外部環境に合わせた予算編成が可能となります。

この結果、無駄な費用の削減につながることも多くあります。

しかし、予算編成自体にコストがかかるといった弱点もありますので、あまり重要でない部分を毎年ゼロベース予算で策定するなどとやってしまうと、せっかくの費用削減効果が無駄となってしまいます。

このように、万能な方策はあり得ませんので、どのような方策であっても使うところを選んで行くことが重要なのです。
経営
2018年12月24日

規模の経済

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規模の経済とは同じ製品や事業では、生産量や営業量の大きい方が、単位当たりのコストが低くなる事を言います。但し、一概に規模が大きければよいという物ではなく、規模が大きくなりすぎると規模の不経済が生じるとされています。

これに似た概念としてこちらの経験曲線という考え方があります。こちらは累積生産量と単位当たりのコストに着目しているのに対し、規模の経済は一定時点での生産規模と単位当たりのコストに着目しています。また、規模の不経済は経験曲線の考え方では生じないとされています。

さて、なぜ規模の経済という現象が生じるかといいますと、

1.製品単位当たりの固定費が薄まるため。
 機械等の減価償却は一つ作ってもたくさん作っても同じであるため、たくさん作った方が製品単位当たりで負担すべき固定費が少なくなります。

2.効率的な生産規模が存在するため。
 鉄鋼業の高炉など、ある設備を導入すれば単位当たりのコストを下げられるような設備が存在しますが、小さな規模の企業では導入が難しい設備があるケースがあります。
 身近な所では学校などに置いてある輪転機でプリントを印刷するととても効率的に印刷できるのですが、コピー機だと同じプリントでも時間がかかる(人件費というコストの発生)ようなケースです。

3.労働力の専門化
 規模拡大によって、投入される労働が専門化され能率が向上する。専門的な仕事をする方が効率は上がるというケースです。

というような要因が考えられます。

さて、まんがでも指摘しているように、カスタネットのように小学校に入学する新一年生がみんな買うような楽器と、クラベス(拍子木みたいな楽器です)では一般的にはカスタネットの方が安い(もちろん高級品も存在ますが)というような現象が生じます。 

関連用語
範囲の経済

経営どうが「規模の経済
  • 中小企業においての規模の経済とは
さて、中小企業において規模の経済をガンガン活かした戦略の策定は基本的には難しいとされています。

これは、経営資源が相対的に乏しい中小企業が大企業を相手にして規模の経済性を発揮できるかといったことを考えて見れば納得できると思います。

しかし、規模の経済とは、たくさん作ればその分固定費が薄まって効率が良くなるといったのが基本的なコンセプトですので中小企業でも、小規模事業者でもその考え方を活用することができます。

例えば、工場の稼働に余裕があるならば、多少安くとも受注してしまうという意思決定の背景にも規模の経済の考え方があります。

具体的には、貢献利益がマイナスにならない限り安くしても受注すべきと言うのが規模の経済を活用した考え方となります。そして、工場長や、会計担当者は数字としては多少安屈してでも受注した方がいいといった考えを述べることとなります。

一方、経営全体を見た際には、価格を引き下げてでも受注すべきかどうかは既存の顧客とからの値引き要請の危険性、工場の稼働率向上による将来のよりよい条件での取引受注可能性の放棄(100個しか作れない工場で90個作ってしまっている場合、追加の受注をすることができません)など、決断が必要な問題でもあります。
組織論
2018年12月24日

ステアリングコミッティ | プロジェクトを利害関係者が集まって運営していきます

ステアリングコミッティ
ステアリングコミッティとは、組織やプロジェクトを運営する運営委員会の事を指す言葉です。英語ではsteering committeeと表記されます。ステコミなどとも略されることがあります。

ちなみにsteerは舵取りとかそんなイメージの言葉です。車を運転する人は『ステアリング』という言葉を聞いたことがあると思います。

大きなプロジェクトを実施する際には、通常、関係する部署も多くなりますし、関係する人員も非常に大きくなります。

このような時にどこかの部署が主導権をとって勝手に「経理から会計に強い人材を5人こっちに出して!」なんてことを言い出したら、調整が大変なことになってしまいますよね。

そこで、プロジェクトの目的を達成するための関係者や、企業全体の立場を代表する人を集め、「プロジェクトの運営委員会を構築してそこで意思決定や関係各所の利害調整を行いましょう」というのがこのステアリングコミッティを設置する目的となります。

このようなステアリングコミッティを設置することによって、プロジェクト内での利害調整を行う事ができたり、全社的な利害の調整が可能となったりと言った利点があります。
  • 調整にコストがかかる
どのようなプロジェクトでもそうなのですが、関係者が多くなるとコミュニケーションにコストがかかるようになります。

言った言わないのもめ事になるのは最悪ですが、そこまで行かなくても、情報共有がうまくいかなくなるとプロジェクトがうまく回らなくなります。

そのため、定期的に情報共有する場を設けて行く必要があります。

また、どれだけ事前に綿密な計画を立てたとしても想定していなかった問題は生じるモノです。

そのため、関係者の中でもある程度の決裁権を持つ人間を集めて重要事項を調整するといった場が必要になるのです。

例えば、急に問題が生じ、当初の仕様を実現しつつ納期に間に合わせるためにはコストをかけて開発部隊を増員する必要が出たとします。

この際に、現場レベルではせいぜい今以上に努力すると言った精神論的な解決策しか採ることができません。

しかし、あらかじめ設定されていたステアリングコミッティであれば、コスト増を容認して人員を増強するといった意思決定や、場合によっては当初の仕様を簡略化し、実装しない機能を明確にして現状の人員体制のまま納期を守るといった決定を行うことができます。

このように、プロジェクト自体の舵取りをできるだけの権限を持った人をステコミに集めるのです。
経営
2018年12月24日

経験曲線

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経験曲線とは、累計生産量の増加とともに製品一単位当たりのコストが逓減(ていげん:次第に減る)するという経験則です。

BCGは、製造コストばかりでなく、管理、販売、マーケティングなども含んだ総コストにもこの現象が当てはまり、1つの製品の累積生産量が2倍になるにつれ、総コストが一定のしかも予測可能な率で低減する事を実証研究によって発見している。それによると、累積生産量が倍増するごとに、総コストは20%から30%ぐらいずつ下がっていくという事が明らかにされている。
(注)

これは、まんがにあるように、

1.習熟効果
 習熟によって労働者の能率が向上します。

2.職務の専門化
 職務が専門化され、作業方法が改善される事によって能率が向上します。

3.生産設備の能率向上
 当初の生産設備から改善が行われ能率が向上します。

4.標準化
 製品が標準化されていく事によって能率が向上します。

などの要因が複合しこのような経験曲線効果が得られるのです。

そして、この経験曲線効果からから導かれるシナリオは、

低価格で需要を喚起

競争相手に対して相対的シェアを高める

累積生産量の差を拡大

費用面での優位性拡大

高い利益の獲得

という事になります。

もうひとつ製品ライフ・サイクル理論と合わせてPPMという理論が導かれるのですが、こちらは後日解説いたします。また、このような効果があるため、先発優位という考え方が存在するのです。

(注)大月博司・高橋正泰・山口善昭(2001).経営学―理論と体系― 同文館

  • 経験曲線効果の活用

さて、この経験曲線ですが中小企業の経営に具体的にどのように役立つのでしょうか?経験曲線効果を享受するために、低価格にして素早く累積生産量を増やすと行った戦略を実行すれば良いのでしょうか?


ここでYesと考えた方は少し立ち止まって考えてみてください。一般的に経営資源が相対的に乏しい中小企業は安売りをすることはセオリー違反であるとされています。


それがなぜかというと、一度下げた価格を上げることは実務上とても難しく、安易な値下げは文字通り命取りになりかねないからです。


また、仮に先行して生産を行い、経験曲線効果で優位性を確立していても、大企業が規模の経済を活用して一気に製造をするとコスト優位性が消失してしまいます。


そのため、経験曲線効果だけを見越して新製品を安く販売するといった行動はあまりおすすめできないのです。

  • 条件を見極める

しかし、競争相手が同規模の企業であれば十分に経験曲線効果を享受することが可能です。


また、中小企業であれば採算が合うが、大企業が容易に参入してこない分野といったものも存在しています。


例えば、極めてニッチで市場規模が数億円程度の分野には、大企業はなかなか参入することが難しいということができます。


このような分野では競合よりも市場シェアを大きく確保し、累積生産量を伸ばしていき、経験曲線効果を享受しながらコスト優位性を確立していくことが重要になります。

  • 逆に

このことは逆に、すでに圧倒的なシェアを確立している競争相手がある分野への新規参入が難しいことも示唆します。


同様の規模の競争相手の場合、活用できる経営資源にも大差がないため、その競争相手が存在している分野では、経験曲線効果が決定的に重要である可能性があります。


技術的に参入可能であったとしても、競合企業は相当な累積生産量を誇っており、新規参入の自社では太刀打ちができないぐらいの低コストで生産をしているかもしれません。


競争相手にとって自社が脅威だとみなされた場合は、自社が新規参入した途端に大幅に価格を引き下げてきて全く採算が合わない状態にされる可能性すら存在しています。


そのため、もし競合企業がすでに存在している分野に新規参入をする場合は、真っ向から対抗するのではなく、別の価値を顧客に提案するなどの工夫が必要となるのです。

店舗管理
2018年12月23日

競合店

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競合店とは、営業を行う際に競争関係になる別のお店の事を言います。同じ商圏で営業し同じような客層を狙いにしているようなお店が競合店に当たります。

例えば、大衆的な定食屋さんのすぐ近くに、同じような定食屋さんがある場合、その二つの定食屋さんはそれぞれに競合店という事ができます。

この時、この二つの定食屋さんがそれぞれ東京と大阪にあるような場合、(非常に遠くにある場合)には競合店にはなりません。これは狙いとしている商圏が異なるからです。

また、大衆的な定食屋さんの近くにあるのが、高級な洋食屋さんである場合通常は競合店とはなりません。これは狙いとしている客層が異なるからです。

このように、同じ業種でも商圏が異なっていれば競合店ではありませんし、狙いとしている客層が異なっていれば競合店ではないのです。
  • 競合店が生まれることは避けられない
とはいえ、消費者のお財布は一つになりますので間接的には影響が出ます。また、本当に魅力的な商圏であれば競合店の進出は避けられません。

その意味で、現状としてとして競合店がない場合でも、潜在的な脅威としての競合店対策を講じておく必要があります。

そして、この競合店対策の本筋はお客様の支持を得るように日々の業務をよりよくしていくことです。
  • お客様の満足を高めよう
その意味で日々の頑張りこそが最大の競合店対策になります。しっかりとしたコンセプトを打ち出して、そのコンセプトをよりよくすることで商圏内お客様に満足していただく。

もっと進んで、商圏内のお客様になくてはならないお店であると愛してもらえるようになれば、競合店が進出してきても対抗することが可能となるのです。

また、お店の周りの環境は少しずつ変化していきます。地域に住んでいる人の年齢層も変わりますし、家族構成も変わります。また、地域に住む人の意識も変わってきます。

そのため、自社のコンセプトを明確にした上で『現在の』お客様に満足していただけるように微調整を行っていく必要があります。

例えば、お惣菜を売っているお店でも、お子様が独立していって世帯人数が減少するといった地域の環境変化があるのなら、一品の量を減らしてたくさんの種類を購入していただけるような商品構成に変えていくといった変化が必要になります。
  • とはいえ、直接的な対策も考える必要がある
店舗のコンセプトを明確にして価値を高めることが大切ですと言いましたが、敵を知ることも重要です。

その意味で、競合店調査を行い、その『結果を活かす』ことが大切となります。競合店調査は結果を活かさないと意味がありませんので、調査をコストをかけて行う以上、何が何でも活かすといった気持ちが重要です。(外部に頼まなくても時間を割いて調査を行う以上、人件費コストが発生しています。)

自社を取り巻く環境と競合店の状況を知りつつ、その情報を自社の経営に活かしていくと行ったアプローチを取っていくといった事が求められるのです。

店舗管理
2018年12月23日

POP広告

POP広告_001
POP広告(Point Of Purchase advertising)とはお客様の購買行動を促進するために、商品の近くに設置される広告のことを言います。

例えば、「値下げしました」「半額です」といった価格を強調するような広告、「○○の効能があります」などといった製品の効果を訴求するような広告、CMに出ているタレントさんを使ったイメージ広告などがあります。

このPOP広告は、販売促進するためにメーカー側から提供されることもありますし、販売店の店員さんが自らの商品知識を駆使して手作りする場合もあります。

店員さんの数は限られているため、POP広告を用いてお客様に情報の提供や、販売促進ができる点が優れていると言われています。また、「歳末の大売り出し」といったPOPを用いて店舗の雰囲気を一変させることもできるため、活用されています。

このまんがでは、マイク半額セールのPOPが沢山あったようで、最後のコマで男子生徒がマイクを買ってしまいそうになっています。
  • POP広告はお客様とのコミュニケーションツール
仮に店員さんの数に余裕があったとしても、何でもかんでも店員さんが説明するお店はちょっと嫌だと思います。

お客様としてお店に買い物に来るときには、自分の興味がある情報を知りたいわけで、押し売りされていると感じたら買い物が怖くなりますよね?

そうではなく、POP広告ならば自分が興味をもった商品についてだけ、追加の情報を入手することができるといった特徴があります。

過剰な接客は好ましくないので、さりげないコミュニケーションツールとなるPOP広告の活用でお客様とコミュニケーションを図ることが大切なのです。
  • 大切な観点
さて、そのような重要なPOP広告ですが、つければつけるほど良いというモノではありません。

お店の都合ではなく、実際のお客様の意思決定に役立つように作成しなければならないのです。

例えば、値下げをした際に、商品の陳列棚にひたすら「安売り、○○%OFF」などと張ってしまうと、お客様がどの商品に注目したら良いかわからなくなります。

また、伝えたいことが多過ぎてA4の用紙にびっちりと細かい文字で訴求点を書くといったPOP広告もあまり効果を上げません。これは、自分が消費者になったときのことを考えれば理解できるはずで、小さな文字でびっちりと情報が書かれたPOP広告を読む人はほとんどいないと思います。

こういったPOP広告ではなく、お客様の注目を促し、興味を喚起し、その商品をほしいなと思ってもらえるようなPOP広告を作成することが大切です。

この意味で、本当に買っていただきたい商品に絞って、わかりやすい言葉でPOPを作成することが重要です。

また、誰もが知っていること(例えば、ほうれん草は鉄分が豊富です!)ではなく、その商品を利用・消費することで得られる効果を訴求していく必要もあります。ほうれん草の例では、ほうれん草の旬にほうれん草を使った料理を提案するなど消費者の立場に立って考えると良いPOP広告になるでしょう。

店舗管理
2018年12月23日

バイヤー

バイヤー_001
バイヤーとは仕入れ担当者の事を言います。消費者のニーズを見極めて商品を仕入れることが求められている職種です。

このバイヤーというと、小売業の仕入れ担当者のイメージが強いと思いますが、卸売業の仕入れ担当者もバイヤーと称されます。
  • バイヤーの持つ権限と責任 
さて、このバイヤーはマーチャンダイザーが決定した方針に従って、仕入れ業務を行っていきます。

この際、売り場づくりについても、「仕入れた商品をどのような意図で仕入れを行い、どのように売ってほしいのか」といった情報を伝えることによって関与していきます。

バイヤーにとっては、惚れ込んだ商品であってもどうやって売ればいいかを売り場の人に伝えないと、せっかくの魅力が伝わりません。

例えば、○○でしかとれない原材料をふんだんに使って、100年前の創業時のレシピを復刻して作った商品を仕入れたとします。

もちろん商品を開発した側もその情報をパッケージなどに盛り込んだりしますが、一般的にはパッケージは商品の魅力・背景を伝えるにはスペースが小さすぎます。そのため、POPなどを適切に用いて、消費者に対して魅力を伝える努力が必要です。

しかし、このような情報はしっかりと売り場の人に伝えないと、よくある商品の一つとして埋もれてしまい、せっかくのストーリーが消費者に伝わりません。

そのため、自分が仕入れた商品の魅力を、しっかりと売り場の人に伝え、ひいてはお客様に伝える努力をしていかないといけないというわけですね。

そして、自分の責任と権限で仕入れを行うわけですから、販売や利益についても、責任を負っていきます。

権限があるところには責任がついて回りますので、バイヤーは大きな権限を持ちますが、同時に大きな責任も持つこととなるのです。
  • バイヤーとして求められることは
よくカリスマバイヤーなどと言うと、いった先を見る目がある人がこのバイヤーに向いていると言われます。

確かに超人的なセンスがあればそれに超したことはありませんが、そうでなくてもこのバイヤーという職種を立派にこなすことはできます。

そのためには、事実を事実としてしっかりと見る目を持つことが大切です。

お客様は何を見ているのでしょうか?そういった情報は自社の中にかなり蓄積されています。売上データやお客様の声など自社内に蓄積されている情報をしっかりと分析する必要があります。

また、企業の売上や利益についても責任を持つ必要があるので、仕入れようとしている商品が、どのくらい売れそうで、どのくらいの粗利益を得ることができるのかについても考える必要があります。

また、安全性や環境への取り組みなど最終消費者の代理人として消費者に代わって自社で取り扱う商品を選ぶと行った重要な観点もあります。

とはいえ、最後は売れるかどうかは実際に仕入れてみなければわかりません、その意味では最後は決断をするセンスと度胸が求められます。

冷静な分析力と、消費者の代わりに商品を目利きする職業人としての誇りと倫理観が必要な職種となります。

経営
2018年12月23日

カウンターパーティー

カウンターパーティー_001
カウンターパーティーとは、相対で取引を行う場合の相手方(特に金融取引の相手方)のことを言います。(この相対(「あいたい」と読みます)で取引を行うとは、金融市場を通さずに直接やり取りをするという意味です。)

通常、取引を行おうと思っても相手がいないと取引は成立しませんよね。この相対取引の相手をカウンターパーティーというのです。

さて、金融市場を通してのやり取りの場合、契約した取引が相手方の都合で正常に完了しないという事を、気にする必要はあまりありません。

しかし、相対で取引をしている場合、相手方の都合(決済が終わる前に、相手方が破たんしてしまうとか)で取引が正常に完了しないケースもあり得えるのです。(このようなリスクをカウンターパーティリスクと言います。)
  • 信用できる相手とだけ付き合うのが重要
金融投資をどんなにうまくやったとしても、取引相手側の都合で取引がうまくいかずに損失を被ってしまっては元も子もありません。

その意味で、カウンターパーティーはとても重要であり、相対取引をする場合には業者と直接やりとりをすることになるので、相手方が信用できるかどうかが重要となります。

FX(外国為替証拠金取引)も取引所を通さない場合は、カウンターパーティーについては相手方の業者について本当に信用できる相手なのかを見極める必要が出てきます。
  • 仮想通貨(暗号通貨)においては
仮想通貨(暗号通貨)においてカウンターパーティーという用語が聞かれることがあります。この場合は、取引の相手方という意味ではなく、プラットフォームの名前になります。

このカウンターパーティーというプラットフォームははビットコインのブロックチェーンを利用したものであり、仮想通貨を発行したい人が、自分のトークンを発行できるようになっているという仕組みになります。

そして、ビットコインのブロックチェーンを利用することから、ビットコインの持つ制約もそのまま受け継ぎます。
法務・支援施策
2018年12月23日

大店立地法 | 時代の流れですが、中心市街地衰退の一因となった法律です

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大店立地法とは、大規模店舗出店に関する法律のことで、大店法(大規模小売店舗法)に代わり2000年に施行された法律です。

大店法は中小小売業の保護育成を意図して大型店について出店が難しくなるように意図されていたのですが、大店立地法は目的を大規模店舗の出店に伴う周辺の環境(自然環境と言うよりも住環境等です)への影響を意識したものとなっています。

街作りの観点から地元住民、自治体が大型店の出店を考えるとありますが、出店の規制がされているわけではなく、基本的には出店ができるようになっています。

また、店舗周辺の中小小売り事業者の事業活動の機会の適正な確保といった観点から、店舗周辺の生活環境の保持を重視するとなっているため、中小小売業にとっては基本的には自分達を守ってくれていた法令が弱くなったと捉えることもできます。
  • 自由競争
歴史の流れで言うと、ある程度中小小売業を保護育成していた昭和の大店法時代から、自由競争を強く指向した平成の大店立地法時代にうつったと考えることもできます。

もちろん、中小小売業は街の重要な要素である事から、その意味では大店立地法でも配慮はされているのでしょうが、そこまで重要視されている訳ではないといえます。

この結果、中心市街地や地方部の小規模な小売業がうまくいかなくなり買い物弱者といった新たな社会問題を生み出していると言うこともできます。

筆者は中小企業診断士なので、中小企業寄りのスタンスで記事を書いています。こう言った、自らの立ち位置に有利な言説を述べることをポジショントークといいますので、ご参考にしてください。

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